東京23区内、でかい円めぐり
日本で一番高い山は富士山。日本で一番大きい湖は琵琶湖。何事も一番はよく知られている。でも「一番大きい円」はどうだろう。聞いたことがない。
一番でかい円が気になって仕方ない。でもいきなり日本一を調べるのは大変だから、まずは東京23区内で調べよう。東京23区内で一番でかい円はなんだろう。
答えを知るには、東京23区内のでかい円の候補を挙げ、ひとつひとつ調べていくしかない。
なお、今回の「円」のレギュレーションであるが
とする。球は2次元にしたら円なのでOKだ。このおかげでガスタンクやフジテレビの球体もエントリーした。
あとはそれぞれの円の直径をインターネットで調べたらおわり……。いや、そんなの全然楽しくない。私は私が楽しむために記事を書いている。1日でぜんぶの円をめぐって、大きさを身をもって実感してから調べることにしよう。
23区内13か所にある15個の円を1日でめぐります。
いきなりでかい
平日の8時。出発は自由が丘駅だ。
金木犀の香りただよう道を歩き、向かったのは駒沢オリンピック公園の体育館。 前に都内の航空写真を眺めていたときに、真っ先に目についた円がこの施設である。
でかいけど、本当に円?
というわけで、記念すべき最初のでかい円、その大きさは……
思ってたのとちがう
なんというか、正直、もっと全身で円を感じたかった。体育館の横からの見た目では円を感じることができなかった。屋根がカクカクしている。
でも次は期待できる。球なので。
自転車を漕ぐこと30分。その瞬間は突然やってくる。
こちらは東京ガス世田谷整圧所のガスホルダー、世田谷のガスタンクだ。 この異質な存在が「ずっと前からいますけど……?」と当然のように鎮座している光景が面白い。円のパワーを感じる。これだ!
体育館より大きく感じたけど、そこまでじゃなかった。それでも十分大きい。いいものを見た。
ビッグなガスタンク
引き続き環八沿いを自転車で走る。目指すは東京ガス練馬整圧所、谷原のガスタンクだ。
このとき気づいたのだが、巨大な構造物が遠くからちら見えする瞬間がある。それがとてつもなくかわいい。今度そのテーマだけで記事を書きたい。
こんなにもでかい球体が道沿いにふつうにあるの、面白すぎる。どうしてみんなそんな平然としていられるんだ……。
荒川みたいな恋をした
環八を外れ、光が丘を抜け、高島平に向かう。
次に目指すのは東京ガス板橋整圧所、高島平のガスタンクだ。
視界が開けているおかげで、何にも邪魔されずでかい円を楽しむことができる。ありがたい。
これで3連続ガスタンクだ。 途中から「23区内ガスタンクの旅」と錯覚しそうだが、これはでかい円をめぐる旅だ。