歌
ドラムの次は歌だ。日ごろからフォークデュオとして生計を立てたいと思っている私たちだけに、歌ははずせない。ウクレレ片手にその場で曲を書き、今日のためだけにムード歌謡を一曲完成させた。
曲の終わりに、ジャカジャカジャカジャカ…となって、ジャン!でぴたりと音がそろう。あの瞬間を再現するのだ。
時間軸を図であらわすとこうなる。
赤が大北、緑が石川。×印が、それぞれストップウォッチをとめたタイミングだ。
ウクレレを弾きながら、ジャン!と同時にボタンを押した大北だが、楽器を持っていなかった石川は、余韻に浸ったあとの拍手のタイミングでボタンを押してしまった。奏者と観客というスタンスの違いが、こんなところに表れてしまったようだ。
ちなみに今回書き起こした曲『タクラマカン砂漠』の歌詞を下に載せておく。東京砂漠を超えて本物の砂漠に行ってしまった男の歌だ。カバーする際は参考にしてほしい。ちなみにコードっぽい記号も書いてあるが、間違いだらけなので要注意だ。
鼻
これまでいくつか試してみたが、どれも思ったよりタイミングが合う。ここまでやってきてなんだが、けっこうなんでもいいんじゃないだろうか。
そこで少し難易度を上げて、声を出さないやり方で挑戦したい。目で合図とか、口パクで合図とかいろいろ考えられるが、しかしここはあえて、特に難易度の高そうな「鼻」に挑戦する。
時間軸を図であらわすとこうなる。
赤が大北、緑が石川。×印が、それぞれストップウォッチをとめたタイミングだ。
なんと!鼻でぴったり合ってしまった。人間、必死で伝えようとすれば気持ちは伝わるものだなあ、などと思うと感慨深くさえある。鼻コミュニケーション。しかし自分の鼻にこんな使い道があったとは。
うどん
かけ声、かけ歌、かけ鼻ときて、次はかけうどんだ。「かけうどんだ」と堂々と言ったところで何の説得力もないと思うが、別にいい。かけうどんだ。
時間軸を図であらわすとこうなる。
赤が大北、緑が石川。×印が、それぞれストップウォッチをとめたタイミングだ。
麺をつかむタイミング、吸い込みの速さ、麺の長さ、いろんな要素がからんでの0.6秒差。
しかしいくら精度が高くても、重い物を持ち上げるたびにカップ麺にお湯を入れて5分待たねばならないというのはいかがなものか。
かけ算
かけうどん、かけ算とダジャレが2つ続いてしまう点に関しては本当に申し訳ない気持ちでいっぱいなのだが、しかしかけうどんよりはこっちのほうが理系で科学的な感じがするのだ。もしかしたら合うかもしれない。
時間軸を図であらわすとこうなる。
赤が大北、緑が石川。×印が、それぞれストップウォッチをとめたタイミングだ。
今回の調査で最長の差が出てしまった。差が出てしまった、というより、差がついてしまった、といったほうがしっくりくるか。このようにひとの能力に依存するものは、かけ声代わりにはならなさそうだ。
蛇足だが、計算の答えが全然違っている。下に添削の結果を載せた。左が石川、右が大北で、丸が付いている数字が間違っている部分だ。
結果発表
かけ声とその他、あわせて11パターンの検証を行った。結果は以下の通りだ。
グラフを見るとわかるように、「1・2・3」や「いっせーのーで」などの定番ものは順当に好成績をあげている。とはいえ、目立つのはやはり「鼻」の誤差0秒。この異様な精度の高さはなんだ。
鼻だ。鼻がきた。これからはかけ声でなくかけ鼻だ。声はもう古い。ついに鼻の時代がやってきたのだ。鼻だ。鼻でいく。俺達は鼻でいく。君たちは鼻でいくのか?
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