1・2・3!
タイミングを合わせる手がかりになるのは、リズムだと思う。リズム感のあるかけ声は、それだけタイミングを合わせやすい。まずは定番のかけ声のなかでも、特にリズム感のある、「1・2・3」を試してみたい。
時間軸を図であらわすとこうなる。
赤が大北、緑が石川。×印が、それぞれストップウォッチをとめたタイミングだ。
すごい。0.03秒差。「せーの!」をはるかに上回る精度だ。今度から荷物を運ぶときは「1・2・3」で運ぼう。ただしリズム感が悪い人がいる場合は要注意。
さんはい!
「さんはい」ってなんだ。きっと「(いちにの)さんはい」、だろう。でも、「いちにの」は言わない。口に出して言わなくても気持ちでなんとか伝わるのが日本人だからだ。
時間軸を図であらわすとこうなる。
赤が大北、緑が石川。×印が、それぞれストップウォッチをとめたタイミングだ。
0.61秒差。この記事で言いたかったのはこれだ。一方は「さん、はい、カチ」と1拍おいて押しているのに、「さん、はい」の「はい」で押している。
幼稚園の先生が「さん、はい、ありがとうございました!」と挨拶の音頭をとるのを想像すると、やはり一拍おくのが正解のように思う。しかしとっさに言われてそのリズムを思い出せるかどうかは人それぞれなのだ。
「さんはい」は危ない。一棹100万円のタンスを運ぶ際に「さんはい」はデンジャーだ。
いっせーのーで!
「いっ」「せーのー」「で」、だから、この言葉もたぶん「せーの」の仲間だ。でも前後に「いっ」だの「で」だのが付いて、明らかにグレードアップしている。「せーの」より優秀に違いない。これは期待大だ。
時間軸を図であらわすとこうなる。
赤が大北、緑が石川。×印が、それぞれストップウォッチをとめたタイミングだ。
ブラボー!ぴったり同タイミング。「いっせーのーで」ってかけ声のリズムのよさに加え、前フリが十分に長いこともタイミングの合わせやすさにつながった。重い荷物もスルスル運べそうだ。