広告企画 2021年6月28日

なぜ炭酸水には水しぶきなのか~かっこよく炭酸水を飲む方法を研究する~

炭酸水のイメージに水しぶきがあがっていることがしばしばある。

あれにはどういう効果があるのだろう。そもそも炭酸水をかっこよく見せるにはどうしたらいいのか。

実際にやってみてその効果を確かめることにした。

2006年より参加。興味対象がユーモアにあり動画を作ったり明日のアーという舞台を作ったり。

前の記事:どうしてこんな家ばかりなんだろう?建築の専門家と街を歩く

> 個人サイト Twitter(@ohkitashigeto) 明日のアー

炭酸水のイメージ画像を作る

今回実験に使うのはサントリーが新しく出した『THE STRONG 天然水スパークリング』(以下、ザ・ストロング)という炭酸水である。

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「THE STRONG 天然水​スパークリング」(510mlPET/108円、税込)

まずはそのまま炭酸水を飲んだ写真をご覧いただこう。

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そのまま飲んだ写真。「のど越し! 爽快感!」というキーワードが思い浮かぶ

のど越しや爽快感といったイメージはそのままでもなくはないことはわかった。しかし弱いのである。

他の炭酸水についても見てみたのだが、どれも「水しぶき」が出ていることに気づいた。

爽快感やシズル感の演出ということだろうか。この水しぶきによる爽快感の効果とはどれほどのものか実験をすることにした。

調べてみたところ、まとまった量の水しぶきを出すには人の力でバケツに入れた水をかけるのが早かった。当たる直前に物体に当てて飛沫を拡散させるとなお良い。

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練習をくり返して本番に臨んだ。

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1人によるバケツの水しぶきの効果

この程度であった。一人のバケツの量では足らないのだろうか。今度は二人で両サイドから水をかけることにした。

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水しぶきによる爽快感の演出

何度かやって成功したのでまずは水しぶきなしの写真からご覧いただこう。

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水しぶきのない炭酸水のイメージ画像シミュレーション

ただ炭酸水を飲むだけだとこうだがこれに水しぶきがつくことにより

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両サイドからの2人のバケツによる水しぶき

こうなる。事情に詳しい関係者からの意見もうかがい、要約と整形したコメントを以下の形式で載せる。

「よりおいしそうに見える」
「爽快感がある」
「写真がダイナミックになって良い」

たしかにこちらの方が爽快感がある。これは水をかける者が二人になったことで水の量が増えたことに起因するのだろうか。

問題は水の量か。ためしにバケツでなくじょうろで置き換えてみた。 

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じょうろによる水しぶきの写真①

 

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じょうろによる水しぶきの写真②

水の量が少ないことが明らかである。コメントは以下。

「爽快感がない」
「かわいそうだ」
「この人のシャワーはいつもこんな感じなのかと思う」

今度は水の量をそのままに水をかける方向を変えてみた。前方からである。

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この水がそのまま当たった写真がこちらである。

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前方からの2人のバケツによる水しぶき写真

水が出過ぎたようだ。

「水の量が多い」
「爽快感がなくつらそうである」
「家に帰ってゆっくりしてほしい」

前からの水は訴求力においてあまり効果がなさそうだったが、炭酸水のイメージ画像において水しぶきは爽快感を与えてくれることがわかった。

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かっこよさを演出する

まずは商品の特徴を知ることからだろうか。

この『ザ・ストロング』の特長は「超強炭酸」「氷山を思わせるようなバキバキのボトル」「強烈なボトルの開栓音」が特徴だそう。

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これがバキバキボトル。たしかに見たことないほどバッキバキである。水しぶき以上の「かっこよさ」が求められるかもしれない

開けるとたしかに屋外でも「開けたな」とわかるくらい爽快な音がした。ボトルもかっこよく、この商品においては爽快感とかっこよさを両方出していくのが良いと思われる。

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スポーツでかっこよさを求める

爽快感と同時にかっこよさを出していきたいがどうすればいいだろう。

スポーツでかっこよさを演出してみてはどうだろうか。

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被写体には空手着でそれらしいポーズをとってもらった。

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スポーツをして炭酸水を飲むイメージ画像

そして『ザ・ストロング』の炭酸水を飲む。たしかにかっこよく、スポーツ後に飲む炭酸水が美味しそうだ。

「炭酸水が飲みたくなる」
「かっこよさも爽快感もある」
「モデルに合っている」

これはスポーツをする側であるが、これがスポーツを見る側だったらどうだろうか。草野球を観戦するおじさん(一般人)に置き換えた。

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バックネット裏にいるなんの関係もない野良の巨人帽の男が…

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草野球のバックネット裏にいる巨人帽の男の炭酸水のイメージ画像

『ザ・ストロング』の炭酸水を飲む。プハーッである。

「プハーッではない」
「この人はだれなのか」
「何のためのイメージ画像なのか」

やはりスポーツは観るよりする側の方が訴えかけるものがあるようだ。 他はどうだろう。

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勉強はどうか?

スポーツに炭酸水をよく見せる効果があるなら、身体ではなく頭脳、例えば勉強も効果があるのであろうか。

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被写体には数学Ⅲの教科書を勉強してもらった。

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勉強をする人と炭酸水

そして『ザ・ストロング』の炭酸水を飲む。

「モデルの年齢が合ってないが全体としては良い」
「それなりに爽快感がある」

これもそこそこ高評価である。それではこれが同じ状況で弁当を食べていたらどうなるだろうか

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ちくわの磯辺揚げを箸でつまむ場面

 

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勉強しているように見えて早弁をする人と炭酸水

被写体には弁当を食べてもらった。これはちがう意味が出てしまった。

「食べ物との相性は良いが、倫理的によくない」
「この人は何歳だ」
「この人はどういう状況なんだ」

被写体いわく「爽快感はうれしいが、開栓音で早弁がばれそう」とのこと。 

ここで一度かっこいいから離れてみよう。次は爽快感に絞って実験を重ねてみる。

ボトルがかっこいいことはわかった。
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爽快感を押してみよう

たとえば洗濯においてはどうか。

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洗いたてのシャツを掲げて…

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洗濯をした後に炭酸水を飲む

『ザ・ストロング』の炭酸水を飲む。爽快感がある。 

「最高とは言えないが、なかなか良い」
「生活感があることは高評価」

評価が高い。もしかしたら洗濯のシチュエーションのおかげかもしれない。同じ状況で爽快感をなくしてみるとどうだろうか。

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シャツと一緒にポケットティッシュを洗濯してしまったので

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こそげとるのが面倒で

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ティッシュがめちゃめちゃにつく炭酸水のイメージ画像

『ザ・ストロング』の炭酸水を飲む。爽快感がない。

「ネガティブな状況でも美味しいということなら良いが、回りくどい」
「これはなんですか」
「この人はたしかに週一でティッシュ洗濯してそうな感じはある」

親切がかっこいいのではないか

爽快感ではなくかっこよさに戻ろう。それも美的なものでなく論理のもの、大人のかっこよさとも言える親切なシチュエーションである。

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横断歩道において

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足の悪そうなおばあさんをおぶって

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親切をする炭酸水のイメージ画像

『ザ・ストロング』の炭酸水を飲む。かっこいい。そして爽快感もある。

「これはこれで良い」
「状況としてはあまりなさそうだが、方向性は正しい」
「なぜおばあさんも炭酸水を飲むのか」

では同様のシチュエーションで不親切だとどうなったのだろうか。 

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おばあさんに重い荷物をたくさん持たせて

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不親切をする炭酸水のイメージ画像

そして『ザ・ストロング』の炭酸水を飲む。爽快感がまるでない。

「何ですかこれは」
「写真を見ているだけで涙が出てくる」
「イメージうんぬんのの前に人としてどうなのか」

公共心を押す

親切の中でも公共心を前面に出してみたらどうか 

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街を掃除して…

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掃除をする炭酸水のイメージ画像

そして『ザ・ストロング』の炭酸水を飲む。爽快感がある。

「モラルもあって良い」
「汗を流して爽快感もありそう」

ところが同様のシチュエーションで掃除道具を変えてみると… 

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土の上をカーペットクリーナーでコロコロしたうえで

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街をコロコロする炭酸水のイメージ画像

『ザ・ストロング』の炭酸水を飲む。プハーッである。

「プハーッではない」
「狂気を感じている」
「この人は適切な掃除道具が分かってないのか」

たしかに狂気を感じるようなところがある。

悪漢を倒すかっこよさ

かっこよさに戻ってみて、例えば悪いやつをやっつけるヒーローというのはどうだろうか。 

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悪漢にからまれて

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腕をとってひねり上げる

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悪漢をやっつける炭酸水のイメージ画像

そして『ザ・ストロング』の炭酸水を飲む。爽快感がある。

「今はこんな状況はないが、方向性としてはよい」
「テレビドラマとからめてやったり色々できそう」

同様のシチュエーションで炭酸水を飲む人数を増やしてみたらどうなるだろうか

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悪漢をひねり上げてから…

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悪漢をやっつける炭酸水のイメージ画像②

そして『ザ・ストロング』の炭酸水を飲む。

「なぜ3人とも飲んでいるのか」
「グルになった感じが出る」
「茶番感や劇団感が出る」

同様のシチュエーションでかっこわるい方向に振るとどうなるだろうか。 

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からまれたのでとっさに悪漢の靴をほめて…

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悪漢の靴をほめる炭酸水のイメージ画像

そして『ザ・ストロング』の炭酸水を飲む。かっこよくはない

「明らかにかっこよくない」
「どういう自信なのだ」
「これがよしとされるなら社会が歪んでいる」

食事におけるかっこよさ

食事においても炭酸水は相性が良さそうである。ここでは仕事が忙しくさっと食事をとるかっこよさを求めてゼリードリンクを飲んでもらった。

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仕事をしながらゼリードリンクを飲み

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ゼリードリンクでさっと食事を摂る炭酸水のイメージ画像

『ザ・ストロング』の炭酸水で流し込む。

「採用をすることはないが悪くはない」
「飲み物がかぶっている」
「このように状況を限定するのは一つの手である」

同じ状況でゼリードリンクを変えたらどうなるだろうか。

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おにぎりをゼリードリンクのように吸うのである

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おにぎりをチュッチュッと吸い…

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仕事をしながらおにぎりを吸う炭酸水のイメージ画像

そして『ザ・ストロング』の炭酸水を飲む。プハーッである。

「なんだこれは」
「なぜおにぎりを吸っているんだ」
「こんな人はダメだろう」
我々もすでにわからなくなっているが、『ザ・ストロング』がかっこよくて爽快だということだけはわかってほしい。
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混迷はつづく

この辺りでもう新たな手法も思いつかなくなり、文脈も失ったがダメ元でやってみたものがこちらである。モデル、安藤昌教が精一杯がんばった結果である。サービスショットだと思って見届けていただきたい。

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ばねを持った男が

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芝生の上を楽しそうに…

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転げ回って…

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その曲がり具合を慈しみ…

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『ザ・ストロング』の炭酸水を飲む。

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ばねを愛でる男の炭酸水のイメージ画像

 プハーッである。

「さっきから一体どういうことなのか」
「この人物に問題がありそうで商品どころではない」
「一つも理解できない」

実験は以上である。


炭酸水のイメージに必要なことがわかった

炭酸水のイメージに水しぶきは有効である。爽快感やシズル感、かっこよさを万人に理解できるような形で醸し出すことができる。

一方、水しぶきやスポーツといったありがちな状況以外ではどこかにデメリットが存在してなかなか成立しにくいことがわかった。 

※編集部より
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