おとなの自由研究2019 2019年8月20日

縁日で1万円使うのはハード

縁日に並ぶ屋台が好きだ。
子どもの頃はお小遣いを握りしめ、心躍らせ会場へ向かったものだ。

しかし、その頃のお小遣いといったらせいぜい500円。
決して安いとはいえない屋台の商品。
うまく組み合わせても買えるのは2品が限界。

大人になった今、使えるお金が自由になった。
お小遣いの上限を10,000円に引き上げたら、どれだけエンジョイできるだろうか。

10,000円を握りしめ、縁日へ行ってきた。

編集部より:この記事はとくべつ企画「おとなの自由研究2019」のうちの1本です。

1988年静岡生まれ・静岡在住。平日は制作会社勤務、休日は大体浜名湖にいる。
ダイエット目的でマラソンに挑戦するが、練習後温泉に入り、美味しいものをたらふく食べるというサイクルを繰り返しているため、半年で10kg近く太る。

前の記事:美しすぎるサービスエリア・パーキングエリアのトイレ


大人になってもワクワクする

縁日は通常涼しい夜の時間帯に行われることが多いが、出先で知り合いに会うことが苦手なわたしは日中から行われる縁日を探した。

静岡県島田市で行われる「島田夏まつり」は午後3時から開かれると聞き、そこに行くことに決めた。

縁日で10,000円も使えるなんて夢のようだ!!とハイな気分で向かったら、到着が早すぎて肝心の屋台がまだ設営中だった。

ワクワクする気持ちは大人になっても変わらない。

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業者より早く入ってしまった

今回のお小遣いは10,000円。

ただ、屋台で万札を出すとお釣りが多く迷惑がかかる可能性があるので、5,000円と1,000円に崩した状態でスタートした。

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律儀なタイプ

大人がやろうとすると驚かれる

設営を終えた屋台にちらほら人が集まり始めたので、わたしも気になる屋台から攻め始めた。

まだ買っていないが、開始早々1つ目の気づきがあった。

1つ目の気づき:お小遣いが10,000円もあると、購入へのハードルがめちゃくちゃ低い。

500円しか持っていなかった子ども時代はまず隅から隅まで屋台を見て候補を挙げ、そこから特に気になる2~3軒に絞り込み、さらに自分はこれが本当にほしいのか?自問自答して最終的に残った屋台にのみにお金をかけられていた。

お金の余裕=気持ちの余裕という図式を実感した。

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1軒目でコットンキャンディを購入。綿菓子じゃなくて、コットンキャンディ!(言いたい)

色がついていて見た目がかわいかったから買った。
500円しかなければ見た目を上回る体験価値がなければ手が出なかっただろう。

ちなみにこちらのコットンキャンディは1つ500円なので、子ども時代のわたしならこの時点で縁日は終了。

開始後わずか3分。ほしいものが買えてうれしい気持ちと、あっという間にお小遣いが消えて切ない気持ちと、子ども時代の自分を想像して複雑な気分になった。

あの頃のわたしよ、大人はいいぞ、自由で。

この日、絶対やりたいと思っていたのが〇〇すくいだ。
すくうものはスーパーボールでもぷよぷよでもなんでもよかった。ただし、金魚だけは避けたかった。

昔、金魚すくいで手に入れた金魚を庭の池に放っておいたら想像以上にでかくなってしまい、ただただ怖いだけの対象になったからだ。

家族間での呼び名も「金魚」から「鯉」にいつの間にか変わっていた。

わたしがすくったのは鯉だったのかもしれない。

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リアル金魚は厳しいけど、ゴム製の金魚があったのでやることにした

屋台のおじさんに「わたしの分もお願いします」と代金の500円を渡したら「お姉さんが?やるの?」と二度見された。
おじさんは長くこの金魚すくいの屋台をやっているが、大人がやりたいと来たのは初めてで驚いたとのこと。

大人だって、ゴム製の金魚をすくいたい時もある。

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少女を横目にトライするわたし

ポイで救うのかと楽しみにしていたら、もつ鍋などで使う普通のお玉で1回すくうだけというシンプルな遊びでほっこりした。

おじさんいわく子どもは2~3匹しか取れないそうだが、わたしは大人なので8匹も取れた。

でもここの屋台では「いっぱい取れてももらえるのは5匹まで」と手書きのルール表に書いてある。

あまり取れなくておじさんが追加してくれることはあるけど、多すぎても減らされるのか…としんみりしていたら、「お姉さんが来てくれたのは初めてだから8匹あげるよ!お風呂で遊んで!」と取った金魚を全部袋に詰めてくれた。

遊び方も、おじさんのサービス精神も、いい屋台を選んだなとうれしくなった。お風呂で遊びます。

2つ目の気づき:大人がやりたいと申し出ると、屋台のおじさんがが驚く

このあともおめん、チョコバナナ、りんご飴、チュロスなどほしいものを次々と買い、縁日を楽しんだ。

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おめんを買う時も「このお母さんはどの子の分を買うんだろう」と、目でいない子どもを探された。いえ、わたしの分なんです
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らくがきせんべいでは血色の悪いアンパンマンができあがった
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チョコバナナ屋で女子高生の商品選定を待つ。できるだけカラースプレーがいっぱいついたのがほしいよね

子どもの頃は厳選した1個しか手に入らなかったが、大人なのでチョコバナナもりんご飴もチュロスも、色や味が違うものを2種類ずつ買った。

こんな贅沢な日がくるなんて、子どもの頃は夢にも思わなかった。

おめんだって、キャラクターに迷ったら全部買ったらいい。リュウソウジャーと仮面ライダージオウ、2大ヒーローのおめんを手に入れて大満足だ。

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ただし、おめんをかぶれる頭はひとつ

大人だと屋台のおじさんの裏事情も聞ける

行動開始してから1時間が経過。この日の最高気温は32℃。あまりの暑さにくるまでハーフタイムを取ることにした。

3つ目の気づき:大人はばてる
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くるまの中でチュロスを食べたら砂糖がめちゃくちゃ落ちた。あれは外で食べるように作られている

この時点で残金は5,000円。
計算せずに気になる屋台に立ち寄っていたが、ちょうどいい具合で買い進めてきたようだ。

小休憩を挟み、後半戦開始。

後半戦1軒目はヨーヨー釣り。

ヨーヨー釣りのヨーヨーといえば水玉模様や線が入ったゴム製のヨーヨーを思い浮かべるが、最近のヨーヨーはディズニーキャラクターやアンパンマンなどが書かれているビニール製のものを釣るようだ。

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近頃のヨーヨーはつくりがしっかりしている

また驚かれるかなと思いつつ恐る恐る屋台のおじさんにやりたい旨を伝えると、「お姉さんがほしいの?どれがほしいの?」と聞かれた。

ヨーヨーが浮かぶ水槽を見ると数はまばら。5~6個しかヨーヨーが浮かんでいない。

水槽に対してヨーヨーが少なすぎやしないかとつっこみたくなったが、わたしが好きな仮面ライダージオウのヨーヨーがあったのでジオウがほしいとおじさんに伝える。

するとおじさんはなんの躊躇もなくジオウのヨーヨーを手でつかみ取り、棒にくくりつけわたしに渡してくれた。

釣らないタイプのヨーヨーだった。

4つ目の気づき:大人だと釣らないでそのまま渡されるパターンがある

ヨーヨー釣りならぬヨーヨー渡しのおじさんは、ここ最近連日縁日での出店で疲れてしまったらしい。暑いし、スケジュールは過密だしでもう大変だといっていた。

だからヨーヨーの数がまばらだったのか。

5つ目の気づき:大人だと屋台のおじさんの裏事情も聞ける

この日、〇〇すくいに次いでもうひとつどうしてもやりたいゲームがあった。
たこつりだ。

子どもの頃大事なお小遣いを投じる勇気がなく、結局一度もできなかったたこつり。ここはリベンジも兼ねて大人の特権を使って2回引こう。

狙うはおもちゃ屋で買ったら2,000~3,000円はしそうな大きなエアガン。

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紐の先をじっくり見たらどれがエアガンに繋がっているかわかりそうだったが、大人なので屋台のお姉さんの目を気にしてやめた

2回引いたが残念ながらかっこいいエアガンは取れず。

代わりに真っ赤なプラスチック製の日本刀と、トトロとプーさんという異色なストラップセットをもらった。

屋台のお姉さんが大人が引いたにも関わらず「ヤッター!トトロとプーさんだー!」と一緒に喜んでくれたので、エアガンは取れなかったけどいいものを引いたとうれしい気持ちになった。

6つ目の気づき:屋台の人のホスピタリティ次第で顧客満足度は上がる

10,000円使いきれず

このあとわたあめ、富士宮やきそば、ベビーカステラ、かき氷を買ってギブアップ。

最後はもう計算も面倒になるくらい暑さと満腹感にやられていた。

(再掲)3つ目の気づき:大人はばてる

使用した合計金額は、9,200円。

10,000円までもう一息だったが十分満足したので、ゴム製の金魚やヨーヨーを抱え、帰路についた。

 

お小遣いを1万円に引き上げると、縁日はどれだけ楽しめるのか

やろうと思った理由
子ども頃できなかった買い物を。大人の権力を使ってやってみたかったから。

準備するもの
金(1万円)

手順
縁日に行き、気になる屋台をとにかくまわる。

できたもの・わかったこと・結果
・好きなものを自由に買えて、大人は最高
・大人だからこそ生まれる弊害もあった
・縁日の屋台で1万円使い切ることはハード

感想
大人になってもやっぱり縁日は楽しい。
また行きたいけど、今度は涼しい夜に行く。

 

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