てらいない「かわいい」がそこに
80年代から90年代初頭といえば、いわゆるファンシーグッズの全盛期である。
タマが誕生したのは1983年、そこから時を経ずにグッズ開発がすさまじい勢いで展開されているのを感じる。
さきほどドンジャラをご紹介したが、ほかにもゲームウォッチやディスクシステム(!)のソフトがあり、便箋があり、缶の小物入れがあり……ジャンルが幅広い。
なにより、デザインがどれも遠慮なくかわいい。
キャラクターがメタ的に消費される前の時代の、ただてらいなくかわいいものを作る勢いが感じられて、心身ともに清まっていくようだ。
先生がモチーフのキャラクター覚えてない?
すっかり感動にうちふるえていた安藤が、ふと「あのさあ、学校の先生がモチーフのキャラクターがあったの覚えてない? あれのグッズが欲しかったんだよなあ」ともらした。
タマのグッズを手にとって、忘れていた記憶が引っぱり出されたらしい。
「いろんな教科の先生がキャラクターになってて、なかったかなあ」
松井さんが「えっ?」と、驚いたように声をあげる。「それ、うちのキャラクターですよ!『先生がきたぞっ!』だと思います!」
そうして、わざわざ資料を探してきてくださったのだ。
「あっ! あっ! これです!!! これだ、これだあ」
一時的に落ち着いていた安藤だがここへきてまた酸素が薄そうにうめいている。気を確かに!
ソニー・クリエイティブプロダクツでは「タマ&フレンズ」を世に送り出した当時、平行してたくさんのキャラクターを展開していた。
中年世代には圧倒的に懐かしい、バイキンくんやレッツチャットもそうだ。
「先生がきたぞっ!」は、私は悔しいことに知らなかったけども、カタログを見せていただくと、見覚えのあるデザインがどんどん見つかる。
こういったキャラクターたちが懐かしい気持ちにさせてくれるいっぽう、タマとその仲間は現在進行形で、小学生たちの思い出になっている。
そう思うと、改めて40周年に心打たれるのだ。
タマたちの40周年を引き続き祝っていきます!!
デイリーポータルZ読者の方はすでにお気づきかと思いますが、この記事は先月公開公開した
「タマはちゃんと見つかっていた!・アニメにトラウマ回があるのには大切なわけがある ~「うちのタマ知りませんか? 」のことをちゃんと知りたい」
と合わせ、タマ&フレンズの40周年をお祝いする記事の1本なのでした(上記記事も興奮の内容です、まだの方はぜひぜひご覧ください!)。
引き続き、当サイトではタマたちの活躍を祝ってまいります!
東京の世田谷あたりにお住まいの読者の方、40周年を記念した世田谷線のラッピング電車は引き続き運行中です。
さらに、2023/4/25からは、世田谷線の西太子堂、若林、世田谷、山下の4駅での駅の装飾も開始します。
ぜひぜひご注目ください~~っ。
そのほかタマや仲間の近況はタマ&フレンズ40年念記念サイトをぜひ!最近のグッズもまたかわいいんですよこれが。
今回取材した私たちのように、タマや仲間との再会でちょっとでもみなさまの心が癒されるといいなと願ってます。