退避壕はシェルターである。噴石がぼこぼこ降ってくるようなやばい噴火の時に命を守る施設なのだ。しかし、いい感じでバス停になったり、かわいい三角屋根になったり、溶岩でダイナミックに装飾されたりして桜島の日常の一部になっている。
火山とそこに暮らす人の特殊な距離感を象徴するようなユニークネスに惹かれ、じっくりがっつり鑑賞してしまった。
次はちゃんと展望所にも行こう。
しおりで語られていたように、その造りは実に多様だった。ざっくり類型化してピックアップしたものを見ていこう。
装飾性を排した直線的で機能美あふれるフォルム。一番スタンダードな形で、島の南西にある退避壕No.1はこのタイプだ。数も多いが間取りや柱の形状、小窓などディテールが多様でさすがメジャー種といった感じである。
三角の切妻屋根がかわいい。32基中3基のみ、しかもそのうち2基は一周道路より奥に入った路地にあり、見つけにくいという希少なタイプなので注意が必要だ(なにが)
均整のとれたアーチ型の入り口は貫通こそしていないがまさにトンネル。防御力も高そうで、いちばん「壕」というのがしっくりくるタイプである。
冒頭でバス停と思ったら退避壕だったと述べたが、バス停と合体しているものも随所に見られた。人が集まりやすいし広々としてアクセスもいい。バス停と退避壕はベストマッチなのだろう。
頑強なコンクリートの周囲をさらに溶岩で固めた要害のような退避壕が3基ある。火山からの攻撃に火山が出したもので対抗するというコンセプトに興奮する。ここは対ボルケーノの最前線なのだ。
数々の退避壕を紹介してきたが、私のフェイバリット退避壕はこれだ。
先に紹介した「With バス停」、バス停一体型の退避壕となるが、シンメトリーに配置されたベンチが躯体に完全に調和していて、その美しさに息を飲みすぎて窒息するかと思った。
本体から調度品まで、極上のモダニズム建築のような非の打ちどころのない美しさ。無人島に退避壕をひとつだけ持っていけるとしたら、私はまよわずこのNo.19を選ぶ。
退避壕はシェルターである。噴石がぼこぼこ降ってくるようなやばい噴火の時に命を守る施設なのだ。しかし、いい感じでバス停になったり、かわいい三角屋根になったり、溶岩でダイナミックに装飾されたりして桜島の日常の一部になっている。
火山とそこに暮らす人の特殊な距離感を象徴するようなユニークネスに惹かれ、じっくりがっつり鑑賞してしまった。
次はちゃんと展望所にも行こう。
桜島のおまけだな〜という感じの写真をどうぞ!
ここから
会員特典コンテンツです
この先は「デイリーポータルZをはげます会」会員向けの有料コンテンツです。会員になるとごらんいただけます。
| <もどる | ▽デイリーポータルZトップへ | |
| ▲デイリーポータルZトップへ |