ナオ:
いや~、どれも美味しかった! あらためて、日常の範囲内にも、知らない世界っていくらでもありますね。今日だけでも、青汁、お豆、卵、料理の素などなど、それぞれに世界があって。
パリ:
扉が開きまくりました! ふだんからいかに頭が固いかってことだよな~。
ナオ:
いつも行くスーパーなのに、見たことないコーナーがいくらでもある。そういうところを見てみるのはすごく有意義だと気づかされましたね。
ある人にとってはスーパーで頻繁に買って食べている定番食品が、またある人には未知のものだったりすることがある。我々は、この世に無数にある商品、食材のうち、思いのほか限られらものにしか目がいっていないのではないか?
そんなことに気がついた酒の穴のふたりが、今までの人生で縁がなかった食品をあれこれ買い集めて、じっくりと味わってみました。
パリ:
こないだ僕がナオさんに「スーパーで売ってる『合鴨スモーク』って、あんなに美味しいのに300円くらいで買えて、いいのかな? って気になりません?」なんて、何気なく言ったんですよね。
ナオ:
でしたね。しかし私は、それが何だかまったくわからなかった。
パリ:
びっくりしました。
ナオ:
食べたこともないし、見たこともない気がして!
パリ:
こっちは人生で何度となく食べてるのに! って。でも考えてみると、いろんな人にとってそういう食べものっていくらでもあるんだろうなと思って。
ナオ:
だって、スーパーで普通に売っているわけですもんね。
パリ:
あったでしょ? 合鴨スモーク。
ナオ:
ありました。でもいつも見ないコーナーにあった。スーパーで自分が見ている範囲って案外狭いんだなぁと。割と決まったものばかり買って食べてしまっていて。
パリ:
ね。そういうものって他にもないかな? と興味が湧きました。
ナオ:
そうそう。もう、ふだん目がいってないコーナーがたくさんある。
パリ:
常に素通りしてるんすよね。いわば「素通り食品」。
ナオ:
素通り食品、まさに! 思いのほか多いですよね。
パリ:
それを企画にしようと思いついて、あーだこーだと候補を出しあったじゃないですか。で、たとえば、僕もナオさんも「ちらし寿司の素」って、買ったことないっていうか、もはや意味すらわからない、と盛り上がって。
ナオ:
はは。そうなんですよ!
パリ:
で、そのノリのまま担当編集の古賀さんに、「ですよね!?」って伝えたら 「うちではよく使ってます」って。
ナオ:
はは。古賀さんにとって日常的なものだったという。そういう素通りしてきたものをそれぞれリストアップして、この機会に食べてみようというのが今回ですね。すでに、ふだん見ないものがテーブル上にいろいろ用意されております
今回もZOOMでつないでお送りします!
パリ:
まずは僕提案の素通り食品「青汁」で乾杯しましょうか。飲んだことあります?
ナオ:
飲んだことはあるんですけど、青汁っていうものは、中身がしっかり決まってなくないですか? たとえて言うなら「フルーツジュース」みたいな。
パリ:
なるほど。だから自分のなかで漠然としてるのかな。僕、自発的に飲んだことはなくて、昔「笑っていいとも!」の罰ゲームでタレントさんが飲んでたなってのと、八名信夫さんの「まずい!」ってCMのイメージしかなくて。つまり、かなり美味しくないものってイメージ。だけど、どうまずいんだろう? まぁとにかく飲んでみますか。
ナオ:
そうですね。
パリ:
八名さんがCMやってたのは「キューサイの~青汁♪」ってやつだったと思うんですが、今回はライフというスーパーオリジナルの「九州野菜4種の青汁」ってのを買ってきました。
ナオ:
僕のは伊藤園の「毎日1杯の青汁」ってやつですね。
パリ:
それ、そのまま飲めるんですか?
ナオ:
そうそう、ストローで飲めるんです。でも一応グラスに入れました
パリ:
僕のは粉末を水で溶かすやつ。スティックタイプで、カバンとかにいつでも入れておいてさっと飲めそうな。女優さんとかがね。
ナオ:
なるほど、女優さん、青汁飲みそう。
パリ:
かなり濃い緑色ですね。まずかったらやだな~この量。
ナオ:
いやいや、うまい。こっちのは美味しいです。甘いし。
パリ:
どれどれ……あれ? 本当だ。美味しいな。甘味をおさえたグリーンティーみたいな。
ナオ:
「まずい!」って言ってたあのCM、本当にまずかったのかな?
パリ:
あれひょっとして、うまいのに「まずい!」って言って買わせる作戦だった?
ナオ:
だってこれ、我々なら真っ先に焼酎入れて飲みたくなる味ですもんね。
パリ:
焼酎! ちょっと入れてみます。
ナオ:
たまに「青汁ハイ」みたいなメニュー、居酒屋で見ますもんね。
パリ:
うわ、甘みが増してこれ、超うまいな! 最高ですよ。
ナオ:
でも、確かにずっと素通りしてしまってました。やっぱりふだん行かないコーナーにあるんですよ。「健康そうな飲料」コーナーのなかにある。「豆乳ミックス」って書いてあるから、通常の青汁よりさらに飲みやすくなってるのかも。
パリ:
それでいくらぐらいですか?
ナオ:
100円しなかったです。
パリ:
こっちの粉末は、20袋入って400円しないくらいでした。
ナオ:
一杯20円ってことだ。安いな。
パリ:
それでこんなにうまくて体にいいんなら、毎日でも飲みたいですよ! ……って、今ものすごく普通なこと言ってます?
ナオ:
はは。普通だな~。「青汁、体にいいから毎日飲もう!」。
パリ:
さてどんどん行きますか。何はともあれナオさんに食べてほしいのは、今回の企画のきっかけになった合鴨スモークなんですけど。今日買ってきたやつのパッケージには「紅茶鴨」って書いてありました。
ナオ:
あ、こっちもですね。「紅茶鴨」ってなんなんだろう? えーと、調べてみると、「飼料に紅茶粉末を入れて飼育し、処理工程に紅茶エキスを使い、衛生的に処理した合鴨肉です」だって。かなり手間がかかっているんですね。
パリ:
それほどまでに紅茶を。それをさらにスモークまでして、300円くらいですよ。スライスしてお皿に盛っただけなんだけど、居酒屋でこれ出てきたらかなり上等な部類のおつまみでしょう、これ。
ナオ:
確かに! すごくいい燻製の香りするな。パリッコさんは何度も食べてるんですよね?
パリ:
はい。大好きです。こんな美味しいものがこんな安くていいのかって、毎回感動しますよ。
ナオ:
これもふだんスーパーで見ないコーナーにありました。ハムのところにあるかと思ったら、行ったスーパーでは違って、ローストビーフとかそういうものが集まったコーナーにあった。
パリ:
けっこうまちまちなのかもな、置き場は。
ナオ:
食べてみますね。……うまっ! 私がよく食べている普通のハムとは違いますね。旨みが深い。
パリ:
スモーク感があって、あと脂のジューシーさがすごいんですよね。
ナオ:
こんなのもう、インスタントラーメンのチャーシュー替わりなんかにしたらとんでもなくうまさが増しそうじゃないですか。これいいな。
パリ:
晩酌の時に4~5切れ切ってきて食べるんです。けっこう味が強いからそれくらいがちょうどよくて。そうすると、3回ぶんくらい楽しめるんですよね。
ナオ:
3晩酌確定だ。
パリ:
マスタードつけたりしても美味しいし。
ナオ:
パンに挟みたくもなりました。
パリ:
あ~、サンドイッチいいな。こんどやってみよう。
ナオ:
ふだんハムとかソーセージを使って作る料理をこれに置き換えたらグレードが増しそうな気がする。
パリ:
でもグラムで換算したら、そういったものと値段そんなに変わらないですよね。
ナオ:
確かにそうだ。
パリ:
だから、気分で使い分ければいいんじゃないかな。そう考えると素通り食品って、生活にバリエーションを与えてくれますね。
パリ:
さて次は、パックの煮豆。
ナオ:
こういう豆のシリーズもすごくいろいろあるじゃないですか。「フジッコのおまーめちゃん♪」っていうCMのメロディ、よく聴くのにそのシリーズを全然買ったことがなくて。
パリ:
「フジッコのおまーめさん♪」じゃないですか?「ちゃん」じゃなくて。
ナオ:
あれ? そう? いや「おまーめちゃん♪」がしっくりくる。「さん」でしたっけ? いや「ちゃん」ですよ!
パリ:
いやいや「さん」だと思うけどな~。まぁでも、どっちでもいいか。
ナオ:
そのフジッコだけじゃなく、スーパーの惣菜豆のコーナーにはいろいろな豆があるんですが、今回は、なかでも特に聞いたことがなかった「白花豆」というのを選んでみました。
パリ:
そもそも「白花豆」が、調理法なのか豆の種類なのかもよくわかってないです。
ナオ:
とりあえず食べてみますね。あ、うまいな。なんていうんだろう、おせちの黒豆みたいな甘い豆ですね。
パリ:
パッケージの裏に「白花豆で羊羹を作りましょう」みたいなレシピが書いてあった気がするんですけど、もう、これひと粒が羊羹みたいな、一度濾して皮で包んだんじゃないの? ってくらいのなめらかさがありますね。
ナオ:
そうですね。すごく満足感のある美味しさ。
パリ:
前にナオさんが兵庫県の丹波に行ったっつって、おみおやげに名物の黒豆を買ってきてくれたことがあったじゃないですか。あれ、ひと粒ひと粒がスイーツと言ってもいいくらいに美味しかったけど、負けてないな。
ナオ:
これがいつだってスーパーに行けば買えるんですからね。他の豆も食べてみたくなりますね。ちなみに、白花豆はインゲン豆の一種で、色が白いから白花豆だそう。
パリ:
知らない世界だな~。次回は豆について掘り下げたいくらいですよ。
ナオ:
豆の回、やりましょう!
パリ:
じゃあ次、たらこスパゲティどうですか? これも昔から「た~らこ~た~らこ~♪」なんてCMやってるし、定番商品ですよね?
ナオ:
ですね。まず、たらこスパゲティ自体は食べたことあるじゃないですか?
パリ:
まぁ、う~ん……あんまりないなぁ。
ナオ:
ははは。え! 0回ではないですよね?
パリ:
0回ではないはずだけど、自分から注文したことはないと思います。
ナオ:
そうなんだ。僕の場合だと、うちでスパゲティ作るってなったら自分でてきとうな味つけで作ってしまうか、レトルトのソース買うとしたらミートソースかカルボナーラが多いんですよ。なかなかたらこまでは手が伸びなくて。
パリ:
そんな感じ。中身の想像もついてなくて、ふりかけみたいな粉なのかな? とか思ってたら、なんかソースみたいなものでした。
ナオ:
ソースを絡めるんですよね。で、ノリをふりかける。
パリ:
ノリの袋に「トッピング」って書いてあって、何が入ってるのかとわくわく開けたら刻み海苔だけでした。
ナオ:
ははは。たしかにトッピングって言われるといろいろ期待しちゃいますよね。
パリ:
調理はすさまじく簡単だったけど、うまいなぁ!
ナオ:
うまっ! こんなに美味しかったっけ。ふだん食べてる自分のてきとうなスパゲティ、これに比べたら相当まずいです。
パリ:
ははは。
ナオ:
僕が買ったのはキューピーのやつだったんですけど、「たらことバターのバランスに相当こだわった」みたいなことがパッケージに書いてあります。だからか、バター感がすごい。特許も取ってるほどですよ、ほら。
パリ:
えー! いいなぁ。僕のはエスビーのやつで、こっちはそんなにバターを押し出した感じじゃないな。けど、上品な味だからパスタの小麦の風味もきちんとわかるいいバランスです。キューピーも食べてみたいなぁ。
ナオ:
うまいうまい。
パリ:
っていうか、たぶん僕ら、今ずっとバカなこと言ってるんでしょうね。
ナオ:
はは。たしかに。当たり前に美味しいものを食べて「なにこれ、うまっ!」ってね。Youtuberだったら新商品とか激辛とかじゃなきゃ成立しないところを。
パリ:
でもうまいとしか言いようがない。イタリア人にも食べさせてあげたいな。
ナオ:
さっき作ってからちょっと時間が経ってパサパサになってしまったんですけど、そのうまさもありません?
パリ:
そうそう、時間が経つと酒のつまみっぽくなりますよね。惣菜コーナーにあるスパゲティみたいな。アツアツにはない良さ。焼酎の青汁割りに合うわ~。できたてじゃないこの感じも、イタリア人に食べさせてあげたくなる。
ナオ:
ははは。イタリア人もそんなにヒマじゃないと思います。
パリ:
ちらし寿司いきますか。
ナオ:
これも、サブちゃんの「ちぃ~らしぃ~寿司~な~ら♪」っていうCMソングは何度も聴いたことあるのに、買ったことがなかった。
パリ:
CMだけは全部知ってるんだよな。
ナオ:
しかしこれも、中身がこんなだと思いませんでした。レトルトのパックに具材が入っていて、ごはんと混ぜ合わせるだけなんですね。
パリ:
そもそも、ちらし寿司ってなんだっけ? ってなりますよね。
ナオ:
そうなんですよ。ちらし寿司を食べたことがあんまりない。
パリ:
寿司屋のランチとかで松、竹、梅の次に「ちらし」とかたまに見る気がする。刺身をこま切れにしたのとかのってるやつですよね。
ナオ:
そうそう、まさにパッケージ写真の。その土台ができるという商品なわけだ。
パリ:
ちょっと特別な日に、気合を入れてちらし寿司を作る家とか、けっこうあるのかもな。知らないだけで。
ナオ:
ただ、パッケージの裏には納豆と卵と混ぜても美味しいと書いてありますよ。この素を使っていろいろアレンジできるわけですね。
パリ:
ぐっと日常的になるな。ちなみに僕が買ったのは、小分けパックで、ごはん一膳にひと袋を混ぜればいいだけという。その手軽さもいいなと思いました。
ナオ:
えー! そんなのあるんすか! いいな。こっちはしっかり2人前が2回作れるオーソドックスなやつです。
パリ:
これから食べてみるところですけど、いわゆるまぜごはんと違う点は、しっかりとした酢飯の香りですよね。
ナオ:
うん。刺身が乗ってないと、見た目は単なるまぜごはんだけど。
パリ:
わ、うめぇ! このシャキシャキしてんのはなんだ? れんこんか。
ナオ:
れんこん、にんじん、かんぴょう、たけのこ、しいたけが入ってるみたいですね。あ、うまっ!
パリ:
定番商品だけあって、さすがのバランス。それぞれの具材を家で下ごしらえして味つけして、なんてやるの大変だから、相当ありがたい商品ですねこれは。
ナオ:
本当ですね。これだけでぜんぜん美味しい。
パリ:
これをそのまま海苔巻きにしてつまみにしても良さそう。
ナオ:
本当だ。海苔巻きにしたい。
パリ:
また酒の話になりますけど、いつのころからか、酢飯ってすごく酒のつまみになるなと気づいたんですよね。家で手巻き寿司やるときに作った酢飯を、ちょっとそのまま食べたりするのが好きで。
ナオ:
あ~、美味しい美味しい。
ナオ:
はは、やりやがった! 合うかなぁ? 私はちょっと、いったん様子見します。
ナオ:
はは、寿司だ~。バカ寿司。
パリ:
うまい~!
ナオ:
本当ですか? それぞれがそれぞれに美味しいんじゃなくて?
パリ:
最初はそうなんですよ。でも後半いい具合に混ざってきて、酢飯のなかに鴨の脂が浸透していく感じ。
ナオ:
じゃあ私もやってみようかな……うんうん、ぜんぜん違和感ないですね。うまい!
パリ:
これ、いろいろアレンジしてみたいですね。
ナオ:
そうですね。だって納豆と玉子が合うんだし、チーズもいいって書いてあるし。
パリ:
なんとも言えない見た目ですね。こういうウインナーは初めて見た。
ナオ:
今回近所のスーパーで探したんですが、それだけ見つからなくて、今通販で取り寄せ中なんです。
パリ:
じゃあとりあえず僕だけ味見してみますね。ちなみにあんま関係ないけど、缶を開けたフタのほうがちょっと顔っぽいです。空気の合わない飲み会に参加しちゃって、そのノリに冷め切ってるたぬきみたいな。
ナオ:
はは。帰りたそー。
パリ:
ソーセージ、こういうふうに、両端が切れてるんですよ。ぜんぶ。
ナオ:
ここでしか見られないソーセージだなぁ。
パリ:
食べてみます……あ~、変わってるな~。
ナオ:
はは。第一声が「変わってる」。
パリ:
僕の知っているウインナーとは違いますね。加工肉の感じが強いのかな。コンビーフとかああいう。
ナオ:
なるほどなるほど。
パリ:
きめ細かくて、あらびきソーセージとは対極にある食感。これは何肉なんだろう? あ、ふつうに、豚肉、牛肉、か。
ナオ:
あいびきなんですね。表面をカリッと焼いてとかがいいのかな?
パリ:
うん。それとか、火にかけて缶ベキューとか。
ナオ:
そこにちょっとマヨネーズとかね。
パリ:
そうそう。単体というよりは、アレンジベースとしての可能性の探りがいがありますね。
ナオ:
ナポリタンの具とか、グズグズのチキンラーメンにのせたり。
パリ:
どっちもハマりそう! そもそも、缶詰で飲むってちょっとひそひそ感があって楽しいじゃないですか。そういう気分も込みで楽しむのが良さそうです。だってこれ、1缶300円くらいするから、普通のソーセージも買える値段なんですよね。
ナオ:
ははは。だからこそ、これのマニアとかいそう。
パリ:
あと、非常食には最高ですよね。缶詰って魚系が多いから。
ナオ:
「いい卵」っていう世界もありますよね? 私はふだん、どうしてもいちばん安いのを選んで買っちゃうんですけど。
パリ:
ですね。今回、どんなの買いました?
ナオ:
「名古屋コーチン」です。
パリ:
おぉ! 僕は最初、初めて見る「こだわり卵」みたいなのを買ったんですよ。でも次のスーパーで名古屋コーチンが売ってて、有名だしこれも食っときたいなと、買って。けっきょく合計12個で800円くらい使ってしまった。
ナオ:
はは。高けぇ~! こちらも6個で400円くらいしましたが。
パリ:
ちなみに先に買ったほうは、千葉県産の「♪丹精込めて育てあげた♪ 小倉さんの卵《ハーモニー♪》」という、いわゆる生産業者の顔が見えるタイプのいい卵。
ナオ:
はいはい、そっちもありますよね。
パリ:
「環境に優しいマイナスイオン水を使用」「玄米アミノ酸&乳酸菌飼料で育てた卵」だそうです。
パリ:
右の若干黄身が大きいほうが名古屋コーチンですね。なんか、黄身がすっごい濃いオレンジ色だったりするのかなと思ったら、このふたつはそういう感じではなかったです。色も似てる。
ナオ:
黄身の色が濃いといい卵って感覚は、確かにありますよね。
パリ:
ただ驚いたのは、どっちも白身の色が濃いんですよね。白というよりは黄色に近い。
ナオ:
へ~! ちょっと割ってみよう。あ、ほんとだ。ふだんの卵と違う。
パリ:
雰囲気違いますね。
ナオ:
オーラが違う。っていうか、卵ってきれいだな~。
パリ:
はは。素直な感想。これ、どうやって食べようかと思ってたんだけど、あれっすよね、すし太郎にかけてもいいんですよね?
ナオ:
はいはい。だってパッケージの裏に書いてあるんだから。
パリ:
やってみるか。今、ごはんの上に名古屋コーチンの卵を落としてみましたけど、黄身の張りがすごい。
ナオ:
うん、盛り上がりが違いますね。
パリ:
こんないい卵ならまずは普通のたまごかけごはんにしたかった気もするけど、いきなりすし太郎にかけるっていう。
ナオ:
はは。だってそもそも、「すし太郎たまごかけごはん」がどう美味しいのかの正解も知らないんですもんね。
パリ:
……うわー、これ、うますぎる! 味がすごく濃厚で! いい卵ってこんなにうまいの? ちょっと今、感動してます。
ナオ:
確かに。というかまず、すし太郎たまごかけごはんうまいすね!
パリ:
そう。ごはんに味があるから醤油もいらないし。そこにコーチンのすごみものってるから、かけ算になってる。というか、こんなに美味しいんだったら、卵が6個400円くらいって、ぜんぜんありっすね。
ナオ:
わかる! 1個いくらだ? 70円しないくらいか。
パリ:
むしろ1食のごはんのおかずとしては安い。それでこんなごちそうが食べられるんなら。
ナオ:
黄身にすごい味わい深さがあるんだよなぁ。いや~、こういうもんか、高い卵の世界って。
パリ:
ちょっと僕、もうひとつの小倉さんの卵、もう、溶いてそのまま食ってみますよ。
ナオ:
味はどうです?
パリ:
あ、ぜんぜん違いますね。こっちのほうが派手さはないんだけど、親しみやすくも安心感のある美味しさというか。上品な味わいですね。
ナオ:
すごい、もはや卵のソムリエですね!
パリ:
はい。名古屋コーチンと小倉さんの卵だけなら次回からも当てられる気がします。その2個ソムリエなら。
ナオ:
はは。2個ソムリエ、活躍の場ないでしょ。
ナオ:
いや~、どれも美味しかった! あらためて、日常の範囲内にも、知らない世界っていくらでもありますね。今日だけでも、青汁、お豆、卵、料理の素などなど、それぞれに世界があって。
パリ:
扉が開きまくりました! ふだんからいかに頭が固いかってことだよな~。
ナオ:
いつも行くスーパーなのに、見たことないコーナーがいくらでもある。そういうところを見てみるのはすごく有意義だと気づかされましたね。
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