特集 2024年4月9日

「就業中の眠気問題」、アンケート結果発表!

「就業中に眠くなると、トイレで寝てる人もいる」。一度も会社員経験のない自営業の私は、長年会社勤めだった妻からそんな話を聞いて衝撃を受けた。

そこで先月、DPZライター陣に就業中の眠気について色々と話を伺い、記事にした。記事の最後に「読者の皆様の体験談もお寄せください」とフォームを設けたら、本当に沢山の回答が集まった。みんな抱えていたのだ、眠気問題を。すべてご紹介できないのが心苦しいが、できる限り取り上げていきたい。

1980年、東京生まれ。片手袋研究家。町中で見かける片方だけの手袋を研究し続けた結果、この世の中のことがすべて分からなくなってしまった。著書に『片手袋研究入門』(実業之日本社)。

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やはりトイレは当たり前。しかし寝るだけの場所ではなかった

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悲痛な話も多くなるので、今回は美味しかった甘いものの写真をお届け。こちらは銀座ウエストの期間限定ケーキ「しまなみレモンのシブースト」

やはり「トイレの個室で仮眠する」という回答は多かった。

以前はトイレの蓋の上に逆向きに座り、後ろの荷物置きスペースに突っ伏して寝ていた。今の職場は蓋がないので、正面を向いてペーパーホルダーに乗せた片腕に頭を置いて寝る(30代 会社員)

しかし同時に、個室は眠気対策の場としても使われている。 

自分は居眠り常習犯なので、どうしようもなくなった時はトイレなどでセルフ闘魂注入(ビンタ)する(30代 研究職)
トイレの中で派手に踊ったりスクワットする。一番目が覚めるのは出来るだけ多く足踏みすることだったが、音が出てしまうのですぐに目を覚まさないといけない時だけにしている(20代 会社員)
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 トイレ以外の仮眠場所

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鈴懸の苺大福。柔らかい食感が最高です

しかし、会社内で眠れる場所はトイレだけではない。

20代後半に勤めてた某精密機器メーカーには検証用の暗室があった。昼食後すぐ眠くなるので暗室で寝たりしていた(40代 フリーランス)
冬限定だが社内サーバールームの床で寝ていた。執務室より暖かかったため、サーバーが出す騒音に慣れてしまえば快適だった(40代 会社員)
昔ピアノ屋でアルバイトをしていた時は、ピアノのペダルを磨くふりしてピアノの下に潜り込みウトウトしていた(40代 フリーランス)

仮眠中に誰かと目が合う体験談が2つもあった。

配管室、資料室の奥など、横になって眠れる秘密の場所が何箇所かある。一度建物の裏(屋外)で寝ようとしたら、通りすがりのイタチと目が合ってほっこりした(30代 研究職)
ホームセンターのインテリア部門で働いていた頃、展示してあるカーテンの裏側が空の棚だったので、どうしても眠い時は棚をベッドにして仮眠していた。カーテンをめくって遊んでいた幼児と目が合ったこともある(40代 主婦)

トイレ個室に次ぐ、会社内睡眠ホットスポットも登場した。非常階段である。複数の方から投稿が寄せられたのだ。

非常階段で座って眠っていた。ほとんど人が通らないのだが、数回、屋上でメンテをする管理会社の人が通ったことがあった。お互い無言だった(50代 会社員)
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職種による違い

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果実園リーベルのズコットは定期的に食べたくなります。果物の存在感!

眠れる場所の違いは、すなわち職種による環境の違いでもある。色々な職業の方から回答を頂いたので、職業の特徴が表れている投稿を見ていこう。まずは医療関係。

かつて大学病院に勤務していた頃。担当患者さんについて話し合うグループ会議が凄く眠かった。先輩医師や看護師もいて、結構重症の患者さんの話もあって、さらにグループリーダーの正面の席だったのに、私は毎度舟を漕いでいた(50代 医師)
派遣看護師時代、救急車の中で搬送の付き添い中に寝たことがある(30代 主婦)

こちらは獣医さんだろうか?

若い頃は夜更かしをしていたのでいつも眠く、牛の手術に立ち会っていてもよろけながら寝かけていた(座るよう指示された)。(40代 会社員)

配送やタクシードライバー、営業の方は運転中の眠気という問題がある。

人の命に関わるので、すみやかに車を停めて寝る。コインパーキングに停めるのでお金は掛かるが仕方ない。稼ぎ時の眠気で収入が下がるのは悔しいので、できるだけ昼と夜の食事後に睡眠をとるようにしている(30代 タクシードライバー)

「教職あるある」なのだろうか?試験監督中の眠気の話が幾つかあった。

基本的には眠くなりにくい仕事なのだが、唯一の例外が「試験監督」。私は幸いやらかしたことはないが、飲み会翌日の試験監督中うたた寝したという話を聞いたことがある(50代 大学教員)

「倉庫やバックヤードで寝る」という体験談が幾つかあったが、さらに段ボールを敷いて寝る、というライフハックを披露する方も何人かいた。

総務で倉庫を管理する担当だった時、在庫確認や倉庫整理の名目で席を離れ、倉庫の床に敷いた段ボールの上で寝ていた(40代 会社員)

職業の数だけ眠気の形あり。すべて紹介できないのが残念だ。

昔、映像系の仕事をしていた時、少人数の試写会でいびきをかいて寝てしまい呆れられた(40代 会社員)
食後の眠気にどうしても勝てなくて、ほぼ夢の中の状態でレジ打ちしたことが何回かある。たまたま営業で来ていた夫がそれを見ていて、ヤベー奴がいると思ったそう。そんな状態でもレジ誤差はなかった(当時20代  スーパー勤務)
20代の頃、新築マンションなどで設備系の施工管理をしていた。現場内の地下にあるポンプ室でよく昼寝をしていた。誰も来ないのと携帯の電波が圏外なためよく眠れたが、昼寝のつもりが夜になっていたことも…(30代 会社員)
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眠気の対処法

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もみじ饅頭で有名な広島のやまだ屋さん。この桐葉菓という商品も非常に美味しいです。モッチモチの生地がたまらない

それでは皆さん、眠気への対処はどうしているのか?幾つかの傾向が見られた。

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・食べ物

フリスクやコーヒーをあげる人は多かったが、同時にそれでは効かないという人も。他に以下のようなものを薦める方達がいた。

チョコ・アーモンドミルク(食後の血糖値上昇を抑えてくれるらしい)・お湯にレモン汁を入れて飲む・プロテインバー・グレープフルーツ1玉・眠くなるので昼食を食べない
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・運動や痛み

身体を動かす、痛めつけるというのもシンプルだが有効らしい。

眼球だけしっかり上を向く・掃除・スクワット・わざと消しゴムを落とし拾いに行く・ジャンプ・口の中を甘噛みする・腿をつねる・膝をボールペンで刺す

・仮眠

僅かな時間でも仮眠を取ればだいぶ楽になる。

行き帰りの移動が1時間程度あるので必ず寝る。昼休みに眠れる環境なので20分程度昼寝をする(30代 工場勤務)
夏でもカバンに無印のタオル地アイマスクとミトンを常備している。昼休みや電車の移動中、10分でもあればそれらを装着して仮眠を取る。目の疲れ、手先指先の冷えと凝りが取れて爽快(30代 経理職)

仕事によってはそもそも仮眠が許されている場合もあるようだ。

元新聞記者。定時という概念が存在せず、自分で比較的自由に仕事の時間配分ができたので、取材の合間によく自宅や車の中で寝ていた(20代 会社員)
テレビ制作会社勤務なのだが、普通にデスクで昼寝している。周りも疲れているんだな~くらいの感じで特に何も言われない(20代 テレビ制作)

また「コロナ以降、在宅ワークになってから就業中の眠気問題が解決した」という方も多くいた。

・診断

症状があまりに重い場合、やはりちゃんと病院で診てもらう必要があるだろう。

どんなに生活習慣を改善しても昼間の眠気が酷く、部長から居眠りを叱責されてしまったため、睡眠外来を受診した。検査の結果「特発性過眠症」という疾患であることが分かり薬が処方され、以降は全く眠くなくなった(50代 会社員)
仕事のストレスで不眠症になり、治療に10年かかった(40代 フリーランス)

私は学生の頃、授業中に休み時間、行き帰りの電車、帰宅してから晩飯まで、そしてベッド。1日10時間以上寝ていた。私は何よりも眠ることが好きな人間だった。

大人になって飲食店を経営するようになった現在も、基本的には常に眠い。だが仕事柄、お昼に寝るということは不可能なのである。私だけじゃない。なぜ我々は「眠いから寝る」という生物として当たり前の行動ができないのか?

これは社会問題だ。今こそ立ち上がって叫ぼう!いや、立ち上がったら眠れないから、ムニャムニャと訴えよう!我々にもっと眠りを!

 

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