わかったこと
スポーツに自信がないあなたがするのは努力じゃない、横に白衣の人に立ってもらうことだ
だってほら、ライバルが白衣の人を連れてジョギングしていたら焦るだろう。本格的なトレーニング始めたな、と思うだろう。
もしくは医者に止められているかのどっちかだ。
昔のアスリートのトレーニングのようすをネットで見た。
中央にアスリートがいて、その脇で白衣の人たちが記録している。
まさに科学トレーニングだ。
「国家の威信をかけてトレーニングされている強化選手」である。
つまり、大事なのは白衣だ。(そこ?)
アスリートなんていちども言われたことがない僕も強化選手になれる。
科学が産んだモンスターだ。風で髪がたなびいて浅草のうんこビルみたいになっているのも科学である。科学をひとつも理解していない発言であることは分かっている。
「セロトニンの分泌が増えています」「これ以上は危険です」みたいなことを言っている。
「尿酸値があがってます」のほうが合ってるような気がするが、既に検診で引っかかって薬で減らしているので心配はない。
キューブリックの映画みたいになった。
高瀬さんは科学者っぽいから、という脊髄反射レベルの理由でお願いした。白衣の下が半ズボンだと裸みたいに見えるから長ズボンで来てくださいというお願いが、今回の企画で頭を使った部分である。
科学来たね、すっかりアスリートだね~、と満足した我々はさらにさまざまなシーンを撮ってみた。
分かってきたのは、トレーニングしていないと観察対象に見えるということだ。
被験者には観察している科学者が見えてないのかもしれない。未来からやってきたので四次元的なあれで見えてないのだ。
今回の原稿はふわっとした表現多めで突き進みます。
この日の東京は35℃。命をかけてまで撮影する内容ではないので屋内に入った。するとどうだろう。とたんに白衣が医者に見えてくる。科学トレーニングっぽさがなくなる。
強化選手に必要なのは白衣+屋外+トレーニングであることがわかった。
このうちひとつでも欠けると未来からやってきた観察者や、健康診断のワンシーンになってしまう。
ちなみに白衣役をしている高瀬さんのメモにも「わかってない」と書かれていた。まじのやつである。
スポーツに自信がないあなたがするのは努力じゃない、横に白衣の人に立ってもらうことだ
だってほら、ライバルが白衣の人を連れてジョギングしていたら焦るだろう。本格的なトレーニング始めたな、と思うだろう。
もしくは医者に止められているかのどっちかだ。
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