ちょっと聞いてよ 2022年11月9日

攻め攻めの辛い中国のカップ春雨 食族人酸辣粉

日本のカップ春雨は、あっさりしていて朝食やお昼にピッタリです。

しかし中国で人気のカップ春雨は、辛いし酸っぱいしシビれるしかなり攻めています。

ピーナッツや豆皮など具だくさんだし、パッケージも何やらメタリック。「これが春雨・・・?」と知らない表情にドキッとする一品です。

大阪生まれの大学院生。工作や漢字が好きです。ほら貝も吹けます。先日、教授から「あなたは何を目指しているのか分からん」と言われました。

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「食人」じゃない「食族人酸辣粉」

中国の友達​・​金さんがおすそわけしてくれた中で、ハマったものの一つがこれでした

ものものしいパッケージ​

「食族人酸辣粉」です。

「食族人(シィーツーレン)」はカップ麺のシリーズの名前です。他にも「牛肉麺」や、くっさい貝の麺「螺蛳粉(ルオスーフェン)」などがあり、豊富なラインナップです。

 

このキャラは「辣巫师(ラーウーシィ)」というらしい。笑顔なしのストロングスタイル

今回紹介する酸辣粉は、「酸っぱくて辛い春雨」のことです。辛いもの好きの金さんは家にめちゃくちゃストックしているそう。
 

大きめのカップのフタを開けると・・・

 

小袋がいっぱい

「ねるねるね」の小袋3袋を軽く凌駕する数です。麺の袋の飾らなさに比べて、ほかの調味料はイカしたデザインになってます。 

この「醤(ジャン)」が辛さの素

辛い味噌のようなもので、激辛耐性がない人は量を調節しましょう。私は3分の1しか入れません。てか入れられません。(残った醤は、冷ややっこや納豆にちょっと添えると美味です。)

ちなみに、「醤」上にある黒い帯の文は言葉遊びです。

「表酱紫 对我(ピアオチアンツ トゥイウォー)」と書いてあり、これは「不要这样子 对我(プーヤオチャーヤンツ トゥイウォー(そんなことしてこないで)」をネットスラングで表記しています。「醤」ちなみギャグというわけです。「しょうゆうこと」みたいな感じですかね。

 

「醋(ツー)」はお酢。すっぱくします。

日本でお酢といえば白ですが、中国の友達に聞くと黒酢が一般的だそう。


「醋」の上に書いてある一言「这一味 足以慰风尘」は、李白の詩の句が由来です。なんでも、2016年にネットで「この句のあとにどう詩を続けるか」が大流行したそうです。そんな優雅なブームがあるなんて・・・
 

この「粉(フェン)」はスープの味を決めます。ピリピリしびれる麻辣味なので注意。

(※固まって梅干しシートみたいになってしまいました。)

 

乾燥した「菜(ツァイ)」の袋。

シャレの文字がつぶれて読みにくいのですが、「你算哪颗 小白菜」は「あなたってほんとバカなんだから」みたいなニュアンスです。

 

くるくるの乾燥「豆皮(トウピー)」

ここでの豆ちなみギャグは「您 别逗了(ニンピエトウラ)」です。どっちも「豆」が入ってますね。「ふざけないでくださいよ〜」てな感じです。

ピーナッツ「花生」。唐辛子も入ってる。

辛くてこってりした麺には香ばしくてカリカリのピーナッツがベストマッチです。

 

 

全部ガサッと入れる

「お湯を注ぐ前にAの袋を、注いだあとにBの〜」みたいな手順を一切踏まず、お湯の前に全て入れます。明快。

 

具だくさんです。
お湯を注いで4-5分待ちます。フタにおもしをのせなくてもいいのが便利。


 

できました!

あっっかい。辛そ〜

これが偽らざる蓋オープンの様子です。具がしっかりしているので全部沈みます。

 

春雨はけっこう太めです。

はやく食べたすぎて、美的なこと一切考えず写真撮ってしまいました。

 

附属のフォークで実食

春雨がスルスルっと口の中に入ります。

 

かっらい!

 

すっぱい!シビれる!でもうまい!​​​​​

単なる辛さだけではなく、さわやかな酸味と香辛料の複雑な香りもあります。そしてシャクシャクの野菜とこりこりのピーナッツのにぎやかな食感が小気味よく、どうにもやみつきになります。フォークが止まりません。

 

中国の甘いお茶「王老吉」を用意しました。

辛い火鍋を食べるとき定番の飲み物だそうです。

 

たまらなくなってノールックで王老吉に手を伸ばしてる私。

自分でも見たことない表情してます。

 

一気飲みして・・・

 

プハー!(「プハー」よりも「ヤー!」ですね。)

まんまとキャラクターと同じ顔になってしまいました。

かなり麻辣なスープなのですが、春雨なのでツルツルっといけます。のどごしもよいです。

食べた日は秋の訪れを感じる気温だったので、酸辣粉がすごくおいしく感じました。胃から温まります。温まるというか、胃に熱の塊がある感じです。

 

日本でも、中国物産店やネットショップで手に入るので、辛いもの好きの方はこの秋冬にぜひ食べてみてください。

 

 

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