特集 2019年1月14日

食品の“体脂肪率”を算出し、表にまとめた ~吉野家の牛丼5.9%、ファミチキ15.1%~

筆者は昨年秋から冬にかけてダイエットをしていた。以前書いた「『打線組んでみた』を本物のスコアボードでやってみた」なる記事のとき、あまりにも腹ボテすぎる自分に危機感を覚えたためだ(記事部分は腹がわかりにくい画像を使って切り抜けた)。

カロリー制限を行っていたため、栄養成分表を見るのが好きになった。そこで、「人間だけでなく、食べ物の“体脂肪率”を出してみたらどうなる?」という擬人化企画が思い浮かんだ。やってみよう。

ライター、番組リサーチャー。過去に秘密のケンミンSHOWを7年担当し、ローカルネタにそこそこくわしい。「幻の○○」など、夢の跡を調べて歩くことがライフワークのひとつ。ほか卓球、カップラーメン、競馬が好き。(動画インタビュー

前の記事:幻の「'96 世界都市博」を追う旅 ~ビッグサイトに明治の路面電車、ケーブルカーが走る~

> 個人サイト 文化放想ホームランライター

体脂肪率の計算は単純明快

02.jpg
カンタン

体脂肪率の計算方法は単純である。脂質(脂肪)を全体の重さで割るだけだ。ふつう「体脂肪率」という言葉は主に人間へ適用されるが、ここではあえて食べ物に対して使う。

つまり、このてりやきマックバーガーだと、脂質が30.2g。標準製品重量は157g。このため、体脂肪率は19.2%となるわけだ。

03.jpg
てりやきマックバーガーの体脂肪率、19.2%
04.jpg
筆者愛用のタニタ体組成計

ちなみに僕の体脂肪率は19.5%である。168cm 58.8kgというカラダの割には脂肪が多い。運動不足が見事にたたっている。

ともあれこの僕とてりやきマックバーガーは、ほぼ同じ体脂肪率なわけだ。男子の標準(やや太め)基準の17~21に入る。つまり僕は「ふつうの中のぽっちゃり寄り」という感じである。

この調子で、いろいろな食べ物の“体脂肪率”を見ていき、最終的には表を作っていこう。

ルール
・小数点第二位以下は四捨五入する
・参考にするのは栄養成分表
・平均重量が出ていないものは手計測で量る。器など、食べ物以外の重さは差し引く

天下一品、こってりとあっさりでぜんぜん違う

まず酒をあおった後、無性に行きたくなるラーメン店といえば天下一品である。その代名詞といえばこってりラーメンだ。

01.jpg
脂質がたっぷり溶け込んだスープが、たまらん

こってりの体脂肪率は13.6%。もっととんでもない数値が出てくるのかと思ったら、意外にふつうである。これがさらに「あっさり」となるとガラリと変わる。

05.jpg
天下一品とは思えない、すっきり味

あっさりの体脂肪率はわずか1.7%である。あの体操・内村航平の体脂肪率が3%というが、それすらも凌駕しているわけだ。「こってりに比べて物足りない」と語る人の多いあっさりだが、そのボディーは研ぎ澄まされている。

26.jpg
並べるとこうなる。カロリーは約2.5倍、体脂肪率は8倍もの差

フライドチキン、意外とスリム?

次は揚げ肉系を見ていこう。まずは超スタンダードなケンタッキーのオリジナルチキンから。

06.jpg
僕より、やせている

肉、しかも揚げているものはいかにも体脂肪が多そうだが、体脂肪率は16.9%と意外に人間男子の標準ぐらいだ。僕(19.5%)よりやせている。

ファミチキに至っては15.1%。
肉なのにどこまでもやわらかく、まるごと食べられるあのカラダは、意外と節制のたまものかもしれない。

07.jpg
体脂肪率はケンタッキーを下回る
25.jpg
関西人のごちそう「551蓬莱の豚まん」も、筆者のイメージより体脂肪率が低かった

寿司はみんなアスリート体形

続いてはみんな大好きな寿司である。しっかりした栄養成分表を公表している中では大手の「海鮮三崎港」でテークアウトを頼み、それらを一つ一つ量って体脂肪率を出した。

08.jpg
重さはこんな感じで量っていく
09.jpg
体脂肪率が少なく、アスリート体形のにぎり寿司

寿司は体脂肪率的に見ると、肉を使った料理よりはだいぶヘルシーとの結果になった。えびは驚異の体脂肪率0.4%である。人間だと倒れてしまうぞ。

その脂身のおいしさで人気のサーモンはやはり体脂肪率がいちばん高かった。しかしそれでも体脂肪率7.3%。あのクリスティアーノ・ロナウドと同じぐらいである。

10.jpg
サッカー界の英雄・ロナウドの銅像(本物は体脂肪率7%)

ちなみにひとくちフードの仲間である崎陽軒のシウマイは、「おいしさ長持ち昔ながらのシウマイの場合」体脂肪率9.7%である(16.5g、32kcal、脂質1.6g)。

牛丼、意外と体脂肪率が低い

意外にスリムなのが吉野家の牛丼である。いかにもジャンクフードの代表扱いされるが、その体脂肪率は5.9%。イチロー(6.9%)をしのぎ、アンガールズ田中卓志(5%)にせまるほどのスマートボディーである。

11.jpg
意外と脂肪の少ない、牛丼

同じ牛丼チェーンシリーズでもうひとつ。今度は松屋だ。

12.jpg
実はポテトサラダのほうが体脂肪率高め(ドレッシングは含まず。どちらも手計測で重さを量り体脂肪率を計測)

松屋で評判のカレーは、体脂肪率が3.9%。現役時代の高橋尚子、長友佑都の4%を超えるほどの超スリムボディーだ。

それを0.1%だが上回るのがポテトサラダ。なにか脂質が多く使われていそうなカレーより高いのは意外である。ともあれどちらも超アスリート体形なのだ。

カレーついでに、CoCo壱番屋・ロースカツカレーの体脂肪率を見ていこう。

13.jpg
松屋オリジナルカレーのほぼ倍になる

カツが入ったこともあるのか、体脂肪率は7.6%と多少アップ。しかしそれでも節制して現役を続ける51歳、カズこと三浦知良の9.2%に勝っている数字だ。

お菓子は脂質が多い

つづいてはお菓子を見ていこう。

まずは「スーパーBIGチョコ」である。名前のわりには185kcalとヘルシーであるが、その体脂肪率は高めで23.8%。ちなみに力士の豪栄道は25%である。

14.jpg
豪栄道関と同じぐらいの体脂肪率
15.jpg
ちなみにミロのビーナスは体脂肪率27.8%と推測されている(by Livioandronico2013

チップス系のお菓子は体脂肪率が高く、たとえばカルビーのうすしお味も36%ある。RIZAP前のエドはるみの36.7%と同じぐらいだが、その後リバウンドした模様なので同じぐらいかも。

16.jpg
ハート型のチップスに似合わず、カロリーはヘビーだ

マックよりモスのほうが“スリム”?

ここでハンバーガーチェーン系を見ていこう。

17.jpg
モスのテリヤキは、マクドナルドのほぼ半分の体脂肪率でヘルシー

冒頭でマクドナルドのてりやきマックバーガーの体脂肪率が19.2%と紹介したが、モスバーガーのテリヤキバーガーは10.1%と半分ほどしかない。

モスのテリヤキにはレタスが豊富に入り、カロリーハーフのマヨネーズを使っている“細マッチョ”ボディーである。そのあたりが両者との差を分けたのだろうか。

18.jpg
爽健美茶、体脂肪率0%

ここで、ついに最低記録が出た。爽健美茶(S)の体脂肪率、0%である。ホントにこんな人がいたら即入院&集中治療室行きになるだろう。

対してマックフライポテトは15.2%。つまりこの並びは、標準体重の人と超極端にやせすぎて健康に危機がせまった人とのツーショットなわけである。

BMIも量ろう

体脂肪率をここまで量ってきたが、おまけでBMIも量ってしまおう。BMIとはヒトの肥満度を表す指数で、身長と体重から表すが、今回は食べ物の高さと重さから行う。

BMIは6段階に分かれ、低体重=18.5未満、普通体重=18.5以上25未満、肥満(1度)=25以上30未満、肥満(2度)=30以上35未満、肥満(3度)=35以上40未満、肥満(4度)=40以上のいずれかに入る。

ちなみに疾病率が最も少ない、理想的なBMI値は「22」とされている。それでは量っていこう。

19.jpg
(BMI的に見ると)おそろしいほどのガリガリ体形

BMI6~7程度で、みんな「低体重」になった。とんでもなくやせた数値が出てしまった。実家に帰ると心配されて、「あれも、これも食え」と親にいろいろ食べさせられるタイプであろう。

しかし打って変わって彼らの体脂肪率は、男子の標準からやや太めぐらいである。比較的細身であるシーフード14.9%と太めのカレー23.4%との差が大きい。

そして逆の意味でまたとんでもない数値になったのが、マクドナルド・ハンバーガーだ。

20.jpg
(BMI的に見ると)とんでもないデブがあらわれた

BMIは適正体重を3倍以上オーバーしている。これでは洋式便所から立ち上がるのも一苦労だ。脂肪吸引とRIZAPをオススメするしかない。

人間の中でBMI72を探すとなると、プロレスラーの浜亮太(身長176cm、体重 225kg、BMI72.64)ぐらいである。しかし体脂肪率はアスリートとしての合格点である9%というのが奇怪だ。

ただごらんの通り、食べ物にBMIを適用するとちょっと体脂肪率と人間の感覚とは少し違った結果が出るので、BMIで遊ぶのはこれぐらいにしておこう。

とうとう表ができあがった

いろんな食べものの体脂肪率が出そろった。これより発表に移る。

ちなみに各界の体脂肪率を公表している有名人たちにも表に加わってもらった。

体脂肪率を公開しているのはアスリートやぽっちゃりタレントが多いので、必然的にそれらが並んだのだが、「人間で見たらこれぐらいなんだ」という目安にしてほしい。

21.jpg
超アスリート体形の食べもの&人たち。爽健美茶とえび(にぎり寿司)は救急車モノだ
22.jpg
スリム&標準体形の食べもの&人。「イチローと卵焼き寿司の体脂肪率はほとんど同じ」と覚えよう
23.jpg
標準~肥満体形の食べもの&人。松村、石塚、ゆいPの三氏が強すぎる

デブタレント、ファミチキより「だいぶデブ」

ちなみに体脂肪率の目安は、僕が男性なので男性を例にとると、18~39歳の場合、やせは10以下。標準(やや細めが)11~16。標準(やや太め)が17~21。軽肥満が22~26、肥満が27以上である。

意外と27%以上の「肥満」まで行った食べものは少ない。最高だったカルビーポテトチップスうすしおでさえ36%だ。この上に松村邦洋44%、石塚英彦44.9%、そして驚異の54%を誇るゆいP(おかずクラブ)がいるのだ。

しかしゆいPの名誉にかけて言っておくと、女子は男子よりだいぶ体脂肪率の基準がゆるい。

ゆいPの位置する18~39歳を例にとると、やせは20以下と男子基準の二倍。標準(やや細め)は21~27、標準(やや太め)が28~34、軽肥満が35~39。肥満が40以上となる。まあそれでも相当な肥満ということも確かだが(ちなみに2015年当時の数字なので、いまはもう少しやせているかも)。

ともあれ彼らは、ファミチキ(体脂肪率15.1%)、スーパーBIGチョコ(23.8%)、天下一品こってり(13.6%)などよりも、体脂肪率的に見ると明らかにデブということだ。そう考えるとなんかすごいな。


食べものは意外と“スリム”だった

24.jpg
興味を惹かれたものの、入らなかった「筋肉食堂」

いろんなメニューの体脂肪率を見てきたが、意外とイメージするよりは低いことが多かった。僕もやっとの思いでダイエットをしたが、まだ天下一品こってりよりも太っているのだ。

くらべると人間は、なんかけっこう太っているように見えてしまう。妙なことだが、またちょっと節制してみようとさえ思えた。

なお体脂肪率が高い食べ物は、比較的カロリーが高い傾向にある。炭水化物・タンパク質の1gあたり4kcalにくらべ、脂肪は1gあたりで9kcalあるためだ。

カロリー制限でダイエットを考えている人は、この体脂肪率表を部屋に貼ってもらうと良いかもしれない。

決して「内村選手は体脂肪率3%なんだ、じゃあ内村選手を食べよう」という方向に思考が飛躍してはいけないが。

▽デイリーポータルZトップへ

デイリーポータルZを

 

▲デイリーポータルZトップへ バックナンバーいちらんへ

↓↓↓ここからまたトップページです↓↓↓