また食べたくなる味
行ったところ以外でも、ラーメン屋や居酒屋でも置いてあるらしく、どこでもこだわりのラーほーが食べられる。
盛り上がって色々な味ができてほしい。まだまだ、知られていないがおいしいので食べてみてください。
酷暑の夏が終わり、肌寒くなってきた今日この頃、温かい食べ物が食べたくなる季節である。
そんな中、ふと「ほうとう」が食べたいと思い、調べたところ「ラーほー」という食べ物を見つけた。
なんだそのゆるキャラみたいな食べ物は。現地へ食べに行ってみた。
その食べ物があるのは、山梨県笛吹市である。新宿から頑張れば(うまく特急に乗れた場合)1時間半ぐらいで行ける。実家から会社までの通勤時間がだいたいそれぐらいなので近い。
緑が豊かで川も流れる自然豊かな町、石和温泉にやってきた。ここを中心にそのラーほー展開しているという。
まずは、観光案内所で聞いてみる。どんなものなのかは後でお伝えするとして、どこにあるのか観光マップをもらおう。
聞いたところ、まだパンフレットなどがないらしく、簡易的なマップしかないらしい。
案内所の人でも「私も最近知ったんですよ」と知らない人がいる。それもそのはず、ラーほーができたのが7月下旬で、まだ3ヶ月しか経っていない。赤ちゃんなら首がしっかりとしてきたぐらいだ。
そして、謎のグルメ「ラーほー」はどうやらほうとうを使ったものらしい。ほうとうで検索して出てきたから、ほうとうを使った何かじゃないと思っていたが正解だった。10ポイント。
ちなみに山梨県の人がどれくらいほうとうを食べるのか、歩いている人に聞いてみた。
聞いたところ、ほとんどの人が日常的に食べるそうだ。スーパーに行ってみるとほうとうが陳列されている。
そして、「ラーほー」を知っているかを聞いてみた。
ラーほーの知名度が全然ない。犬と散歩している人に聞いたら、犬が急に吠えだしたがきっと知っているという返事だったと思う。今回、犬の意見は入れなかった。ごめん、ゴールデンレトリバーのカイくん。
ほとんどの人が知らないグルメ「ラーほー」。果たしてどのようなものか。まずは案内所で聞いたおすすめのお店に行ってみる。
やってきたのは古今亭。ほうとうの他にも鳥のもつ煮などのおいしい逸品があるお店だ。
ラーほーを提供しているお店はまだ少ないらしく、現在提供しているお店は19店舗だそうだ。ほうとう屋だけではなく、居酒屋、スーパー銭湯など色々なお店で提供している。
そして、提供しているお店にはのぼりが立っておりアピールをしているので食べたいときに見つけやすい。
早速、店内に入り、注文してみよう。メニュー表を見てラーほーを探すがどこにもラーほーがない。あれか、きつねにつままれたパターンか。
店員さんに聞いてみると、メニューには書いてないらしく「ラーほーありますよ! 塩としょうゆがありますが?」と言われ、おすすめのしょうゆをいただくことにした。
B級グルメグランプリで優勝したことのある甲府の鳥のもつ煮。
メニュー表で最初に目に入ってしまい、「いや、ここはラーほーを食べるべきだろう。鳥のもつ煮を食べてお腹いっぱいにしている場合じゃないだろう」と心の葛藤があったが、もういいやと頼んだら、レバーやら砂肝が入っていて、絶品だった。甘辛い味でライスを頼みたくなる味だ。大ライスを食べたい。
ラーほーとは、ラーメンのスープにほうとうを入れたものだった。ただ、ほうとうを入れただけでしょと思っている人たち、ちょっと正座して聞いてほしい。これがかなりおいしいのだ。
ほうとう特有の噛みごたえのある食感に、鶏ガラでとった出汁と煮干しの風味にしょうゆの味がバチッとはまり、最近食べたものの中で一番おいしかったと言っても過言ではない。
最初の観光案内の人に聞いたところ、ほうとうは野菜を入れたりなど具だくさんなのが売りだが、そうすると1000円以上で提供しないといけない。
しかし、もっと気軽に食べてもらいたいという願いから生まれたメニューらしい。
そして、店舗ごとによって違いがあるそうなので、2軒目に行ってみる。
ほさかというお店だ。ここでは塩味を食べようと思っていたが、11月からとのことでしょうゆをいだたく。
注文して、10分弱だろうか。やってきたのはまた違ったラーほーだった。
先ほどは見るからにラーメンの見た目だったが、ここではほうれん草に鳥肉、ネギとまた違った具材である。
違うのは見た目だけではない。味もそれぞれ工夫がなされているようで、隠し味のしょうがの風味でさっぱりといただける。2杯食べられるな。
食べているとき、近所の人がお店にやってきた。話している会話がなんとなく聞こえてきたのだが、「いや、明日はぶっつけ本番ですよ」と話していたので、多分、ライブハウスとかでイベント会場で面白スライドとかやるんだと思う。
ラーほーとは関係ないが伝えたいことがある。石和温泉はその名の通り、温泉が湧いてる場所で、駅前だけではなく、いたるところに足湯の施設がある。
スーパー銭湯みたいな場所でも温泉があったりとぜひともゆっくりしたいときに来てほしい町なのだが、個人的にいいなと思ったのが、
先ほどのお店出てきた塩味を食べてみたい。ラーほーののぼりが立っている場所を見つけたので入ってみた。
そして、ラーほーも頼む。おすすめはしょうゆ味だが塩味を頼んでみた。
このラーほーは、ベトナム料理のフォーを参考にしており、アジアンテイストな味わいを楽しめる。シンプルな塩味がお酒のシメに合う。
店員さんに聞いた情報だが「どんな味かをお客さんに聞かれたとき、フォーみたいな味ですよと答えるのですが、フォーが伝わらないんです。フォーってまだ山梨じゃ知られていないんじゃないかなと不安です。」と言っていて、「またまたご冗談を!」と思っていたが、この後に乗ったタクシーの人に「ベトナムのフォーって知ってます?」と聞いたらはてなマーク全開だったので、もしかしたらがあるかもしれない。
健康ランド内にあるので、ひとっ風呂浴びてから食べに行こうと思う。
浴室内で何かハプニングが起こるかと思ったが、サウナから出たおじさんが水風呂に入るなり「ふぁにー」と体の奥底から漏れ出した声を出していたぐらいだった。
水風呂も冷たくていいお風呂でした。
ちなみにメニュー詳細は裏面に書いてあるがこの裏は白紙だった。罠だと思った。
うまみがすごいのだ。味がしっかりとしている。薬味のレモンとラー油的なものを入れたら、山梨がベトナムに変わった。めちゃくちゃおいしい・・・。
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