目の前に出現する
さて、ここからは掲載作品を実際に作っていこう
一度に平行して複数個つくるので、このようにキャラごとにパーツを小分けする。
フェルトだから布の扱いは楽だし、手縫いで作れる。
そしてなんといっても、出来上がるのは大好きなサンリオキャラクター…。うれしい。
日常生活でいっぱいいっぱいになっているときって、『何も思いつかないし手につかない…もうダメかも…』と暗くなる。
そういう時は、気を紛らわすためにインターネットを見る。
『みんなおもしろいものを作っていてすごいな』と感心する。
同時に、とても自分にはできないし、そもそもそんな発想がないな…と思い、さらにどんよりする。
そうなると、心が復活するまでかなり時間がかかる。
でも、『ただ本に載っているものをそのまま真似するのでもいいじゃん』とも思う。これは当たり前のことだが、結構忘れがちだ。ふと我に返った時に思い出す。
脳の動きが鈍り、身体を動かすことさえ億劫な時。それでもボーっとしながら黙々と手を動かしているうちに、なんとなく楽しくなっていって、『なんか他のこともできる気がする』と思えてくる。
発想力や独創性を評価される前の、『好きで、真似して、作って、楽しい』の部分に、もっと優しくありたいものです。
とかなんとか考えている間に、どんどん増える。
ご本人登場
きっとこれは、『かわいい』の写経だ。
切って、縫って、貼って、触れる。
スーッと心を落ち着かせ、パーフェクトな『かわいい』をトレースする。
すると、どうだろう。本の中のものが、今、ここにある!何故?いつの間に?
そうか、みんな立体だったんだ。うれしいな。本物だ。さしずめ、『ご本人登場!』と言ったところか。
どうしてここにいるんですか?
みなさん、さっきまで本の中にいたじゃないですか。
わたしがつくったから?
つくったのかな?どうだろう?魔法みたいに、出現した気がする。
何度繰り返しても、この『かわいい』が現れる瞬間を目撃できない。
その一瞬がどうしても見たくて、わたしはまた本のページをめくるのだ。
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