と一度は諦めたものの...
その日の深夜、ほりさんからメッセージが送られてきた。
なんと、あのとき手も足も出なかった2問目の楕円の問題が解けたという!
何を聞かれているのかわからない状態から「答え」にたどり着けるのはすごすぎる。これは、ぜひどこかに奉納して欲しい。
そしてそのときは必ず、答えや最後の一行だけではなくて現代の公式や解き方を添えて欲しい。
まい:最後は円の問題です!
ほり:これはさっきより簡単そうですね
まい:でも江戸の算額、想像以上にハイレベルっぽいからわかんないですね
むぎこ:じゃあまずは問題文ですね。「缺」は「欠」の旧字体、「弦幾何」は弦の長さを聞いています
まい:数学はまったくわからないままなんですけど、むぎこさんのおかげで中国語の古文だけはだんだん読めるようになってきた気がするんですよね
むぎこ:私も皆さんの急成長を感じています
ほり:うわー、これわかんないかもな
まい:でもまた答えだけはわかってるんですよ。十六寸です
三土:(大きい円が)実は半円だったりしない?問題文に「半円」ってありますか?
むぎこ:ないですね.......
ほり:楕円よりいけそうだけど、けっこう難しいですね
むぎこ:余弦定理を使うみたいです。この流派の人たちが、似ている問題を余弦定理で解いていたようです
むぎこ:あと、これは1805年頃の絵馬みたいですね
まい:200年前の問題でもこんなに手も足も出ないんだ。よく「現代人が大昔にタイムスリップしたら誰でも無敵になれる」みたいな話あるけどウソですね
石川:ここまで難しいと、この問題が解けたとき奉納したくなる気持ちがわかりますね
まい:どの時代にも数学が得意な人っているんですねー
石川:でもどの時代にも数学が苦手な人もいますよ
三土:うーん、すみません。僕はちょっとこれ解けないな。ほりさんなんかわかりました?
ほり:いろいろ試したけど難しいですね... 諦めましょう
まい:このふたりが無理ということは、算額絵馬を奉納するってけっこう難しいことなんですね
三土:本物の数学マニアみたいな方じゃないと「奉納」は難しいんでしょうね
むぎこ:昔は、算術を教えながら各地をめぐっていた人もいたらしいですよ
その日の深夜、ほりさんからメッセージが送られてきた。
なんと、あのとき手も足も出なかった2問目の楕円の問題が解けたという!
何を聞かれているのかわからない状態から「答え」にたどり着けるのはすごすぎる。これは、ぜひどこかに奉納して欲しい。
そしてそのときは必ず、答えや最後の一行だけではなくて現代の公式や解き方を添えて欲しい。
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