特集 2019年5月24日

地元の新幹線駅で旅気分を味わう

「旅行したい」という気分になることがある。

旅行をするには場所の設定から日程の調整、宿や新幹線を予約する必要があるなど、思い立った時にいつでも気軽にできるわけではない。

だけど、気軽に旅気分を味わえる場所を見つけた。新幹線停車駅だ。 

1986年生。大人げない大人を目指し、日夜くだらないことを考えています。ちぷたそ名義でも活動しています。(動画インタビュー

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目的は最寄りの新幹線駅・新横浜駅

神奈川にある新横浜駅は、東海道新幹線、JR横浜線、横浜市営地下鉄のブルーラインの3路線が乗り入れる駅だ。そんな新横浜だが、実は横浜民でも横浜アリーナや日産スタジアムに行く機会がない人にとっては「新幹線に乗る時ぐらいしか行かない駅」だったりする。

それはつまり、新横浜に行けば新幹線に乗る時の気分・旅気分のワクワクを感じることができるのではないか。

そんな期待を込めて新横浜に行くことにした。と、その前に桜木町に向かう。 

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何故新横浜へ直接行かずに桜木町に向かうのか。私は生まれも育ちも横浜民なので、桜木町には数えきれないぐらい来ている。

今回は「10年ぶりの横浜観光を楽しむ人」という設定で新横浜に行きたいと思い、桜木町に立ち寄ってから新横浜へ向うことにした。私が考えたプランはこちらだ。

・設定は横浜観光最終日。新横浜周辺で新幹線が出るまでの時間を過ごすていで過ごす。
・選んだ新幹線駅は一番近くの「新横浜」。
・新横浜へ無理なく行ける範囲(桜木町は電車で約15分)で午前中に集合。ランチなど観光してから新横浜へ移動。旅行客目線で見る

なお、今回高校からの友人(やはりずっと横浜の人・Hちゃん)に同行してもらった。

地元民が横浜観光するとこうなった

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桜木町へ。桜木町駅の文字が白抜きなのが気になる。見えにくくないのかこれ。夜光るからかな。

観光客目線で気になるところとして、旅先で観光案内が手に入るところとお土産が買えるところ、そしてコインロッカーなど荷物を預けるところ! 特にコインロッカーは旅先では無いとすごく困る要素だ。意識したことなかったけど、桜木町にはどこにコインロッカーがあるんだろうか……。

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結果的にコインロッカーや観光案内所は桜木町駅改札を出てすぐのところにどちらもあった。

駅構内は何度も通っていたのに、観光案内所があったことに今回初めて気が付いた。大きい荷物はここで預けよう(という設定)。

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こちらでは横浜の観光パンフレットが手に入った。横浜にずっと住んでいたが、横浜の観光のリーフレットははじめて見た。そんなものだ。

観光案内所にはお土産も置いてあった。 個人的に横浜土産ってシウマイ以外あまりピンとこない。鳩サブレは有名だし好きだけどあれ鎌倉だしな……。

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Hちゃんは隣で「『かをり』のレーズンサンドって全国区じゃないの?」と言っていた。逆に私たちの生活に身近すぎるあまり、地元民にとっては「横浜のお菓子」感が一切ないものもあるのだ。

 

地元民だけど桜木町を観光してみよう

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わー、ランドマークタワーだすごーい(棒読み)。小さい頃から数えきれないぐらい来ている桜木町、正直新しさはない。とはいえ296mのランドマークタワー上の展望台まで上がったのは小4きりだ。確か家族で行ったのだと記憶しているが、曇っていた。

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それでも、何度来てもすてきだな、いいところだなと誇りたくなるのがここ桜木町だ。それは間違いない。

隣でHちゃんが「私普段通勤でこの道使ってるからな……」とつぶやいている。付き合わせて申し訳ない気持ちになる。

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Hちゃん「私あの観覧船みたいなやつ乗ったことある。みんなで出かけた時、横浜東口にあるベイクォーターからこんなの出てるんだよっていうので乗った」

 

井口「あーそういえば乗り場あるかも。楽しかった?」

 

Hちゃん「普段通勤で使っていて見慣れてる景色だからさあ……」

 

井口「観光なら楽しいだろうけど、見慣れてる景色が動くだけか……」

 

Hちゃん「海側から職場が見られた」

 

せっかく“観光”に横浜に来たのに船に乗って職場を見たなんか悲しい話になってしまった。気を取り直して観光と言えば写真撮影でしょ。撮ってもらう。

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馴染みの場所すぎて恥ずかしかったです

撮ってもらった。ひとつわかったことがある。普段行き慣れている場所で写真を撮ってもらうのは恥ずかしいということが分かった。最寄り駅で記念写真を撮る並みの恥ずかしさがあった。

 

横浜赤レンガ倉庫

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汽車道を通って横浜赤レンガ倉庫へ向かう。

赤レンガ倉庫、工事などで外から見られない期間が長かったため、2002年のオープン時には「突然現れた歴史のある商業施設」という印象を抱いたものだ。

こちらは駅からは少し離れているが、向かう道中は花がいっぱいで楽しい。

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横浜赤レンガ倉庫は歴史的建造物を使った商業施設で、オクトーバーフェスなど時期によりいろいろなイベントを開催している。こちらもみなとみらい観光にはもってこいの場所だ。

 

せっかくなのでお昼も何か横浜っぽいものを……と思ってフードコートをぶらついていたところ、お店のガラス窓からオムライスを作っている光景に目が離せなくなってしまった。

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横浜赤レンガ倉庫で洋食のオムライス、うんうん横浜っぽい。「横浜たちばな亭」と店名にも横浜が入っている。

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オムライスおいしい。Hちゃんは崎陽軒のラーメン(シウマイ付き)を食べていた。

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崎陽軒のラーメン。「普段冷たいまま食べる崎陽軒のシウマイがあたたかくておいしい」と言っていた。崎陽軒のシウマイ、横浜民はやっぱり好きな食べ物なのである。

とはいえ、私は実家でそんなに崎陽軒を食べることがなかったので、みんながどんな時に崎陽軒を食べているのかというのはずっと疑問だった。

 

Hちゃん「うち家でめっちゃシウマイ弁当食べる。」

 

井口「そうなんだ。私この間チャーハン弁当食べておいしくて感動したんだけど、崎陽軒自体あまり食べなくて、その時2年ぶりくらいだったんだよね。改めておいしいなあと。」

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2年ぶりに崎陽軒の横濱チャーハン弁当を食べた時の写真

 

Hちゃん「うちはお父さんが好きで。自分ではあんまり買わないけど『今日はシウマイ弁当買って行こうか』みたいな日がある。お父さんの頭の中では『弁当買う=シウマイ弁当』みたい。」

 

井口「お弁当って帰省するとか家族で旅行するとかそういうとき?」

 

Hちゃん「普通に夕飯でとかある。今日はお惣菜買っちゃおうみたいな時にシウマイ弁当が採用される。」

 

実家でシウマイ弁当がのぼることが滅多になかったから横浜民いつ食べているのかずっと疑問だった……。そうか、食卓にのぼるのか。崎陽軒ガチ勢のHちゃんの父親のおかげで、少しだけ他の横浜民の崎陽軒事情が分かった気がする。

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外の陽気に誘われて赤レンガ倉庫で「北海道ハイボール」を買っていた。横浜関係ない。関係ないけどすごく観光っぽい!!

地元民でも、定番の観光コースは楽しいな。みなとみらい観光を楽しんだので本来の目的である新横浜へ移動する。

新横浜に来た!!

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新横浜へ来た。来たのだが、なんというか新鮮な感じがした。

新横浜へ乗り入れている路線は、横浜市営地下鉄以外なら乗り換えも駅から出ずにできるので、駅の外に出ること自体が久しぶりだった。

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駅は大きくて新しくて、そしてきれい。 そんな新横浜だが、私にとって今まで「通過点」だった。Hちゃんに至っては品川に出てしまうため新横浜自体あまり使わないという。

でも私たちも、新横浜の一面だけを見て偏ったイメージを持ち続けるのは嫌だ。新横浜のことをもっと知りたい。

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駅前の商業施設にはレストラン街も電気屋も書店もユニクロもロフトも入っている。これを横浜駅周辺で行こうとすると、複数の商業施設をハシゴしなきゃいけなくて地味に大変なので新横浜べんり。

あと「新幹線前に一休みしよう」と思っていたけど、駅から一番近くにあるスタバは平日でもすごく混んでいた。

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結局「新幹線前の時間つぶし」は抹茶あんみつ(京都のお店だった)を食べていた。横浜関係ねえ。

旅先ではなるべくその場所のものを食べたい派なんだけど、ついその土地っぽくない料理に惹かれてしまうのもあるあるだと思う。

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新横浜、アリーナもあるためかコインロッカーがやたらと多い。そして多いくせに結構埋まっていた。

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コインロッカー、なんと駅ホームにもあった。駅ホームのコインロッカー、間違えて行きと違う路線で帰ってしまったらアウトである。

私は驚いたがもしかしてこういうのって普通なのか。コインロッカーの多さを考えても、改めて新横浜は大きな駅だ。

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新横浜駅周辺にはお土産を買うところがたくさんあった。横浜のお土産、シウマイ以外みなさん何を買っていくの……? かをりのレーズンサンド? 地元民には意外にわからないものである。

わからないが、会社のお歳暮・お中元でよく見るお菓子がいっぱいあった。私は横浜ハーバーが好きだったので、総務の人にこっそり「ハーバー来たらうちの部署にも回してください」と頼んでいた。

 

新横浜駅周辺にはお土産物屋がたくさんあるし、コインロッカーもたくさんあった……「新幹線駅だしまあ当たり前だよな」ということが分かったところで、新横浜駅にはもうひとつの顔があるので行ってみる。

新横浜駅「篠原口」へ。

新横浜駅のもうひとつの顔・篠原口

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新横浜駅でメインになるのは北口、そして横浜アリーナ方面出口である。それとは別に、反対側にJR篠原口という出口がある。この出口はHちゃんも知らなかった。

横浜民でも全然知らない、行ったことがないという人もいる篠原口には何が……。

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新横浜駅横断地下道を通るのだが、メインの北口とは全然違う雰囲気。通路の途中には地元民向けと思われる立飲み屋があった。

そして、地下道を抜けるとそこは……。

 

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えっ。

 

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これが……新横浜駅の篠原口。新横浜駅にはこんな別側面があるのだ。都心から離れた、地方の大きめな駅っぽい。

 

井口「さっきの立派な建物の裏がどうなっているか、っていう光と闇を感じるよね……。新横浜の表と裏。」

 

Hちゃん「明らかに道路が油断してるよね、反対側より。こっち側にみんな住んでいるのかな。」

 

井口「私こっちの方が親しみを感じる。」

 

Hちゃん「私も!」

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新横浜駅の表と裏、並べてみた。観光で訪れた横浜、そして私は、17時の新幹線で、10年ぶりの横浜を後にした(という設定)。

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さよなら横浜。今度はいつ来られるかな(という設定)。

 


地元を観光してみるといろいろと発見があった。

・観光地での観光は地元民でも楽しい

・観光地には地元民が知らない名物もたくさんある

・やっぱり横浜の人は崎陽軒が好き

・新横浜駅に行ったらぜひ篠原口も見て欲しい

 

新幹線駅では少しは旅気分を味わうことができたが、「実際に旅をしたい」という思いが余計に募ってしまった。

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