雪対策の地域差がおもしろい
僕は学生の頃に石川県に住んでいたので冬場にはやはりすごい量の雪が降った。
石川県の雪対策は、車道の真ん中に穴が開いていて、そこから地下水を流し続けて融かす、というものだった。おなじ雪対策でも地域によってこんなに違うのだ。ほかにも独自の雪対策があったら見に行きたいです。
北海道では歩道に雪のない場所がところどころある。
あれはどういうことなんだろうと思っていたのだけれど、どうも夜に温めているらしいのだ。
触ってきました。
しばらく北海道に来ている。あたりまえだけど寒い、そして雪がすごい。
気温は2月の半ばの今日で最高気温がマイナス1℃、最低気温がマイナス5℃だった。うちの冷蔵庫の「パーシャル冷凍」くらいだ。雪はもう何センチ積もってるのかしらん、とにかく積もっている。
そんな冬の北海道だが、不思議なことに雪がまったくない歩道もあるのだ。
放っておいたらもちろん一晩で積もるはずなので、誰かがこまめに雪かきをしているのか、それとも前に聞いたことがある「ロードヒーティング」というやつだろうか。つまり道路自体を温めて雪を融かしているのだ。
ロードヒーティングだとしたら雪のない道路は触ると温かいはずである。ちょうど手が冷えて感覚を失っていたのだ。道を触って暖を取りたい。
雪のない道、超冷たいのだ。
例えるまでもないが、そのへんに落ちてるでかい石の冷たさである。温かいのかもと期待していた分、倍くらい冷たく感じる。
じゃあなんで雪が積もらないのだろうか。誰かが雪かきをしてる?でもだとしたらかなりの頻度でやってるはずだ。いないぞそんな人。
不思議に思っていたところ、歩道に他県では見かけないでかい箱が設置されていることに気づいた。これが鍵を握っているのかもしれない。
小窓があったのでのぞいてみた。
小窓からは中の円盤が見えた。
1周で24のメモリということは1日24時間のタイマーではないのか。だとしたら夜の間、具体的には16時から21時の間に、オンとオフが繰り返すよう設定されているように見える。
このタイマーらしきものがオンになる時間に、もう一度現場を訪れてみた。
ビンゴである。
昼間に見たタイマーのような円盤によると、18時半にオンになり19時にオフになる。そのあと19時15分にまたオンになるということだった。ということは、今まさにオンの時間帯のはずである。
もう一度道を触ってみた。
温かい!
やはりそうだった。あの箱がロードヒーティングを制御していたのだ。夜間だけ、断続的に道を温めて雪を融かしている。
考えてみれば一日中温め続けている必要はないのだ。一度温まった道はしばらく熱を保持するだろうし、その間は降った雪は融けて積もらない。一番寒い時間帯に効率的にオンとオフを繰り返すことで雪が積もらないように制御していたのだ。天才の所業。
ロードヒーティングの温かさは触った感じだと、ほんのりと温かさを感じるレベルだった。でもこれで十分雪が解けるのだ。すごいぞ、北海道。
僕は学生の頃に石川県に住んでいたので冬場にはやはりすごい量の雪が降った。
石川県の雪対策は、車道の真ん中に穴が開いていて、そこから地下水を流し続けて融かす、というものだった。おなじ雪対策でも地域によってこんなに違うのだ。ほかにも独自の雪対策があったら見に行きたいです。
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