特集 2021年9月9日

昭和なプレートで景色が変わる

古い機械や昭和のオフィスには文字が彫ってあるプレートが貼ってあった。

あのクラッシックな雰囲気が好きなので、自作してみた。

するとどうでしょう。どこでも昭和の雰囲気になったのだ。
 

1971年東京生まれ。デイリーポータルZウェブマスター。主にインターネットと世田谷区で活動。
編著書は「死ぬかと思った」(アスペクト)など。イカの沖漬けが世界一うまい食べものだと思ってる。(動画インタビュー)

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> 個人サイト webやぎの目

これが元ネタです

そのプレートとはこのようなものである。

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たしか関門トンネルで

かっこいい。

特徴としてはプラスチックの板に文字を彫ってインクを流し込んであること。そしてフォントが独特であることだ。

あれは機械彫刻用標準書体と呼ぶ書体で、手動の彫刻機のために細部を工夫してあるそうだ。これをフォント化して無償配布している人がいた。ありがとう!機械彫刻用標準書体フォント
(全部はまだフォント化されていないので、ない文字は似た丸ゴシックで代用しました)

レーザー加工機であの書体を彫ってインクを流し込めば自作できる。墨入れの方法もインターネットに書いてあった。(レーザー加工したアクリルに墨入れしてネームプレートを作成

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レーザー加工機で文字を彫ってもらい
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アクリル絵の具をでーっと塗って
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キュキュッと拭き取り

これを2回ぐらい繰り返す。
(実際にやる人へ:レーザー加工機で彫刻した文字のまわりは板がザラザラしているので、墨入れする前にアクリル用の研磨剤で磨いておくと墨入れのインクがきれいに落ちます。拭き取るときはアルコールを使うときれいに取れますが、アルコールはアクリル板の表面を荒らすので超薄めておきます。
めんどくさいので油性マジックのペン先を突っ込んで塗ろうとしたらだめでした)

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昭和っぽいプレートができた

「非常用いか保管庫」

なんで自分でもこれを作ったのか忘れたが、とりあえずで打った文字がこれだったのだ。無意識で書いた適当な文字列すら説得力がある。

無意識にいかが出てきたのはフロイト的というか、丸呑みしたいかが胃袋から出てくるクジラのようでもある。

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拡大すると彫ってあるのが…わかりにくいな。

彫ってあるのが今回の肝なわけだが、写真だと伝わりづらい。

アクリル板にUVプリントしても同じに見えるが、やっぱりそこはスーツの裏地におしゃれしていたおじいちゃんの心意気でこだわりたい。
彫っちゃったのでそういうことにする。

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プレートの景色を変える力がすごい

このレトロなプレートの説得力は想像以上だ。

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とても正確な時計に見える

うるう秒の取材に行った研究所(情報通信研究機構)の時計のようだ。窓際に置かないと電波を拾ってくれないかわいい電波時計だが、うるう秒にも対応しているようにしか見えない。

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切るとコールドスリープしている人が起き出してしまう電源

我が家のコールドスリープ用電源はメロディがなったり「おいだきをします」「2時間、保温します」などと饒舌である。

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パソコンも解説パネルを付けることで博物館っぽさが増した

博物館でこういうのを見た気がする。
ごついボタンを押すと、「中央処理装置はトランジスタ数万個の性能を持ち…」とNHKラジオのアナウンサーのような声で解説が流れてくるやつだ。

戯れに入れた木彫りの熊も大事なもののように見える。

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むかしのキーキーうるさいプリンタのようになった

つながった帳票がすごい勢いで出てくるプリンタだ。30年前はあの紙の裏をメモ用紙として使っていた。個人情報という言葉がない時代である。

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ある意味あっている気がする
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これはうっとりする
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会社のドアだけど
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ロッカールームの奥にひっそりとある扉に貼りたいのは
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やっぱりこれだ。

あこがれの社史編纂室である。「網走支社に左遷」ぐらいのサラリーマンダークファンタジーのひとつだ。

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今年はリモートワークで会社に人が少ないのでワープも控えめでした
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時間を止めてしまうボタンが実は学校の壁に⁉というラノベみたいなボタン
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後ろにいるのはタイムパトロールである

記憶も変えてしまう説得力

新卒ではじめて入った会社は水産会社のビルに間借りしていた。
エレベーター内には水産会社の部署名とフロアが書いてあり、そこにすりみ事業部があった。

すりみ事業部…すりみ事業部長がいて、「身を粉にして邁進する次第です!」みたいな事業部の定番ギャグがあるのだろうか。

などと想像したら忘れられなくなってしまったのでついに作った。

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新人時代を思い出す
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…………

こうやって家に貼ってあると事業部がなくなったときにもらって帰ってきたOBのようでもある。

『すりみ事業部、無理もしたけどみんな若かったから楽しかったな…』

みたいなことを見て思うのだろうか。

………だんだん本当にすりみ事業部だった気がしてきた。

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