灰色の脳細胞、じゃなく紫の細胞核
「細胞核」、ああ、あったあった。ゴルジ体、ああ、やったなー授業で。と、「あるある」単位でしか物事が思い出せないので、以下、学際的な説明は省かせてもらいたい。あくまで見た目だけを追っていこう。
前頁にあるような細胞模式図を再現するには、細胞質基質となる寒天を何回かに分けて流し込むのがいいだろう。流し込むたびに構造物を配置して、立体感を出すのだ。
ということはまず、構造物となる核や葉緑体やらを先に作らねばならないだろう。
以前、取材で金沢に行き、和菓子制作体験をしたことがある。初心者向けプログラムだったのだろうけど、すごく楽しかった。昔テレビチャンピオンで見た和菓子職人の華麗な技、それをなぞれた気がして、非常に興奮した。
その興奮が今、ここに…という文脈にしたいわけだが、何せ餡から何から一から作るのが初めてなので、楽しむよりも試行錯誤の時間のほうが長い。その試行錯誤の果てには、紫色の細胞核が待っているのだ。