花びらを茹でて食べたい
花びらを集めるために再度田んぼに入り、ひとしきり摘んで持って帰った。
花びらだけにする
茎は苦くて美味しくなかったので、花びらだけ食べられるよう引き抜くことにする。時間がなかったので職場での昼休憩を使って加工した。
「先生!レンゲの加工は副業に入りますか?」
副業禁止の職場に勤めているとして、この作業は副業に入るのだろうか。懲戒ものか。どうだろうか。そんな不毛なことを考えながら内職に従事した。
茹でると縮んだ
帰ったらこれを洗って茹でて食べよう。うまかったらいいな。タダだし。生で美味かったんだからいけるはずだよ。絶対いける。
花びらは薄くて小さいので、湯に入れた後すぐにザルに上げた。粉落としくらいのイメージで。よもやレンゲの花びらくんたちも鍋の中で泳ぐことになるなんて思わないだろうな、ざっばぁ。
縮んでザルの目に詰まった花びらをこそいで取り出し、扱いに困った挙げ句に手で丸めた。そんな調理工程は聞いたことがない。
茹でたら縮んで一口分になってしまったし、青く変色した理由もまるきり分からないが、美味けりゃなんでもいいのだ。食べよう。
シャキシャキしていて最高!
モヤシやレタスなんかもシャキシャキしているが、あれらは噛めば噛むほどに食感は弱くなっていくだろう。その点、この花びらは噛んでも噛んでもずっとシャキシャキ鳴ってくれて頼もしい。噛む気持ちよさが圧倒的だ。小さな花びらが幾重にも折り重なっているからこその食感である。
でも味はなかった。
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