どうやって流そう
今回買った中古スマホはゲオの店長もすすめてくれた通り防水仕様なのだけれど、こんなに気に入って使っているカメラである、なんとしても水没させたくない。川に流すときには沈まないよう「浮き」に乗せてあげることにした。



これなら大丈夫そうである。
ただ大自然の中に出た時には、水の流れや風なんかもあるだろう。ひっくり返らないとも限らないので、安心のためさらなる防水対策はほどこしたい。
さてと


テストを終えて持ち上げようとした瞬間、浮きごと揺れてスマホが水底に沈んだ。
やばい!稲妻の速度で拾い上げる。

あわてて確認するも完全に無事だった。よかった。期せずして防水機能の検証にもなってしまったが、自分の慌てぶりに自分で引いた。
この装置を持って川で流し撮りをしてみよう。
いざ流し撮りへ!
本当の流し撮りをするために川へとやってきた。今回、一番苦労したのが実はこの場所選びだった。
条件としては
・広すぎない(なくなったら困るから)
・流れが速すぎない(なくなったら困るから)
・深すぎない(なくなったら困るから)
想像してほしい、これらをすべて満たす川ってなかなかないから。
何日か自転車で近所を走り回り、見つけたのがこの川である。


良い川が見つかったのでいざスマホを流していきたい。
防水性能については風呂でテストして確認してあるのだけれど、いざ自然の中にやってくるとすべてが不安に思えてくる。なんつったって風呂と違って水が流れているのだ。
ぜったい壊したくないので念のため透明の防水袋に入れてみた。

この状態で写真を撮ってみて驚いた。
袋に入れると安心感は増すのだが、写る写真のエモさがとんでもないのだ。なんというか、いくらなんでもエモすぎるのである。


これはこれで嫌いじゃないが、あまりにエモすぎるのもよくないだろう。
スマホごと袋に入れるのはやめて、カメラ部分が隠れないよう、ボタン類のある側面にだけビニールシートを巻くことにした。


装置は完成したが、なんだろうこの不安な感じは。
お店で見た家具が買って帰って家に入れた瞬間、巨大化して見えることがあるだろう。今僕が感じているのはその逆である。
家の風呂場ではあんなに頼れる存在に見えたスチロールが、大自然の中ではなんと無力に見えることか。こんなのに僕のたいせつなスマホを任せてもいいのだろうか。

しかし悩んでいても始まらない。スマホが流されてなくならないことだけ注意してやってみたいと思う。
本当の流し撮りが始まる
深呼吸をし、いよいよスマホを川に流す。ビデオの録画はすでに始まっている。さあ、本当の流し撮りを見せてくれ。



調子よく流れて行ったスマホだが、よどみで石に当たった瞬間だった

