ちょっと聞いてよ 2022年11月16日

生タイプラーメンのゆで汁がコーンスープの味

スーパーなどで必ず売っている生タイプのラーメン。あれをゆでた汁が、なぜか「コーンスープ味」だという事実に、ついに行き当たりました!

1978年東京生まれ。酒場ライター。著書に『酒場っ子』『つつまし酒』『天国酒場』など。ライター・スズキナオとのユニット「酒の穴」としても活動中。

前の記事:柚子胡椒が柚子胡椒じゃないことに気づいたので真の柚子胡椒を作ってみた話


犯人はいたって明快

何年も前から気になっていたことがあったんです。

僕は、各種具材をこんぶなどのだしとお湯で煮るだけの「水炊き鍋」が好きで、昔からよく家で作っては食べていました。そのシメに、ごはんでもうどんでもなく、生タイプの中華麺を入れたときだけ、なぜか鍋の汁が最終的に「コーンスープ味」になるんですよ。

料理や化学に関する知識がなく、ずっとその理由はわからないでいました。ただ、毎回必ず、それをやったときにだけ、コーンスープの味は感じる。僕は長らく、その犯人は「白菜」だと、なんとなく思っていたんです。煮崩れてくたくたのとろとろになった白菜の芯。細胞壁すら壊れてしまったそれが、中華麺のなんらかの成分と反応し、コーンスープ風味になるんじゃないかって。

ところが、それは間違いだったということに最近気がついたんです! というか、タイトルにもあるとおり、ずばり、生タイプラーメンのゆで汁、それ自体がコーンスープ味だったんですよ!

かんすいが怪しい

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こういうラーメンの
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こういう麺

通常は、麺をゆでたらゆで汁を切って捨て、別に沸かしたお湯で、スープを作って合体させますよね。

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そう書いてあるし
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ところが
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麺をゆでた
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このゆで汁

ざるかなんかで麺を受け、ざーっとシンクに捨ててしまうんではなくて、試しにとっておいてみてください。で、それをマグカップかなんかに注いで、飲んでみてください。

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生タイプラーメンのゆで汁

これが、

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なぜかコーンスープ味なんですよ!

もちろん、味はうっす〜いけどね。

だけど、ほのかな塩味と、どこからやってきたのかわからないコーン風味で、なんだか妙に癒されるんですよ。これが。

原因として考えられるのはやはり、

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中華麺ならではの食材、「かんすい」の存在

これが、熱を加えることによって、小麦やら塩やらとなんらかの化学反応を起こし、とうもろこしと似た風味、香りになるんじゃないかと思われます。

とはいえ、僕が予想できるのはそこまで。あとのことは、そういうのに詳しい人に任せた!(っていうWEBの記事、あんま見たことないですが)

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ゆで汁ラーメンも作ってみよう

パッケージのとおりにこのラーメンを作ると、スープの様子はこんな感じ。

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どこまでもクリア

ここにいつもはなんらかの野菜を加えて食べたりするんですが、今回は検証の意味もあり、完全なる“素”の状態で作ってみました。これを食べてみてびっくりしたんですが、ただの素ラーメンなのに、ちゃんと鍋で炒めた野菜の旨味みたいなものをしっかりと感じるんですよね。これだけでちゃんと、タンメンを食べている気分になるというか。すごいな、マルちゃん。

が、せっかくのコーンスープ風味のゆで汁です。もう、スープ用に別でお湯を用意するなんてことはせず、

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麺をゆでた汁に直接タレと調味油を入れちゃいましょう
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ゆで汁そのままラーメン

さっきの素ラーメンと比べると、あきらかに白濁感あり。

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とろみもある

この、ゆで汁そのままラーメンが、キリッとしたタンメン味にまろやかな甘みととろみが加わり、なんとも美味しい。そもそもゆで汁に塩気があるので、タレの量はお好みで調整してもいいかもしれませんが。

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缶詰コーントッピングが合いすぎる

念のため。かんすいには、とりすぎると健康に良くない影響もあると聞きます。あくまで自己判断で、個人的にたまに味わうぶんには、好きですね。ゆで汁コーンスープ風味ラーメン。

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ちなみに、パスタのゆで汁はコーンみゼロでした
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