大根は…
多分、なにがなんだかという感想だろう。書きながら僕もなにがなんだか、という気分になった。テーブルに載った大根を見た時の思いつき。そんな思いつきをより所に書くとヒドイ目にあって大混乱するという良い見本だ。
大根だけに、大混乱。
途中で思いついて、いつ書こう、いつ書こうと思っていたダジャレを最後の最後に書けて僕は満足だ。
今日はもうおしまいだよ!さぁ、帰った帰った!
しばらく涼しい日が続いたと思ったら、また暑さが戻ってきましたね。夏元帥(冬将軍の上官)はなかなかお帰りにならないようです。
そんな暑いある日。暑い台所で熱い料理を作っていたら、ふと不思議な光景が見えました。
今日は暑くて煮えた頭が見た、真夏の幻がテーマです。
※2008年9月に掲載された記事を、AIにより画像を拡大して加筆修正のうえ再掲載しました。
なんという事でしょー、テーブルから大根が生えて居るではありませんか。暑かったらそう見えたのか、その時の僕には生えているように見えたのだ。
テーブルの板を突き破ってテーブルの下まで伸びる大根。その巨大な根に思いを馳せずにはおれなかった。しかしここはテーブル。大根が生えるにはいささか無理がないか。
そう思った僕は大根を床に置いてみることにした。
床に置いた大根は、間違いなくそこに生えていた(様に見えた)。しかしいくらど根性大根としても、固い板を突き破って生えるのは無理がないか。ならばこういう見方はどうだろう?この大根は4次元境界面を突き破って生えているのだ。つまり、4次元大根。
今日はこういう妄想の話です。
4次元なので木の床だろうがコンクリだろうが関係ない。なら、他の場所にも生えるはずだ。そう思ったので、色んなとこに置いてみることにした。手始めはベランダだ。
床やコンクリの上に大根を置いて、「おー、生えとる生えとる、わはははは!」と楽しんでいたのだが、プランターに置いてみて判った。土に敵う物はない。土の上に大根を置いたその瞬間、自分がやっていることが間違っているのを思い知った。あ、やっぱ4次元大根、ナシだわ。
でも、そんな事は忘れよう。
だって、ここまで書いちゃった企画が否定されちゃうと困るから。見たくない真実は見なくて良い、昔読んだ本にそう書いてあった様な気がするので、構わず続けたい。現実とは戦わない(勝てない)。
ベランダだけじゃ物足らない。外に出て色んな所に大根を生やしてみよう。
今回紹介したい世迷い言は、「首だけ残した大根をその辺に置くと、まるでそこから生えているように見える」というライフハックだ。説明してしまうとまったくアレだ、頭がおかしい。
僕の妄想の中では、切った大根をどこかに置いた瞬間、シャキーンと大根の下の部分が伸び、コンクリだろうが潜水艦の甲板だろうが突き破って生えている訳だ。4次元の穴なので対象の厚さや固さは関係ない。
さっきも書いたけど、改めて書いて自分を納得させる算段。
だがしかし。上の写真を見て、床の中に大根がある姿を想像してみたらどうだろう。ジョンも想像してご覧って言っていたじゃないか。想像一つで大根は伸びたり縮んだりする。世界は変わる!
では本当に伸びていないかというと、それは判らない。なぜかというと、床にめり込んでいるはずの大根を観測する術がないからだ。と言うことは、床の中に大根が伸びている確率はゼロではない。ゼロではないと言うことは、そこに大根があるという事だ。
やった!大根はやっぱり生えている!床から、テーブルから!
屁理屈武装をしたところで、もっと大根を植えていこう。
日本橋で見つけた良い「にわんち」だが、そこのプランターにも大根が生えていた。
芝生とか草むらとか、プランターとか、土の上に置いた大根は一層自然に見える。なるほど、やっぱ土に敵う物はないな。
きっとみんなは、いまいち4次元大根を実感できていないに違いない。それは多分、小さい写真で見ているからで、実際に実物を見たらきっとみんなだって、「あ!生えてる!」って言うに違いない。だから、ちょっとでもリアルに立体感を感じられる様に、プルプル立体写真を作ってみた。
どうだろう、少しは4次元大根を感じられるだろうか。
考えちゃダメだ。感じるんだ。
木の断面と大根の断面が合わさった時、その4次元パワーは人智を越える。だが、この文を何人の人が読んでるのか、その点については人智を越えない(100人くらい?)。
どうだろう、大根が生えているように見えてきただろうか。
これらを4次元大根として認識するにはコツがある。まず、広い心。次に豊かな想像力。そして人を赦す気持ちだ。大根がちゃんと生えているように見える人はいい人なのでそのまま変わらずに生きて下さい。
以上が、僕が見た4次元大根の姿だが、気付いたら、額から大根が生えていた。うぉー、こえー、きっと大根の呪いに違いない。
これは大変だ。どうにかして抜かねばならない。じゃないと、僕は一生頭から大根を生やす男という業を背負って生きていかねばならなくなってしまう。そんな重荷はヤダ。
なんとか大根を抜くことが出来た。賢明な皆さんは、これを一番最初に撮ったんだなぁ、なんて事はお見通しだろう。オチから撮って、最終的に大根処理用に作った煮物が一番最初に載っている事になります。
多分、なにがなんだかという感想だろう。書きながら僕もなにがなんだか、という気分になった。テーブルに載った大根を見た時の思いつき。そんな思いつきをより所に書くとヒドイ目にあって大混乱するという良い見本だ。
大根だけに、大混乱。
途中で思いついて、いつ書こう、いつ書こうと思っていたダジャレを最後の最後に書けて僕は満足だ。
今日はもうおしまいだよ!さぁ、帰った帰った!
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