■出場メンバー
北村ヂン
初代『ダッシュ!四駆郎』の頃にミニ四駆にガッツリはまっていた。いろいろ構想を練るのは好きだがアウトプットは雑。工作は毎回、工具を探し、買い直すところからはじまる。
宮城マリオ
エアギタリスト。工作をしているところを見たことがないので工作能力は未知数。ただ、宮城くんのナイスアイデアはたいていトラブルにつながる。
石川大樹
技術力の低い人限定ロボコン(通称:ヘボコン)の主催者。「ヘボ」とはいいつつも、電子工作系の記事を多数書いているので工作能力は高いはず。
藤原浩一
意外と工作記事も多いが、ビジュアル先行型で、機能性はとくにないものが大半。コミュニケーション能力は低め。
ご覧の通り、石川さん以外はアイデアはあったとしても、それを実現する工作能力は非常に低い人ばかり。どうなることやら……。
<レーサー遅四駆ワールドカップ・公式ルール>
・順番にコースを1周して、タイムが一番遅い人が勝ち
・どんなに遅くてもいいけど、1周できない場合は失格(完全に停止したら失格)
・当然、コースアウトも失格
・ミニ四駆がベースになっていれば改造は自由(コースを汚したり、傷付けたりしない限り)
・外部リモコンなどを使用してのリモート操作はNG
・改造中の試走禁止(いきなり走らせた方が面白トラブルが起こりそうだから)
・走らせる前に、どういう理屈で〝遅く〟なっているのかプレゼンする(自信満々の机上の空論を聞いてから失敗するさまを見たい)
ミニ四駆はドンドン進化して速くなっているはず。逆にいえば昔のミニ四駆は遅かったとういこと。シャーシなども昔のものを再現している復刻版ならば遅いんじゃないかなと。
タイヤも、レースではなくオフロードで遊ぶことを想定していた最初期のミニ四駆で採用されていたスパイクタイヤをはかせるつもりです!
軽トラがレースで速いとは思えないですよね。この荷台も改造に活用したいと思います!
動物キャラクターのドライバーが乗っているシリーズです。こういうのはかわいさ重視で、速さは求められてないんじゃないですかね。そして、僕が予定している改造をするのに、このボディーは最適なんですよ!
※スピードよりもパワー重視で、オフロードで遊ぶことを想定したシリーズ。レーサーシリーズと比べて明らかに遅い!
コース一周6秒! 速ッ! ただ「目で追えない!」ほどのスピードではないですね。おもちゃ屋とかで見かける尋常じゃなく速いミニ四駆は、思いっきり改造されまくったものなんだろうなぁ。
そして、サラッと組み立てただけなのに、全然コースアウトもせず、普通に完走できることが驚き! 昔は、ノーマル状態だとコースアウトしまくっていた記憶があります。
進化はダテじゃないぜ!
軽トラの荷台にビンをくくりつけて、その中に小銭や電池、モーターなどを入れることで重さを調整。さらに、この下敷きで空気抵抗を大きくしています。
加えて、タイヤの半分にガムテープを貼り付けることで、タイヤのグリップ力を半分にしています。そして、最大のポイントは……。
ミニ四駆用じゃなくて、工作キット用のモーターなんです。「低回転型モーター」ということで、絶対に遅くなると思いますよ!
「低回転型モーター」で勝負が決まっちゃったら悔しいなぁ〜。
まず、シャーシの裏にキャスターを取り付けて、タイヤが接地しないようにしています。当然、これだと前に進まないので……。
ホイールにこのチューブを取り付けて、チューブで〝こぐ〟ようにして前に進むようにしています。この改造にはタイヤの周りがざっくり開いている必要があるので、このボディーが最適だったんです。
正統派の工夫&工作だ! さすがヘボコンマスター……!
普通に組み立てた2台のミニ四駆を、逆向きにつないだだけです。前に進もうとする力を打ち消し合うことで、ゆっくり進むんじゃないかと。
ただし、どっちの力が強いかわからないので、後ろに戻ってしまう可能性もありますね。
ちょっとした負荷がかかるだけで、簡単に止まっちゃいますね。ミニ四駆、意外とパワーないなぁ〜。
そもそも、遅く走らせるようにはできてないんでしょうね。
重くして遅くするという方向性が間違っているのかも……。乗せるにしても、ちょっとした重りにした方がよさそうですね。
二度目のチャレンジ!
重すぎて坂を登れなかったり、負荷が足りなくて速くなっちゃったり……という展開は予想していましたが、まさか平地部分で全員止まってしまうとは。
全員、改造の方向性を考え直して2回目の計測に挑みます!
いろいろ考えた結果、紙粘土の重りは必要ないんじゃないかという結論に至りました。雑に作られた二輪駆動の「エンペラー」がおもちゃのクルマ2台を引っ張っているという状態ですね。
チューブの邪魔になるのでバンパーは外していたんですが、それだとコースに引っかかっちゃうので、別途、バンパーを取り付けました。
ほぼノーマルのワイルドミニ四駆を走らせてみようと思います。
これじゃ終われないんで、もうちょっとやりましょう!
三度目の正直ッ!
さすがに「ノーマルのワイルドミニ四駆が優勝でした〜」では締められないので、三度目の正直に賭けます!
もう前輪のタイヤは取っ払っちゃって、後輪も片方にしかタイヤを装着しない、ほぼ一輪駆動状態にしました。それにともなって、電池を+ー逆に入れて逆に走るように。さらに、タイヤ1個だと進む方向が安定しないのでゴムのバンパーもつけました。
根本的にビンは重すぎたので取り外して、代わりに、ビンを固定するために使ったパーツを重りとしてくくりつけました。タイヤを装着するのも前輪1個だけにして、パワーが伝わりにくくしています。
店員さんに聞いて、パワーが出る「トルクモーター」というヤツを買って来て取り付けました。余ったモーターは重りにしています。チューブの長さを調節して、車体が暴れないよう。
その分、シャーシの裏に貼り付けていたキャスターをひとつ外して、チューブの力が伝わりやすくしています。
ちゃんとキャスターをマジックテープで貼り付けて、後で数を調節できるようにしてたんですね。ちゃんとした工作!
前輪のタイヤを外してパワーダウンさせています。ボディーに電池2個をくっつけて重りに。さらに「ドライダガーXプレミアム」も、ただの重りとして使用しています。
ワイルドミニ四駆は完全にずるい枠なんだから、もうこれ以上、工夫しなくていいよ!
やったー、完走ッ! それ以上に、ワイルドミニ四駆が転落したのがうれしい!
あのデカい坂があるせいで難易度が上がりすぎているんで、一度、デカい坂を通らないコースで走らせてみませんか?
ええーっ(これで終わりでもよかったんだけどなぁ……)。
泣きの一回!
確かに、ミニ四駆を遅くするために負荷をかけた上に、あのデカい坂を登るというのはなかなかハードなミッション。ということで、泣きの一回であのデカい坂を通らない、比較的平坦なコースで走らせてみることに。
さっき完走できているので、そんなに手は入れず、バンパー部分に余ってたタイヤをくくりつけて重り&抵抗にしています。
問題はあのデカい坂だけだったので、坂なしコースなら問題ないだろうということで、ほぼそのままです!
チューブの長さを調整して、ボディーが暴れないように。さらに、さっきはパワーが強すぎたのでモーターをノーマルに戻しています。高いモーターはただの重りになりましたね……。
もう余計な工夫はやめて、後輪のタイヤを外して、重りとして電池を乗っけただけです。
結局、ワイルドミニ四駆を選んだ藤原くんが優勝か……。
でも、デカい坂なしのコースにして正解でしたね。(一応)みんな完走できてよかった!
ゲームバランスは明らかにこっちの方がいいですね。最初からデカい坂なしでやればよかった。
いろいろ試行錯誤しながら改造していくのも楽しかったですよ。
予想とは違った展開でしたが……
「なかなか遅くならないよ〜」「すごい! 10分超えだ!」みたいなことでキャッキャと盛り上がる予定だった「レーサー遅四駆」。実際にやってみたら、タイムどうこう以前の問題として、完走するのがこんなに難しいとは……。
もともとパワーよりもスピードを重視しているミニ四駆。遅く走らせようとすること自体に無理があったようです。
ギヤ比を変えたりすれば、パワーを保ちつつスピードを遅くすることもできそうですが……。そんな改造は、ボクたちの工作力ではムリ!
それでも、あれこれ脳内シミュレーションしながらマシンに手を加えていく作業は楽しかったです。もうちょいルールなどを改善すれば、みんなで楽しめる競技になるかも!?