名前は面白い!
季節は春。街を歩いていると花が綺麗な季節だ。桜も満開であちこちでお花見が行われていると思う。僕は別段花が好きなわけではないけれど、やはり綺麗なものを見ると「ビューティフル」とテンションがあがってしまう。それ以上に最近は名前の方にテンションがあがってしまう。ある意味花より団子だ。
植物の名前は面白いものが多い。
僕は本来、植物園より動物園が好きなのだけれど、この植物の名前が面白いということに気が付いてからは植物園も十分に楽しくなった。
「フトモモ」と言う名前や雑草にしか見えないのに「クサノオウ」と言う名前など、なんだかグッと来てしまうのだ。
そんなどこかグッと来る植物を紹介していこうと思う。
※2010年4月に掲載された記事を、AIにより画像を拡大して加筆修正のうえ再掲載しました。
フトモモと言う植物がある。フトモモ科の植物である。この名前にグッと来る。僕が植物の名前を面白いと思ったキッカケはこれだった。
「何でグッと来るの?」と聞かれると困ってしまうのだけれど、フィーリングの話だ。フトモモと聞くとグッと来てしまうのだ。だってフトモモだ!
人間のフトモモと植物のフトモモは別に似ている部分があるわけではない。植物のフトモモは大部分が世界の熱帯・亜熱帯に分布する植物なのだそうだ。でも、そんなの関係なく植物園等でフトモモの文字を見ると心が躍ってしまう。なぜだろう?
「ヒトリシズカ」と言う植物がある。ちょうどこの時期に白い花を咲かせる植物だ。花穂が1本だからそういう名前がついたそうだが、なんだかグッと来る。まるで高校時代の休み時間の僕のような名前である。あるいはドラえもんのことを言っているようにも思える。しずかちゃんは一人しか出てこないから。
「あぶらちゃん」という植物はキャラクターみたいな名前だ。最近は全国でいろいろなユルキャラが流行っているから「あぶらちゃん」みたいな名前のキャラクターがいてもおかしくない。ドバイあたりの空港に行けば顔ハメがあるかもしれない。
「サラダノキ」はベジタリアンにはたまらないネーミングだ。ドラえもんの道具にありそうだ。また「リー・アルブラ」は区切る位置を変えたら急に艶っぽい。
単体の名前が面白いものもあるが、植物園などでは流れを楽しむのもありだと思う。それは例えば長い名前の植物を見た後に短い名前の植物を見ると「この植物は愛されてないのか?」などといらぬ心配をしてしまう楽しさだ。
「ちゃ」はもっとひねった名前を付けてもらえなかったのだろうか。長い名前の植物達は本当にカッコいい名前だ。それなのに「ちゃ」。友達の弁当を見ると「昨日の残り物だよ」と言うくせにとても豪華。一方同じ残り物なのに全然豪華ではない自分のお弁当みたいな気持ちになる。
どう見ても雑草にしか見えないのに「草の王」という名前の植物がある。僕のお気に入りの名前の一つだ。言ったもの勝ちではないかと思う。僕も明日から「川﨑の王(川崎市に住んでいるので)」と名乗ろうかと思うほどだ。
声に出して読みたい日本語という本があったが、声に出して言ってみたい植物もある。特に意味があるわけではないが、こぶしを握って大きな声で言ってみたい植物だ。面白いと感じるかは人それぞれな気がするけれど、ストレスの発散にはなりそうだ。
その他にも植物園を歩いていると本当に面白い名前で溢れている。動物園と違い「動き」こそ無いが、名前から先に書いたようにいろいろな想像をしていたら結構な時間が経っていていつも驚く。名前は素晴らしい!
季節は春。街を歩いていると花が綺麗な季節だ。桜も満開であちこちでお花見が行われていると思う。僕は別段花が好きなわけではないけれど、やはり綺麗なものを見ると「ビューティフル」とテンションがあがってしまう。それ以上に最近は名前の方にテンションがあがってしまう。ある意味花より団子だ。
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