愛知県で裾野を広げるパスタデココ
愛知県に出かけるたびに気になっていた飲食店『パスタデココ』。
名古屋発祥のグルメ・あんかけスパゲッティの専門店で、カレーハウスCoCo壱番屋を運営する株式会社壱番屋が展開している。
2025年現在首都圏には1店舗もないが、愛知県に25店舗、岐阜県と三重県に2店舗ずつ店を構え、東海地方で勢力を伸ばしている。
パスタデココに入ったこともなければあんかけスパゲッティを食べたこともなかったが、わたしの住む静岡県では見かけない看板にずっと心を惹かれていた。
「入るなら今だ。」
パスタデココにそう呼びかけられている気がして、先日ついに初入店を果たした。
CoCo壱のような店内、メニューはあんかけスパゲッティ
平日の午前11時半、店内にはお客さんがちらほら。
キッチンと対面しているカウンター席と、グループで利用しやすいテーブル席・ボックス席があり、配色や掲示物は違うもののCoCo壱を思わせるレイアウトだ。
ミラカン、バイキング、ミラネーズ…名前からして気になるメニューがありすぎてかなり迷ったが、ほうれん草ベーコンのファンなので『ほうれん草』を選んだ。
できあがりを待っているあいだ、店員さんが先にフォークや子ども用の紙エプロンを持ってきてくれた。
フォークをよく見ると、普通のフォークより刺す部分が深くなっていることに気づく。
あんかけスパゲッティが食べやすい設計になっているのだろうか。初めて見る形状に、メインディッシュの到着がますます楽しみになってきた。
そして、待つこと数分…
赤く輝くあんかけソース、ほうれん草・ベーコン・コーンがカラフルにスパゲッティを彩っている。
あんかけソースははじめから全体にかかっているわけではなく、皿の半分にスタンバイされているカレーライススタイル。メニュー写真に負けず劣らず、実物も見た目が美しい。
スパゲッティの麺は太麺。スパゲッティではあまり見ない太さに迫力を感じる。麵だけで見たらまるでつけ麺だ。
もしかしたら多いかもと少し心配したが、麺の量は300gが標準とのことで300gを注文。
熱々のあんかけスパゲッティを早速一口食べてみると、黒こしょうのピリッとした辛さとトマトソースの旨味や酸味が口いっぱいに広がった。
ソースの辛さはスタンダードを選んだが、思った以上に辛い。しかし食べ進めていくとこの辛さがクセになり、どんどんフォークが進む。
結果300gにして正解だった。
おおよそ食べ終わる頃には時間も12時を過ぎ、気づくと店内は満席に。周りをぐるりと見渡すと、昼休憩中のサラリーマン、子ども連れ、お年寄りの夫婦など幅広い年齢層のお客さんが皆あんかけスパゲッティを頬張っていた。
パスタデココのあんかけスパゲッティがいかに地元の人たちに愛されているかを感じられる、印象的な風景だった。

