なんかこんな試行錯誤を以前にもしたことがあるなと思ったら
スベスベマンジュウガニのまんじゅう、スベスベカニまんじゅうを作った時で、もう11年も前のことだった。
今は失敗した顔手足クッキーたちを少しずつ食べる、湖のほとりのような穏やかな日々を過ごしている。またお会いしましょう。
あまりの完成度の低さに軽くめまいがしたがやるべきことは練習しかない。人間とはえらいもので、いろいろ試行錯誤を蹴り返していくうちにだんだんと描き慣れて、なんとか形になってきた。
頭はクッキーで
頭や足は同じホットケーキミックスで生地を固めにして形を作り、オーブンで焼いてスコーンみたくすればなんとかなるだろうとわりと安直に考えた。
やっぱり安直だったことがよくわかり、もっと硬質にせねばならんと膨張を抑えるためベーキングパウダーを使わずに薄力粉と少量の牛乳で生地を作りクッキーにしてみたら、なかなかいい感じに焼き上がった。
焼き上がったパーツたちを組み合わせていく。
卵不使用のクッキー地のままだと皮膚が白すぎるのでシナモンパウダーを塗り込む。デコペンでうろこを描いたりするよりこっちのほうが雰囲気が出るのではないかと思ってやったがこれは正解だった。
ホットケーキミックス3箱、薄力粉400g以上を費やしてパンケーキリクガメパンケーキは完成した。
ディテールはとにかく甲羅の扁平感はまさしくパンケーキリクガメ。こうしてパンケーキにしてみることで、いかにかのカメがパンケーキっぽいかがあらためてわかる。
コーヒーとフォークを添えて食卓っぽくすると生々しくなる。
甲羅のパンケーキも、顔に手足のクッキーもうまかったがなんせ粉物にしてこのボリュームなので激しく喉が乾く。
私が見たパンケーキリクガメは物陰から素早く飛び出し水飲み場でごくごく水を飲み、すぐに去っていった。
私はパンケーキリクガメをパンケーキで作ることによって、サバンナや岩場の乾燥地帯に住み、天敵の目を盗んで水分補給をして暮らす彼らの渇望を追体験しているのではないかと思った。
編集注)伊藤さんが使っているのはこちら
※このリンクからお買い物していただくとアフィリエイト収益が運営費の支えになります!