ロング・アンド・ワインディング・カバンロード
我が家の納戸には無数のカバンが眠っている。
デザインを優先させると収納力がイマイチ、大きめのリュックを買うとなで肩と肩ベルトの相性が最悪。どれも一長一短、なんか違う気がする。私はカバンの最適解探しという名の道を歩き続けるひとりの旅人。
だがハンドバッグだけはまだ試したことがない。思えば私が子供の頃、おじさんは皆ハンドバッグを持っていた。近所のパンチパーマのおじさんに誤って野球のボールをぶつけてしまい、永遠に追いかけられたことがある。捕まったら命はない気がして必死に逃げたが、あのおじさんもハンドバッグを持って走っていた。
私は今45歳。多分、あのおじさん達よりも年上になっちゃってる。実は年齢的にしっくりくるのはハンドバッグなのではないか?
小さ過ぎ
というわけでAmazonで適当に約2,600円のを買ってみたら、まさに記憶の中のおじさんが持ってたようなハンドバッグが届いた。
普段使っているリュックと外出時に持ち歩いている物を並べてみた。
リュックの代わりにセカンドバッグを置いてみる。
財布、ティッシュに手拭いでギリだろうか?ちょっと待て。先輩おじさん達はこんなちっちゃなカバンでどうやって出歩いてるんだ?スモールライト持ってんのか?
「本当にこれやるの?」と妻は言う
ぎこちなくバッグを小脇に抱え外に出てみた。その瞬間、物凄い抵抗感が私を襲った。
こんなに小さなバッグに、私のアイデンティティが瞬時に乗っ取られてしまうような恐怖感。人間が身につけるものでこれほど強い「意味」を放つものが他にあるだろうか?端的に言えばちょっと怖い人に見えてしまう。
目が弱いのでこれからの時期、外ではサングラス着用が必須なのだが…。
サングラス、そしてこの日卸した新しいズボン(注:妻「なにそれ?カーテン?」)の相乗効果で、完全に良くないオーラを発しているらしい。どんな恥ずかしい撮影にも付き合ってくれた妻が「本当にこの企画やるの?」と尋ねてきた。
しかし大抵のことは「慣れ」が解決する。似合わないと思っていた帽子も頑張ってかぶり続けるうちに、不思議とフィットしてくる。皆さんもそんな経験がおありだろう?
出掛けてみよう①近所の病院
近所の皮膚科に予約を取っている。とりあえずそれをセカンドバッグデビュー戦にしよう。「行ってくる」。私は妻の目をしっかりと見つめ、別れを告げた。
受付で診察券を出し、待合室の椅子に座る。するとセカンドバッグの利点が見えた。
ほーらほら、やっぱりこれ、慣れればきっと便利なんだよ。これだけ多くのおじさんに支持されてるのには、それなりの理由がある筈なのだ。

