特集 2023年9月21日

ネッククーラーをオシャレに着こなしたい

夏のピークは過ぎたけれど、まだまだ暑い。『君たちはどう生きるか』じゃないよ。こんなに暑いと生きていけない。

体調を崩すほどの暑さなので、何か対策を考えなければならない。そこで、流行りの「ネッククーラー」というアイテムを買った。首に巻く保冷剤のようなもので、ひんやりして気持ちいい。近所のスーパーに行くことすら嫌になる気温だが、これをつけてからは少し楽になった。

たいへん便利なアイテムなんだけど、ひとつだけ大きな不満がある。その不満を解消するために試行錯誤したら、最終的に貴族になった。

1991年北海道生まれ。埼玉在住。20歳まで海鮮が苦手だったので、
北海道で寿司を食べた経験がほとんどない。もったいないとよく言われるが、自分でもそう思う。

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暑い夏の救世主

ここ数年、猛暑日が平常になってしまったので「クールスプレー」「日傘」など、様々なアイテムが飛ぶように売れている。数年前に若い女性を中心に「ハンディファン」が流行ったので、街中でも頻繁に目にする。

そうした流れで、最近登場したのがこのアイテムだ。

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500円~3000円くらいの金額で売られている。金額によって性能に差があるか気になります。

「ネックピロー」「ネッククーラー」などの名称で売られている。ドイツ生まれの素材が使われているすごいやつ。らしい。

冷凍庫で凍らせておけば、一時間くらいじんわり冷たさをキープしてくれる。使用時間が少し短くて物足りないが、不満なのはそこではない。

ひとつ致命的な欠陥がある。それは、オシャレじゃないということ。

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険しい顔なのは暑いから。この日も37℃でした。
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目立たないように茶色のものを買ったけれど、あまり意味はありませんでした。

ポップすぎる外観のせいで、どんな格好をしていても「行楽に来た人」っぽくなってしまう。『3首』といって「手首」「足首」「首」の3箇所は、特に視線が集まるポイントで、ファッションでは非常に重要な意味を持つ。だから首にこんなカラフルなものをつけていては、何を着ていても台無しになる。

ならば、何かしらのカバーをつけて、ネッククーラーを見えないようにしてあげればいい。裁縫はよくわからないけれど、ちょっとしたカバーくらいなら、すぐに作れるだろう。なんて考えて、下記のようなものをつくることにした。

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なんとなくで描いた設計図。数字がひとつも書かれていない。

カジュアルよりも、フォーマルな方がオシャレになりやすい。つまり、目指すべきはフォーマルの究極、貴族である。

貴族の襟といえば、まっさきに想像するものがある。「襞襟(ひだえり)」「エリザベスカラー」などと呼ばれるものだ。

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貴族のフリー素材が見つからなかったので「天草四郎風の男性」にご登場いただきました。

「エリザベスカラー」というと、ペットがつけるものを想像すると思うけれど、今回つくるのは、本家のエリザベスがつけている方である。本ザベスや、宣教師がつけているものを想像してほしい。

ネッククーラーを覆うようにゴージャスな襟をつけてしまえば、オシャレと利便性を両立できる。これはすごい発明かもしれない。

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貴族のお冷却

針と糸を手にしたのは、中学校の家庭科の授業以来だ。悪戦苦闘して、どうにか完成させたので、まずは先に着用した様子を見てもらおう。

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はい、貴族。
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ちゃんと下にはネッククーラーが付いています。

襞襟を被せるだけで、ここまで変わるのか。

さきほどまでは「行楽に来たお父さん」みたいな格好だったのに、襟をつけただけで「威厳ある貴族」になった。

心なしか、顔つきも勇ましくなっている気がする。ノブレス・オブリージュ。貴族の自覚が芽生えてきたのかもしれない。

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オシャレな格好をすると、自然と表情も明るくなるんです。

見比べてみれば、どちらがオシャレかは、一目瞭然だろう。

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