実際に外で確かめましょう
相模女子大のみなさんが作った服が実際にどのくらい視認性が高いのか、ちょうど日が傾きかけてきたので外に出て確かめてみたいと思う。
今のところはっきりと見えているが、それはまだ日が落ちきっていないからだろう。今ならば地味な僕の服でもちゃんと見えるぞ。
そもそも彼女たちが参加しようとしている「おもいやりライト運動」は走る車に向けて「早めにヘッドライトを点けて!」とアピールするのが目的である。
つまりドライバーに認識してもらうためには、薄暗さと車の速度が障壁となるのだ。そのあたりを念頭において、検証していきたい。
まずは日が暮れるまで、一人ずつ自分の作った服について説明してもらいながら薄闇の中で彼女たちがどう目立つのか確かめたいと思う。
みなさんよろしくお願いします!
トップバッターの菅原さんは、視認性が高いという黄色と黒の斜線にギャザーで装飾をほどこしてデザイン性を加えたのだとか。スカートの切り替えの部分にも反射材が施されていて、光を当てると反射するらしい。あとで当てさせてもらいます。
ちなみに菅原さん、普段黄色い服は着ないのだそうな。似合ってるのに!
次は岡林さん。これまたまったく違ったデザインである。
同じく視認性が高いと言われる市松模様を素材を変えてフロントに配置している。
スカートにも斜めに反射材を入れてデザイン性と視認性を両立した。
次は石井さん。5人の中では一番黒が多いように見える。
メッシュ素材を重ねることで「抜け感」を表現したのだとか。可愛いけど重ねちゃうと視認性が低くなるんじゃないだろうか。あとで光を当てて確かめさせてください。
次は下石さん。
視認性が高いと言われる黄色と黒を、これまた視認性が高まると言われる165度の傾きでスカートに配置した。トップスには市松模様をアシンメトリーに配置している。
それはわかるんですが下石さん
僕は残念ながらデザインの素養がまったくないのでこれはつっこんでいいところなのかどうか迷ったのだけれど、あえて一般的な感想を述べさせてもらった。それ、手が洗えないだろう。
わかりました!これからぐんぐん背が伸びてもしばらく着れますね。
では最後、上條さん。
上條さんも視認性の高い市松模様をデザインしたものをベースにしている。
薄暗くなっていく中でのインタビューだったが、なんだか目がちかちかするくらい彼女たちの姿が脳裏に焼き付いた。これならば車からも目立つに違いない。
動く彼女たちも目立つのか
次は動いている車から彼女たちがどう見えるのか、その実験という名目で通路をランウェイに見立ててモデル歩きをしたりしてもらった。
実際には動いているのは車なので実験になるのかといわれるときっとならないのだけれど、単に歩いてもらいたかったので。
ではお願いします!
歩く彼女たちは十分に人目を引いた。これならば動く車からも目立つこと間違いなしである。
最初は照れていた彼女たちにも徐々に笑顔が戻ってきた。学校でいちばん楽しいのは?と聞いたら「みんなでおしゃべりしてる時です!」と答えていたように、彼女たち本当に仲がいい。みんなでおしゃべり、もう10年くらいしていないような気がするぞ。
本当に視認性抜群だ!
そうこうしているうちに本格的に暗くなってきたので、改めて写真を撮らせてもらった。今回は僕を視認性の低い服代表として、比較してもらいたい。
一目瞭然である。
これで道に立っていたらきっと僕だけ車に当てられるだろう。僕も黄色の服を買いに行こうと思いました。