特集 2025年5月23日

フグの卵巣を食べる! ぬか漬けの魚で海鮮丼を作る

海鮮丼を作る

「ふぐの子糠漬け」「ふぐの寿し」「サバの糠漬け」「イワシの糠漬け」を買って東京に戻った。糠漬けばかりだ。これをご飯の上に置いて、海鮮丼を作る。海鮮か否かの問題は先に解決しています。

018.jpg
ふぐの子糠漬け
019.jpg
ふぐの寿し
020.jpg
サバの糠漬け
021.jpg
イワシの糠漬け

全てが糠を拭き取ることで、そのまま食べることができる。ふぐの寿しはトースターで少し焼いても美味しいと教えてもらった。ただ今回は生で食べる。だって海鮮丼だから。

022.jpg
切り分けました!

切り分けてご飯の上に乗せていく。部屋中に糠漬けの匂いが充満している。強い匂いではあるがやがて慣れる。日本人だからなのか、別に嫌ではない。ただ野菜の糠漬けと比べると匂いは強いように思う。漬ける過程で魚醤などが使われているからだろうか。

023.jpg
完成しました!!!
024.jpg
魚の糠漬けの海鮮丼です!

ふぐの子糠漬けの存在感がすごい。今回のメインなので、一番上に乗せた。色味が全部基本的には同じなので、統一感はある。もちろんわかっている、これを食べるとどうなるかは。

025.jpg
塩辛い!

ふぐの子糠漬けを美川駅で食べた時点でわかっていた、塩辛いことは。それはふぐの子糠漬けだけではなく、すべての魚でそうなのだ。塩辛いのだ。とても塩辛い。それでいて深みがあり美味しいのだけれど、この量はダメだ。

026.jpg
これが適量!(なんならこれでも多いまである)

ちょっとの糠漬けでご飯が富士山くらいいけてしまう。それが魚の糠漬けなのだ。ふぐの子糠漬けはもちろん、サバも臭みはなく、クセもなく、美味しかった。フグの寿しは食感がブヨンブヨンで味だけではない楽しみもあった。イワシは風味に癖が強く感じた。

027.jpg
総合すると美味しい!

郷土食は楽しい!

フグの卵巣に毒があるのは昔の人も知っていて、どうすれば食べられるのか考えた結果が、ふぐの子糠漬け。冷静に考えるとすごい。ふぐの子糠漬けが完成する過程で毒で苦しんだ人もいるかもしれない。そのような歴史のおかげでいま食べることができる。郷土食は楽しい。その地域の人々の歴史だから。

028.jpg
ふぐの子糠漬け、マジで美味しい!

参考文献
「食品加工総覧 素材編 第12巻」農文協 2002
「たべもの起源事典」岡田哲 東京堂出版 2003

編集部からのみどころを読む

編集部からのみどころ
地主さんの「ローカルフードを全部ひとつの皿に盛る」シリーズ最新作です。これまではローカルパンやお菓子でアフタヌーンティーを作ることが多かったですが、今回は和食、海鮮丼。
「塩辛い!」の顔を見てから記事をザザザっと上にスクロールしてみると、フグの子糠漬けの乗ったお茶漬けの写真が出てきて「本来はこのくらいの量で食べるものなんだな…」と分かります。ご確認ください。(石川)

ささやかなおまけ
記事に使わなかった写真

ここから

デイリーポータルZをはげます会

会員特典コンテンツです

この先は「デイリーポータルZをはげます会」会員向けの有料コンテンツです。会員になるとごらんいただけます。

 

<もどる ▽デイリーポータルZトップへ

記事が面白かったら、ぜひライターに感想をお送りください

デイリーポータルZ 感想・応援フォーム

katteyokatta_20250314.jpg

> デイリーポータルZのTwitterをフォローすると、あなたのタイムラインに「役には立たないけどなんかいい情報」が届きます!

→→→  ←←←

 

デイリーポータルZは、Amazonアソシエイト・プログラムに参加しています。

デイリーポータルZを

 

バックナンバー

バックナンバー

▲デイリーポータルZトップへ バックナンバーいちらんへ