短い記事 2021年7月5日

砂にメモするとメモいらず

ふと、出先で電話がかかってきた。仕事先の人からだ。なにやら大切そうなことを伝えようとしている。

しかしこちらは完全に丸腰でメモを持っていない。そんなときどうする。そして「すみません、今メモ取れる環境じゃないんです」なんてことを言える度胸も持っていない。

ふと足元を見て思いついた。砂だ。

1986年生まれ佐世保在住ライター。おもに地元の文化や歴史、老舗や人物などについての取材撮影執筆、紙媒体のお手伝いなど。演劇するのも観るのも好き。猫とトムヤンクンも好きです。

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通話しながらスマホでメモを取る方法

を知っている人がいたら教えてほしい。その時点で、この記事の存在価値はゼロになってしまうわけだが、ここではあえて砂を使う世界線で話を進める。

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はい、お疲れ様です。

本当に困るのだ。出先で電話、しかもメモを取らなければいけない内容というのは本当に困る。職業柄、常に手帳を持ち歩いているが、そんなときに限ってペンを忘れていたりする。完全に自己責任だ。

 

「メールアドレスに連絡ください」「〇〇さんの電話番号を伝えるので、すぐに折り返してください」

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「え、ああ、なるほど~」と、どうでもいい「なるほど」が出る。

そんな、「すぐに」なんて言われても。ますます「すみません、ペン忘れたんです」なんて言えなくなるじゃないか。何度か電話番号だけは暗記しようと試みたことがあるが、5回中1回は失敗した。

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空中に指で書いて暗記しようとする作戦

この1回というのが、一日の終わりにふと思い出して反省してしまうほどにトホホな失敗である。これをどうにかしたい。

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砂があるじゃないか

そこであたりを見回すと、あった。砂が。

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とても限られたフィールドかもしれない

そしてとっさに手に取ったのが、枝だ。

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人間が初めて手にした道具であるかのような

必死にがりがりと書こうとするが、これではパキパキ折れて仕方がない。こんな貧弱なやつではだめだ。思わず「あっ」と声が漏れて、先方から「大丈夫ですか?」と心配される。本当にすみません、わたしはいま、枝で字を書いていました。

枝がだめなら石だ。

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自分でも何を言っているんだろうと思うけど、気が付いたときには雷が落ちたかのような衝撃を受けたのだ

石なら、枝のようにポキポキ折れることもないし、思い切り地面に文字を刻むことができる。こうして人間は、道具を使い生活を豊かにしていったんだなと実感する。

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必死に書く。本当は公園のすみっこがいいけどとてもあやしい。
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書けた

とても分かりにくいと思うが、これで任務完了である。

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@のあとは省略することもある

個人情報なので、人目を気にしつつコソコソ書こう。電話を終えたあとに素早く撮影して、すぐにしっかりと消そう!

そして、スマホで通話しながらスマホにメモする方法、誰か教えてください。

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