特集 2022年5月13日

日本に古くから生息するニホンミツバチを探す

ミツバチというものがいる。花の蜜を集めハチミツを作ってくれる昆虫だ。春になり花が咲き始めると、ミツバチが飛んでいるのをよく見かけるようになる。栄養ドリンクなどに入っている「ローヤルゼリー」もミツバチが作るものだ。

そんなミツバチは日本には2種類が存在する。セイヨウミツバチとニホンミツバチだ。よく見かけるのはセイヨウミツバチだけれど、ニホンミツバチも飛んでいる。ぜひそのニホンミツバチを見つけたいと思う。

1985年福岡生まれ。思い立ったが吉日で行動しています。地味なファッションと言われることが多いので、派手なメガネを買おうと思っています。(動画インタビュー)

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春になるとミツバチ

人類は古くからミチバチからハチミツをいただいて生きてきた。紀元前7000年の洞窟画にもハチミツ採取の様子が描かれている。キリスト教の儀式にも蜂ロウ製のロウソクが使われている。ミツバチ、ありがとうということだ。 

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春ですね!

私は東京の狛江という場所に住んでいる。世田谷区の隣の街だ。そんな狛江を歩いているとミツバチを見かけることがある。多くはセイヨウミツバチなのだけれど、ある日、「これニホンミツバチじゃないか?」というミツバチを見かけた。

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お花が美しいですね!

ミツバチ属の昆虫は世界に9種類存在する。ただし家畜として飼われているのは2種類だけ。セイヨウミツバチとトウヨウミツバチだ。このトウヨウミツバチの亜種が「ニホンミツバチ」であり、日本ではセイヨウミツバチとニホンミツバチの2種が飼育されている。

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探しに行きます!!!

ニホンミツバチをじっくり見たい

日本で流通しているハチミツの多くはセイヨウミツバチのものだ。セイヨウミツバチは蜜を集めるのがニホンミツバチの3倍早い。生産性の高さで明治時代に導入された。一方でニホンミツバチは古くから日本に生息し、皇極天皇の時代の文献にも登場している。 

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これはセイヨウミツバチです!

生産性が高いことからもわかるように、多くのハチミツがセイヨウミツバチのものであることからもわかるように、例外もあるけれど、その辺に飛んでいるミツバチはだいたいセイヨウミツバチなことが多い。

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セイヨウミツバチです!

セイヨウミツバチは全体的に黄色っぽい体でカッコいい。ただニホンミツバチをじっくり見たいのだ。そう思いニホンミツバチを探した。何度か飛んでいるのを見かけているので、どこかに巣があるはずなのだ。

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全然いないけどね!

近くにあるよね、と都心のコンビニくらいの感覚で探しに出かけたら、全然見つけることができなかった。セイヨウミツバチはいた。先に載せたセイヨウミツバチの写真はその時に撮ったものだ。でもニホンミツバチは全然いないのだ。

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なぞの何かは見つけた

しばらく彷徨った後に、ニホンミツバチの巣を見つけた。なぜそれがニホンミツバチの巣とわかったかと言えば、丁寧に書いてあったからだ。希少種のため巣を駆除しないと書かれていた。これでこの記事は終了と思った。

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見つけました!
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囲ってあります!

ニホンミツバチは木のウロなどに巣を作る。見つけた木のウロを覗くと、確かに巣っぽい何かを感じた。ただいらっしゃらない。ニホンミツバチがいらっしゃらない。タイミングなのか、春は出会いと別れの季節なので引っ越したのか、全然いらっしゃらないのだ。

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いない!!!
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ニホンミツバチ探し続行!

キャンドルを作る

この後もとても地味なニホンミツバチ探しが続く。ジャングルを探索とかではない。近所を歩いているだけなので、どうしても地味だ。特にドラマもない。なんとなく虫眼鏡を持っているけれど、ほぼ散歩だ。地味なのだ。 

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蜜蝋でキャンドル作ります!

地味なので、私が探している間に蜜蝋でキャンドルを作るお話を書こうと思う。蜜蝋はミツバチが巣を作るために体の中で作る天然のロウだ。ハチミツを採った後の巣から精製することができる。それが先の写真のもの。これでキャンドルを作ろうと思う。

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まず金槌で、
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普通のロウソクを割って、
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紐を取り出す!

キャンドルには火を付ける紐みたいなものがある。タコ糸などでも代用できるらしいけれど、我が家になかったので、ロウソクを割って、そこから紐を取り出した。ロウロクを割ってロウソクを作るというのが無駄な気がするけれど、蜜蝋のキャンドルを作りたいのだ。

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蜜蝋を湯煎して、
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溶かして、
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なんとなくハチミツも混ぜる!

作り方は簡単だ。蜜蝋を湯煎で溶かすだけ。今回はなんとなくハチミツを混ぜてみた。ちなみにこれ固まった時に分離したので、それを良しとするか否かは個人の判断で。私は入れてみました。

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瓶に紐を固定して、
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湯煎した蜜蝋を流し込めば、
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固まるのを待つだけ!

紐を瓶の中央に固定するのがポイントだ。別に難しいことはない。今回は2つ作ってみた。ファンタジーな世界の照明として使われている感じだ。私の家は現実だらけだけど。

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完成!

ニホンミツバチを発見

話はニホンミツバチ探しに戻る。もう辺りは暗くなり始めていた。特になんの収穫もなく近所を歩いていた。カブトムシやクワガタと違い夜行性ってことないはずだから、すっかり日が暮れる前に見つけたい。 

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あきらめムードだけどね!

私の家から5分も歩けば調布となる。狛江だけではなく、調布の方も歩いた。近所であることは変わりないけれど。ちなみにランニングで土手を5キロ走ると、狛江、調布、府中を走ることができる。距離は大したことないけれど、3つの街を走ったことに満足感がある。

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日が暮れると寒かった!

さて、帰るかとなった頃についに見つけた。ニホンミツバチの巣を見つけたのだ。なぜニホンミツバチの巣とわかったのか、それは書いてあったからだ。希少だからなのか、書いてある。さっきも書いてあったけれど、こっちも書いてあったのだ。

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書いてある!
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覗いてみると、
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いた!!!

そっと覗く。ぶんぶんと羽を動かし、ウロの中の温度を調整しているようだ。私が今日1日探していたニホンミツバチだ。本当に偶然だった。書いてあるやん、と。そういう意味ではニホンミツバチの巣は見つけやすいのかもしれない。

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後日、明るい時間に撮り直しました!

セイヨウミツバチと比べると、全体時に黒い印象を受ける。ただ私は見つけたことに感動してゲーミングPCよりも輝いて見えた。割とすぐに見つかると思っていて、こんなに時間がかかると思っていなかったので、感動がめちゃくちゃある。そもそも希少だし。 

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カッコいい!

寿命は、春夏は1カ月で、冬は3カ月から4カ月ほど。1匹の女王蜂と写真にいる働きバチが1万から2万匹もいる大家族だ。働きバチは全てメスで、オスはほとんど仕事をせずに、新しい女王を見つけると交尾をして死ぬ。

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比べると違うよね!

古くから日本にいたことにもロマンを感じる。彼女たちが集めたハチミツを多くの偉人たちも食べてきたのだ。なにより見つけるのにこんなに時間がかかったことにロマンがある。途中から飛んでいるミツバチではなく、巣には紙が貼ってあるはず、と貼り紙探しになっていたけど。 

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キャンドルも綺麗でした!

ニホンミツバチはロマンだ!

近所に咲く花の周りをニホンミツバチが飛んでいるのに気が付き、近くに巣があるんだと思い、今回探してみた。古い木の中にできたウロなどに巣を作るようだ。ただ必ずしも古い木のウロにあるわけではないので、貼り紙を探すのが早い。また花の周りを飛んでいるミツバチを見ていると意外にこの黒っぽいのがいたりするので、観察すると楽しいです。

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ミツバチは受粉などでも活躍しています!

参考文献

「地域資源活用食品加工総覧第12巻畜産、水産、非食品資源」農文協編 農山漁村文化協会 2009

「のらのら2016年3月号」農山漁村文化協会 2016

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