新企画・地元もてなしツアーとは
地元の気に入っている場所、とっておきの場所を案内しあう記事企画です。第1回の組み合わせはこちら(逆の案内は明日掲載予定)
池袋駅東口に集合!
周知の事実だが、池袋駅はとにかく人が多い。平日の昼間だから空いているだろうとたかを括ってきたが、サラリーマンや学生で人がごった返していた。
池袋とフクロウの関係は勝手ながらダジャレ的な意味だけだと思っていたが、昔このあたりに池があって、そこにフクロウがいたことに由来しているとかいないとか。
谷頭さんは実家が池袋周辺らしく、幼少期から慣れ親しんだ街だそうだ。池袋で生まれ育ったなんてかなりワイルドでかっこいい。生粋の地元民からどんなおすすめスポットを教えてもらえるのか……楽しみで仕方ない!
ジュンク堂書店 9階にある「ふるさとの棚」
ツアー最初の地点へ到着。池袋にある普通の大型書店…という認識しかなかったが、ここにオススメの場所があるという。谷頭さんに連れられて、9階へ向かった。
ここは「ふるさとの棚」。かつて神保町にあった、地域の本をテーマにした書店「書肆アクセス」が閉店したことがきっかけで出来たコーナーだそう。以前は新宿店にあったが、現在はここ池袋店にて展開しているようだ。
北海道から沖縄まで、たくさんの地方出版社の本が取り揃えられていてすごい…!!
歴史・民俗学・食べ物・生物など、各都道府県の様々な側面にフォーカスした書籍がある。自分の生まれた場所や、旅先の本を探しても面白そう!
ファーストスポットなのにめちゃくちゃ盛り上がってしまい時間をかなり使ってしまったので、次の場所へと急ぐ。
まだ知られてないデートスポット感漂う 豊島区役所
区役所とは思えないお洒落な建物!隈研吾氏がデザイン監修しているそうだ。
突然のお洒落感と出迎えられた木材の本数に戸惑いつつも、谷頭さんオススメの10階へ移動する。
フクロウの骨董品が所狭しと並んでいる。なぜ?展示会みたいなものだろうか?
もはやここまでフクロウを推すと後戻りできないのでは?という会話をしながら、奥に進むと屋上庭園が広がっていた。
しかもただの屋上庭園ではない。かつての豊島区の自然を再現しており、豊島区の植生や生態など自然のしくみを学べるそうだ!
あまり知られていないのか、区役所の人以外誰もいなかった。暇な時に昼寝をしたり、家で握ってきたおにぎりをこっそり食べるのにぴったりだ。17時まで開放されており、かなりのんびりできるスポットなので、池袋で時間が空いた方は是非行ってみてほしい!!
池袋のMIYASHITAパークこと南池袋公園
続いて南池袋エリアへ移動!
まさか池袋に代官山のようなスポットが誕生しているとは!谷頭さんによると、最近はお洒落スポットが続々とできているらしい。俺が知っている池袋はもういないってわけかい。
休日でこういうところでデートしてぇな〜という心の声が漏れそうになったがギリギリで耐えた。
客層は家族連れやカップル、ソロ客など様々だった。池袋は商業施設やビルが入り組んでいてなかなか広いスペースでゆったりできる場所が少ないので、迷った時はここに立ち寄るのがいいかもしれない。
「ここが結界なんです」と谷頭さんに言われた。外に出た瞬間、俺は夢をみていたのか…と急に冷静になってしまう。これぞ池袋マジック…
谷頭少年と池の思い出
続いての方へ移動。先ほどの通りよりもザワザワしていて、THE繁華街である。谷頭さんは幼少期からこの通りに馴染みがあるようだ。
「実は幼稚園がこの辺で、この道は母親とよく通ってたんです!たくさん看板があるから、それをみて初めてカタカナを覚えました」と谷頭さん。看板を見て文字を覚えるなんて、シティボーイっぽいエピソードだ。
その当時の看板があるそうなので、教えてもらった。
幼き頃から池袋魂を刷り込まれた少年の目は生き生きしていた。少年が看板を読み出した当時のお母様の反応が気になるところだぜ……
そんな幼少期の小話をいろんなところで話してくれるので楽しい。人の地元に行く醍醐味である。
美味しそうな中華の誘惑に負けそうになりながらも、歩き続けた。奥へ奥へと進んでいく。すると一風変わった建物が…!!
古のレジャービル・ROSA会館
ここはゲームや映画館を中心とした総合レジャー施設。漫喫やボーリング、ビリヤードもあるようだ。学生が好きなもの、全部あるな……
ど派手なロゴにも目が行くが、建物の奇妙な姿形に驚いた。全面ピンク、亀甲ようなパターンで埋め尽くされた壁……かなり個性的で目を引くデザインだ。(家で亀を買っているので、親近感が沸きました!)
平日の夕方だからなのか、人気はかなり少ない。普段は地元の高校生とかが来るらしい。ロサ会館で青春を過ごす高校生ってなんかイケてて羨ましい……
ゲームセンターは少しばかりギュウギュウなイメージがあるが、ロサ会館はとてもフロアがゆったりとしていた。その広さと建物の古い雰囲気が、昭和にタイムスリップしたかのような感覚にさせる。
ゲーセンではしゃぎ倒した後にハンバーグやカレーをたらふく食べられるなんて、天国か?
谷頭さんによるとこの店はめちゃくちゃおいしいいらしい。いつか絶対にここで”ゲーセンのちハンバーグ”をやってやる!!と誓った。
今度池袋に来た時は、丸一日ロサ会館で過ごす休日をやってみたい。きっと学生の時のようにはしゃぎ倒せるはず。
外にでると時刻は3時。少し歩き疲れたのでどこかで休憩することに。谷頭さんにいい感じのカフェの案内をお願いした。
茶と和菓子がとにかくうまい三原堂
お茶はもちろん、お菓子もとてもおいしい!お腹が減っていたので練り切り菓子も一気食いしてしまった。上品さのかけらもないね!!
谷頭さんとは一度撮影でお会いしたことはあったが、じっくり話をするのは初めてだ。記事も面白く、頭脳明晰で学校の先生である。せっかくなので彼の弱みを握っておきたいと思った。絶え間なく色々と質問したが、好印象な答えしか帰ってこない。その好青年っぷりを少し私にも分けて欲しいと思った。
40分ほど滞在したが、とても過ごしやすい場所だった。街の中にあるので、「ちょっと休憩したいが普通のカフェに入る気分ではない」という時にちょうど良いかもしれない。2階がカフェスペースになっているのはぱっと見ではわからないので、穴場とも言える。お菓子以外にもランチメニューなどもあったので、使い勝手が良いスポットだ。
西池袋へ突入。ここに入ると先ほどの繁華街の賑わいの影も形もなく、途端に庶民的な住宅街になる。少しエリアを変えれば雰囲気がガラリと変わる街だ。
重要文化財建築で別世界へ!自由学園 明日館
「今からここへいきます!」と谷頭さん。普段は学校の先生をやっているだけに、勉強しに連れていかれるのだろうか。しかし残念なことに、私は体育以外の科目は嫌いである。
ここ自由学園明日館は、学校でありながら重要文化財だ。そのほかにも公開講座やウエディング会場としても使われるらしい。校外学習感が戻ってきた。
見学を支払い、館内へ突入。
1921年に建てられたものだそう。建物だけでとても見応えある。正直ここで満足。でも中も入れるらしいです!!
「ここで授業したらテンションあがりそうですね」と谷頭さん。だんだん朝ドラの生徒に人気な先生っぽく見えてきた。
個人的に気になったのはこの椅子の形。六角形の背に水平のスリットが入っている。調べたら旧帝国ホテルで使用されていたピーコックチェアを意識してるようだ。
騒がしい駅前から一変、まるで軽井沢にでも来たかのような落ち着きのある空間。池袋のポテンシャルの高さに驚くばかりである。高低差ありすぎて耳キーンなるわ!(フットボールアワー後藤ギャグ)をナチュラルに言ってしまいそうになる。
都会の騒がしさに疲れた人や、名建築の中で特別なひとときを過ごしたい人におすすめ。華やかな時代へタイムスリップできる「自由学園 明日館」で、夢のような時間を過ごしてみては?(るるぶ風に書いてみました)
池袋は無限のポテンシャルを秘めていた
池袋という街はとても興味深い。繁華街やレジャー施設が若者で賑わっている一方、家族・恋人向けのおしゃれスポットで落ち着けたり、すぐそこに閑静な住宅街があったり。巡っていて飽きない。友人と遊ぶ用事ができたら、迷わず池袋を選ぶだろう。
ただひとつ思ったのは、フクロウを必要以上に推しすぎではないか。今日1日だけで20体ぐらいフクロウをみた気がする。フクロウに頼りすぎず、他のゆるキャラももっと登場してもいいのではないかと感じた。