ズルをしよう!いっぱーつ!
そう、あのCM。熱血タイプの俳優2人がものすごい困難に立ち向かい、例の掛け声とともに難局を乗り切れば、その後にタウリンらしき液体の入った試験管が数本シャーッと回り踊って、次の瞬間唐突に現れる手。その手にはリポビタンD。やおら親指を立て、スクリューキャップを弾けば、相当な力がかかるのか、シャーッと豪快にキャップは宙へと飛び上がる。
詳しく説明したのは、最近のCMではそのキャップの演出は見られないらしいのだ。古い人間としては寂しいことこの上ない。そしてメーカーである大正製薬さんの公式サイトにも当時のCMは上がっていなかったので、恐縮だがYouTubeに上がっていた昔のCMからキャプチャしてお伝えしよう。
はい親指かかった。
ジャキーン!
こんなんできませんて。ひところペットボトルのキャップをキックで回して開けるチャレンジが流行ったが、親指1本では一層困難、そうそうできません。だけど、憧れのこのキャップ回し、ぜひ自分でもやってみたいではないですか。実現させましょう。
というわけで、さっそくリポビタンDを買ってきた。
「リ・ポ・ビ・タン、D!」と軽く脳内再生余裕。
続くは「ワシのマークの…」と言いつつ回そうとするもまったく回らん。
こういうときはアレを使うのです。ベアリングです。物がスムーズに回り続けるため、なくてはならない工業製品。それがベアリング、「軸受」である。
このベアリング をキャップに埋め込み、豪快にズルをしようという企画なのである。いつでも謝る準備はできている。
たまたまうちにあったベアリングが大きさぴったしだった。
固定するため、パテとか粘土とか考えたが、ここは簡単にスタイロフォームだ。
こんな感じにベアリングをぴったりとはめました。
適当な木の棒の太さを調節して、接着剤で中心に固定。
瓶の中にもスタイロフォームで軸を固定していく。この辺はさすがに慎重に。
なんだかあっという間にできた!何かのワナじゃないか?
ワナだった。というか。
上の写真だと、キャップの位置が上過ぎて、まるでもうすでに外れたキャップをずっと回しているように見えないか。
かといって位置を下にずらすと、キャップと瓶のスクリュー溝が干渉してしまうと思われる。
ここは、本来のキャップより大きめなキャップで、フェイクを作った方がいいかもしれないな、と思ったのです。急に忙しくなってまいりました。
ペットボトルのプラキャップが普通にぴったりだった。
本来のキャップのブランドロゴを撮影して、少し拡大して印刷し貼り付ける。
あんまり変わらなかったかもしれないけど完成だ!いっぱーつ!
まあ、神は細部に宿ると言うし…
では回してみましょう。
![doga1.gif](/application/files/9715/9478/3087/doga1.gif)
いつまでも開かないわけだが、キャップをいとも簡単に回せるようになった!これで私も彼ら熱血派の仲間入りである。
熱血派加入を記念して、私もそれらしく映像を撮ってみたい。
ファイト〜…(団地内なので叫べない)
いっぱー…つ…(ジャングルジムで何の困難が迫っているのか)
自粛中につき、荒れ狂う川下りやカジキマグロ釣りにはでかけられず、近所の公園で撮影しました。恐縮です。
これからは、ハンドスピナーのかわりにリポDを握ってキャップ回して心を鎮めたい。いや、逆に血がたぎりそうなフィジェット玩具ではあるな。
まとめ
何かというとベアリングに頼ることが最近多いが、これ本当に助かるのである。何かが無意味に回るのはなんだか面白いのだ。今後ももっとばかばかしいものを回していきたい。
【告知1】
8月10日に、府中でちょっとしたマルシェに「妄想工作所」で参加します。対策しつつ楽しめればと思います。
ユニークリエイターズマーケット
キャプション
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他仕事で恐れ入りますがちょろっと紹介させてください。ツイッターとインスタにて、「ガチャニマルズ」という漫画連載をいたしております。動物たちがある日突然ガチャガチャになっちゃったといういろんな意味で超不安なストーリーです。
100回は続けようぜという、いわば「案件」でございます。みなさまよろしければ、この作家の不慣れっぷり含め、ぜひフォローのほどよろしくお願いいたします。
@gachanimals