特集 2023年2月2日

桃太郎の岡山起源説に不都合な鬼ノ城問題

他にもある戦いの痕跡

楯築遺跡と鬼ノ城の中間ぐらいにも戦いの痕跡と伝わる場所がある。

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矢喰の岩。ご覧の通りとても大きい、いわゆる磐座(いわくら)だ。

吉備津彦命は温羅に対して矢を射ったが、それに対して温羅は岩を投げて対抗した。

この矢喰の岩は吉備津彦命が射った矢と温羅が投げた岩が空中でぶつかって落下したものらしい。

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鬼ノ城からの景色。

再び鬼ノ城から見てみると、矢喰の岩も楯築遺跡も霞んで見えない。伝説とはいえスケールが大きすぎる。

温羅伝説では、吉備津彦命がいくら矢を射ても温羅に全て岩で落とされてしまうので一計を案じ、2本の矢を同時に射る。

1本は打ち落とされたが、もう一本は温羅の左目を射抜いたとされる。

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戦いの決着は

温羅は形勢が不利になるとキジに化けて逃げようとしたというのが温羅伝説で語られるところだ。桃太郎に出てくるキジは温羅伝説では鬼が変身したものだった。

吉備津彦命は温羅が化けたキジを鷹に変身して追いかけると、温羅は次に鯉になって川に逃げたので吉備津彦命は鵜になって捕まえる。

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楯築遺跡のすぐ近くにある鯉喰(こいくい)神社。

鯉になった温羅が捕まった場所にはその名も鯉喰神社がある。

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岡山市にある首部という地名。

そして岡山市内には今も「首部(こうべ)」という地名が残っているが、温羅が首を斬られた場所だとも言われている。

吉備津彦命は温羅のたたりを鎮めるために温羅の首を犬に食わせた後、骨は吉備津神社の釜の下に埋めた。

ここまでが温羅伝説の超ざっくりとした概要である。

鬼ノ城の立地はもちろんのこと、全体を通して桃太郎とは全く違うような…?


岡山県民がはぐらかしつづける鬼ノ城問題

岡山県民はすべからく幼少期より桃太郎の起源は岡山であるという刷り込み教育を受ける。

しかし幼少期の僕ですら鬼ノ城=鬼ヶ島にはちょっと無理があるのではと思ったものだ。

僕も含めて岡山県民はそんな鬼ノ城の矛盾からは目を逸らし、これからもそしらぬ顔で桃太郎の一点張りとゴリ押しを続けていくだろう。

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隣の人に首を斬られたうえに犬に食わされ、釜の下に埋められるうらっち。

 

 

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