デジタルリマスター 2023年9月24日

新宿のランドマークが消える瞬間(デジタルリマスター)

新宿大ガード横にドーンと光る「EPSON」のネオン灯。あれがなくなってしまうらしい。セイコーエプソン株式会社から6月1日にプレスリリースが出ていた。

プレスリリースによると撤去の理由は2つ。1つは「エプソンブランドの認知度を高める」というお役目を充分に果たしたから。もう1つはCO2排出の削減に貢献するため。年間で約94トンのCO2排出を削減出来るという。それもあって、世界環境デーの6月5日にネオンを消灯するのだとか。

あのネオン灯が消える瞬間を是非映像におさめたい。歴史的な瞬間をカメラにおさめ、年を取ってから若い人たちに自慢するのだ。「昔、あそこには大きな大きなネオン灯があったんだよ。最後の瞬間の映像も持ってるぞ。見るかい?」と。

というわけで、ビデオカメラ片手に新宿に飛んだ。

2009年6月に掲載された記事を、AIにより画像を拡大して加筆修正のうえ再掲載しました。

1970年神奈川県生まれ。デザイン、執筆、映像制作など各種コンテンツ制作に携わる。「どうしたら毎日をご機嫌に過ごせるか」を日々検討中。


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> 個人サイト すみましん

EPSONのネオン灯の思い出

大学4年の頃、僕は西新宿の飲み屋さんでアルバイトをしていた。飲み屋さんと言っても、席に女性が着いて1人最低でも3万円くらいかかる、いわゆる「クラブ」と呼ばれるお店だ。若い人たちが踊りに行くクラブではなく、頭にアクセントがある方のクラブ。そこのボーイさんを2年間ほどやっていた。大学4年から2年間、計算が合わないのは1年間留年しているからだ。

留年したことは置いといて、とにかく、西新宿は思い出深い場所である。バイト終わりはいつも終電で家に帰っていた。そして、駅に急ぐ道すがら、あのEPSONのネオン灯を見上げていたものだった。

と、思っていたのだが、前出のプレスリリースによるとあのネオン灯が出来たのは1996年の6月。その頃、僕はとっくに大学を卒業して社会人3年目を迎えていた。バイトの帰りに見ていたはずがない。撤去されると聞いて、勝手に自分の思い出に組込んでしまったのだ。

まあ、それくらいあのネオン灯には存在感がある、ということだと思う。ずっと昔からあったような気がしてならないのだ。

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この存在感

こうして改めて見ても、その大きさに圧倒される。横幅77.9メートル、高さ11.8メートルというスペースに「EPSON」の文字。これで目立たない訳がない。

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とにかく大きい
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西口側はこういう感じ

このネオン灯が6月5日の20時をもって消えてしまうのである。

看板が完全に撤去されるのは7月19日らしいが、5日の20時以降、このネオン灯に光が灯ることはないのだ。新宿の夜の明るさが変わってしまいそうである。

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