特集 2026年7月29日

国内で唯一の「海岸に住むトカゲ」ミヤコトカゲに会いに行く

ついに出てきた!

探索4日目の昼すぎ、人気のない海岸でこれまでのようにパノプティっていた。(望遠レンズを持ってあたりを見回していた)

浅瀬を泳ぐチョウチョウウオを監視。

そういえば私は記事にあまり自分の写真を出さない。匿名で顔出しをしないライターさんもいるが、本名で引っ込み思案の自分はいったい何なんだ、みたいなことを考えながらトカゲの出現を待っていた。

またイソヒヨドリが飛んできたが、つぶらな目ででかいカマキリを掲げていておそろしかった。

カマキリをくわえたイソヒヨドリから目を戻すと、5mほど先の岩の上で、岩肌より少し黒ずんだトカゲが海を眺めているかのようにじっとしていた。

いた!ミヤコトカゲ!
あ!

何枚か撮影したところでミヤコトカゲは素早く身をひるがえしてファインダーから消えた。1/1250秒のシャッターがブレながらもなんとかその姿をとらえていたが、すぐに岩陰に隠れてしまった。

動揺していたのか直後に近くのカニを撮っていてあとで笑った。

しかし、ここは粘るべしというか、他にはあきらめて宮古そばでも食べに行くぐらいしか思い浮かばなかったのでその場にとどまっていると、少し離れたところに転がっているブイをミヤコトカゲがするすると登ってきた。

アゲイン!背中に無数の傷跡、さっきのと同じやつだ。

せわしなく走り回るが遠くには行かず、消えては近くのすき間から顔を出し、SASUKEみたいにアスレチックな角度も楽々と登る。一定の距離を取ってトカゲを追い、しっとりと観察した。

我々にお馴染みのいわゆるトカゲ(ヒガシニホントカゲやニホントカゲなど)に比べ全体的にシュッとしている。そもそも分類上のグループ(属)が異なるが。
本州でよく見られるトカゲ(写真はヒガシニホントカゲ)。

 

まぶたに存在感があり、終日眠そう。(右はオオシマトカゲ)
いったん広告です

指がいいのだ、指が

スマートなスタイルに岩礁と同化するようなモザイク調のテクスチャーやカラーリングも実に魅力的だが、個人的に推したいのは足、特に指だ。

うひょお、いい!

ほっそりした長めの足には色違いのうろこが敷き詰められ、そこから伸びる5本の指は優雅で繊細、まるで工芸品のような美しさだった。この指でストリートピアノなんて弾かれたらもうたまらない。

タバコの煤をトントンと落とす(ようなことを妄想している)、色っぽい。

すばらしいプロポーションを存分に見せつけてからミヤコトカゲは岩のすき間に姿を消した。さすがにもういいだろと思ったのだろう。望遠レンズごしにもらったミヤコトカゲの目線を土産に帰路についた。

バイビー。
交通安全もお土産にね。

はじめての宮古島。ミヤコトカゲは何とか見られたが生息密度はかなり低いなという印象だった(もちろん私の探し方が悪かったり、彼らが隠れ上手というのもあるだろう)。
また再訪する時も、このうそみたいにきれいな海を、渋かっこいいミヤコトカゲが岩の上から興味なさそうに眺めていてほしい。

岩場でトカゲ探すといい岩もいっぱい見られることがわかった。
編集部からのみどころを読む

編集部からのみどころ
ハブ好きの伊藤さんですが、今回は「ミヤコトカゲ」のレポートでした。見つけるのに4日もかかっています。
「パノプティコン作戦」という哲学用語を出し画像までつくっているのが、伊藤さんの几帳面さがうかがえます。(橋田)

ここから

デイリーポータルZをはげます会

会員特典コンテンツです

この先は「デイリーポータルZをはげます会」会員向けの有料コンテンツです。会員になるとごらんいただけます。

 

<もどる ▽デイリーポータルZトップへ

記事が面白かったら、ぜひライターに感想をお送りください

デイリーポータルZ 感想・応援フォーム

katteyokatta_20250314.jpg

> デイリーポータルZのTwitterをフォローすると、あなたのタイムラインに「役には立たないけどなんかいい情報」が届きます!

→→→  ←←←

 

デイリーポータルZは、Amazonアソシエイト・プログラムに参加しています。

デイリーポータルZを

 

バックナンバー

バックナンバー

▲デイリーポータルZトップへ バックナンバーいちらんへ