ミニカタログは良いよな
例えば子供の頃から大好きで、直売所に取材もさせて頂いた銀座ウエスト。
写真と短い文章でウエストのお菓子が丁寧に紹介されている、小さなカタログ。これを読むだけで「お菓子も丁寧に作られてるんだろうな」という安心感が湧いてくる。
選手名鑑や卒業アルバムを思わせる様々な情報が詰まったこのような形式の冊子には、眺めているだけで飽きない不思議な魅力がある。
思えば私は子供の頃から、ポストに投函されるマクドナルドのクーポン券やおもちゃ屋の広告、学校で配布されるベルマークの一覧表なんかをうっとり眺めていた。あれも“情報羅列冊子”の不思議な魅力によるものだったのだろう。
こんなお宝、捨てられるわけない。気が付けば相当数のミニカタログが集まっていた。
この良さを誰かと共有したくて、鑑賞会を開催してみた。
並べてみただけで最高
例によって参加者である林編集長とべつやくさんにろくに企画趣旨も説明せぬまま、まずは手持ちのカタログを机に並べてみた。
この光景が立ち現れた瞬間、林さんがつぶやいた。「ああ、これは良いものですね」。そうです、そうなんですよ!
そこから気になるカタログを手に取っていったら、あっという間に会話が盛り上がった。
お二人には私の言わんとすることがすぐに伝わってしまった。そうなのだ。実際に現物を手に取って貰えば一瞬なのだ。しかし、読者の方には鑑賞会を経て言語化できたミニカタログの魅力を、もう少し丁寧に解説してみたい。
①物としての圧倒的可愛さ
まずは何より「ミニカタログは可愛い」ということである。殆どが手におさまるサイズで、ミニチュアのお菓子を見るような可愛さがある。
「こんな小さな冊子にも工夫を凝らしてしまうのは、日本人特有の感性なのかな?」と思ってしまうが、アメリカのショコラトリーのカタログがこちら。
どうもこれは万国共通の文化らしい。もっと世界中のミニカタログを見てみたい。
②いつもよりちょっと背伸びできる感覚
ミニカタログはサイズは小さくてもデザインや紙質はしっかりしているので、各社相当なコストを掛けているのではないか?と思う。
勿論、コンビニで買うポテチやチョコの親しみやすさも大好きだ。一方、コストの掛かったミニカタログが同梱されているお菓子から漂う高級感。こちらも少し背筋が伸びて「お茶でも入れるか」なんて気分になれるのが良い。