特集 2023年4月11日

新型コロナが生んだ民芸・オリジナルマスクコレクション

鬼滅というジャンル

ライブスタジオとリサイクルショップをやっているお店があって、そこにもマスクが並べられていた。店主とおぼしき女性に「わたしは裁縫が得意だからこうやってマスクを作ってんのよ」と言われた。

はびこるウィンナー&エッグ。

 

この店であるマスクを薦められた。

「ほら、これいいでしょ、鬼滅だよ」

なんか実写版感がありますが......。

2020年10月に上映されたアニメ映画「鬼滅の刃」はコロナ禍の中、記録的な大ヒットとなり、主人公の炭治郎が身にまとっている緑と黒の市松模様が街にあふれた。

神社の参道に屋台を出してベビーカステラを売っていたパンチパーマのおっさんも緑と黒の羽織をはおっていた。その市松ムーブメントはマスクやマスク周りのグッズにも当然伝播していたのだ。

 

はげしく鬼滅。
マスクケースも鬼滅。


 

ショーウインドウにも鬼滅がいた。
いったん広告です

ワインショップでマスクショッピン

広島のワインショップで売っていたマスクは港町呉や福山の鍛造技術などを象徴する錨(いかり)柄だった。

いい感じの手ぬぐいを買った時のような満足感。

 

個人作家の逸品をゲット

道の駅やコミュニティカフェなどではその地で活動する個人作家たちの個性が炸裂した手芸作品を堪能できる。

大分県で入手、めっちゃラグジュアリー。

 

蝶が飛び交うファンタジックな世界、マスクひも調整用のクリップもハート型というこだわりよう。北海道でゲット。

 

グラフィカルでかっこいい。こういうのつけてるバンドとかいそうではないか。

 

花と一緒に上下に走る青いリボンにはなにやら文字が書かれている。
HAND MADE!

サイバーな再会

千葉で見つけたのはなんとサイバーシティーガール柄マスクであった。

ネオン輝くサイバーシティを自由に駆け回るガール。

 

いいガン持ってるねえ!

元祖サイバーパンク小説「ニュー・ロマンサー」の舞台となった千葉シティでこのマスクを作って売るというセンスが最高にクールなのだが、私はこのマスクにもうちょい込み入った思い入れがある。

2015年の記事(バーゲンの生地にハマる)に書いたとおり、私は手芸店や生地店でバーゲンセールされているハギレ生地を集めている。

このサイバーシティーガールのハギレ生地を以前どこかの店のワゴンセールで手に入れていたのだ。

サイバーシティガールよ、立派になって。

私が買ったハギレとこのマスクは元はつながってロールになっていたのかもしれない。生き別れになった家族との再会を見るような慈愛で胸がいっぱいになった。

新型コロナウィルスはたしかに人を分断したのかもしれない。しかし、私はコロナがもたらした新しい出会いに、たしかに立ち会ったのだ。

いつかこのハギレ生地と出会うかもしれない。

⏩ ご当地マスクが続々と!

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