特集 2025年6月13日

マイクラみたいなすごい形の山、武甲山

昔の武甲山の写真の場所はどこだ 

さて、資料館にあった「昔の武甲山」の写真。これに近い場所から今の写真は撮れないだろうか?

ドンピシャで同じ場所はわからないけれど、地図とまわりの景色を比較しながら検討した結果、秩父ミューズパーク展望台からみると近くなるのではないか。というわけで、ミューズパーク展望台まで移動。

18.png
秩父公園橋をわたって、荒川の向こう側に行きます

グーグルマップによると「駐車場から山道を10分ほで歩くと展望台に行ける」とあったので、それを信じて山の中腹の駐車場から展望台に向かう。

19.JPG
山道か……(とはいうものの、かなりしっかり整備された山道です)

グーグルマップを信じて来たが、たった10分ほどの山道でも、登山が苦手なもの(わたくしです!)にとってはかなりきつい。
こないだも千葉の鋸山で山歩きさせられたし……最近どこか行くたびに山登りさせられる……。

20.JPG
ひー、きつい……
21.JPG
ひー、やっと展望台が見えてきた
22.JPG
ここかー(実はいま来た道よりも短いコースでここまでこられる道が、もっと別にあったらしい、グーグルマップよ、ナメてんのか)
23.JPG
おわー、秩父市内が一望できる! 天気以外は最高!
 

秩父市内が見渡せるとてもいい景色だ。ここから市内を眺めると、秩父の町が河岸段丘(河成段丘)の上にできた町だということがひとめでわかるのでおもしろい。

24.JPG
細長い段丘が途中で途切れているが、さっきまでいた武甲山資料館は途切れているところの右側の丘の上にあった。後ろに見えるのはUBE三菱セメントの工場

肝心の武甲山はどうか。

25.JPG
展望台からながめた武甲山

あいにくの曇天と若干高めの湿度のせいで、なんだかよくわからないけれど、できるかぎりズームしてみる。

26.JPG
やっぱり削れている……

武甲山は、上の写真で見えている北側の斜面がななめに盛り上がった石灰岩層で、南側(裏側)の斜面が緑色岩とよばれる玄武岩でできている。
セメントの原料となる石灰の採掘は北側の斜面だけを削って行われているため、南側斜面から普通に登山しようと思えば登山はでき、低くなった1304メートルの山頂まで行くことも可能だ。
ただ、その形のすごさを鑑賞するためには、武甲山に登ってはダメで、こういうふうに、武甲山の周りから眺めることが必要だろう。

ということにして、登山をしない言い訳としたい。


武甲山と千葉の山が「東京」になった

高度成長期にガンガン削られた武甲山はセメントとなり、千葉の山から採掘された砂利と混ぜられて、東京のビルになった。

東京にニョキニョキビルがそびえるたびに、武甲山や千葉の山がすこしずつ削られていくということを、肝に銘じておきたい。

ありがとう、武甲山。と、千葉の山。

編集部からのみどころを読む

編集部からのみどころ
ファミマの写真、西村さんは「なんだかうまいこと撮れない」と行ってますが、単体だとわかりにくい山のスケール感がわかる迫力の写真だと思いました。それはそうと「極力登山をしたくない」「登山が苦手」「登山をしない言い訳」って原稿全体に3回もちりばめられた登山に対するエクスキューズに笑いました。そんなにか。(石川)

ささやかなおまけ画像

ここから

デイリーポータルZをはげます会

会員特典コンテンツです

この先は「デイリーポータルZをはげます会」会員向けの有料コンテンツです。会員になるとごらんいただけます。

 

<もどる ▽デイリーポータルZトップへ

記事が面白かったら、ぜひライターに感想をお送りください

デイリーポータルZ 感想・応援フォーム

katteyokatta_20250314.jpg

> デイリーポータルZのTwitterをフォローすると、あなたのタイムラインに「役には立たないけどなんかいい情報」が届きます!

→→→  ←←←

 

デイリーポータルZは、Amazonアソシエイト・プログラムに参加しています。

デイリーポータルZを

 

バックナンバー

バックナンバー

▲デイリーポータルZトップへ バックナンバーいちらんへ