値引きシール貼るの楽しい
学生の頃地元のスーパーでアルバイトをしていた。夜のシフトに入ることが多かったので、総菜やパンに値引きシールを貼る作業をほぼ毎日行っていた。
特に総菜はあきらかに値引きシール貼り待ちのお客さんも多く、わたしの動き一つでお客さんがわーっと動くのが密かな楽しみだった。
見切り品の値引きシールを見て貼る側の気持ちも思い出し、青春が蘇った。
続いて、こちらも見切り品コーナーでよく見かけるカップ麺から『岩下の新生姜味塩焼きそば』。
岩下の新生姜ってカップ麺もあるのか…と思いながら公式サイトを見たら、岩下の新生姜味の都こんぶ、岩下の新生姜割りの焼酎ハイボール、岩下の新生姜風味のかき氷など、カップ麺だけにとどまらずさまざまな商品とコラボしていた。
さらには岩下の新生姜のクーピーペンシル、岩下の新生姜万年筆インク、岩下の新生姜の入浴剤など、食品の枠を大きく飛び越えた商品も発売されていた。攻めてるな、岩下の新生姜。
ひと昔前のSEO対策ばりに岩下の新生姜を連呼してしまったが、今回購入したのはサッポロ一番とコラボしたカップ焼きそばである。
お昼にカップ焼きそばを食べたと言っても信じてもらえそうにないくらい、台所が新生姜の香りで包まれた。
味は香りからもわかるように新生姜のパンチが効いた濃い目の塩焼きそばだった。新生姜の辛味、酸味がストレートに表現されている。
1食71gと若干少なめに感じたが、味が濃いのでなんだったら白めしとともにおかずとしても食べられそう。
記事を書きながら思い返してもはっきりと味を思い出すくらい、インパクトのあるカップ焼きそばだった。
調味料、カップ麺に続き、これまで食べたことのないお菓子も3つピックアップしてきた。
まずはこちら、『まるでゆでたまごガム』。
このガム、実は見切り品になる前定価で販売されているのを見て気にはなっていた。気にはなるけど通り過ぎ、気にはなるけど通り過ぎを繰り返していたら、いつのまにか見切り品コーナーに移動していた。
正直すごく食べたかったわけではない。でも、半額になるとちょっとうれしい。
口に入れた感じは完全にガムボールだった。
噛んでいくとガムではないなにかに当たったと思ったらグミだった。どうやらたまごでいう黄身の部分がグミになっているらしい。
一口で口に入れてしまうと黄身を確認せず噛み進めることになるので、ただの白いガムボールで終わる可能性が高い。
味はすっきりした白ぶどう味でおいしかった。
そして、商品名を見てもどんな味かわからない『ル レクチエ グミ』。
これまで食べたことのないフルーツの味がした。
洋なしの甘味と独特の香りが強かった気がするが、初めて経験する味で書き記す言葉がなかなか出てこず、メモを見返してもあまり情報がなかった。
グルメ番組でレポーターが「初めて食べた味です!」と言うたび「つまりどんな味だよ」と突っ込みたくなっていたが、これは間違いなく初めて食べた味です!
最後は見切り品コーナーの商品らしい、海外の謎お菓子。
カラフルなパッケージにユニコーンが描いてあるので、4歳の娘はめちゃくちゃ喜んでいた。こういう色のお菓子はお母さん、あんまりよくわからないよ…
これぞまさしく海外のグミの味…なに味かわからないけど、海外のグミの味!ハード系のグミで噛みごたえはいい。これじゃいかんとパッケージ裏面の説明書きや成分表を見たが、それでも何味かはわからなかった。
あとから公式サイトを見たらストロベリー、チェリー、ブルーベリー、オレンジの4つの風味を1つのグミで楽しめると書いてあった。分けてほしい。
できるだけ食で失敗したくないわたしは、今回この企画を行うまでいつも決まった商品ばかりを買っていた。
しかし、見切り品コーナーというお試しのハードルが低いコーナーを利用することによって、新たな世界は確実に開けた。
財布にも地球にもやさしいし、なによりこれまで食べたことのない未知の食べ物を食べるワクワク感。この体験も込みで、これからも引き続き見切り品コーナーを巡回していきたい。
学生の頃地元のスーパーでアルバイトをしていた。夜のシフトに入ることが多かったので、総菜やパンに値引きシールを貼る作業をほぼ毎日行っていた。
特に総菜はあきらかに値引きシール貼り待ちのお客さんも多く、わたしの動き一つでお客さんがわーっと動くのが密かな楽しみだった。
見切り品の値引きシールを見て貼る側の気持ちも思い出し、青春が蘇った。
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