特集 2023年2月7日

すごく育ちすぎたタケノコ、いや若い竹でメンマを作る

若い竹をメンマに仕込む

以下、最新版タケノコメンマの作り方である。あくまで自己流であり、私はこうやっているというだけ。「これが正解である!」という話ではないので悪しからず。

おいしく作るための最大のコツは「さすがに固すぎるだろう」という部分をちゃんとトリミングすること。だったら最初から常識的なサイズのタケノコを使えという話だが、人間は矛盾に満ちた生き物なのである。

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若竹の先端の皮を剥いた状態。ほら節と節が広い。さすがに光合成をはじめていそうな緑の部分は固すぎるので削除した。
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縦割りにして、固い節を切りおとしていく。
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この形にしたい訳です。
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節が詰まった先端寄りの部分は、節の内側を抜いて使用。
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これをフィーリングで二時間ほど茹でる。もちろん正解などない。
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はい、茹でました。トウモロコシのような甘い香りがする。
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こいつは明らかに皮が固いぞというやつは剥いていく。
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ちょっと手間ではあるけれど、なかなか達成感のある作業だ。
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内側は裂けるチーズみたいに食べられておもしろい。ただちょっと固くてアクがある。なぜなら若い竹だからな。

麻竹で作る本来の製法では、塩を使わずに自身が持つ乳酸菌で発酵させるらしが、孟宗竹だと何度試しても発酵しすぎてトロトロに溶けてしまうのだ。これくらい固い若竹でも。

これが気候の問題なのか、なにか大事なコツがあるのか、やっぱり孟宗竹だからなのかはわからないので、無塩メンマ作りは一旦諦めて、塩をしっかりと利かせてゆっくり発酵させる安全策に落ち着いている。

でも国内に孟宗竹で無塩のメンマを作る業者が存在するようなので、どうにかすればできるであろうところがすごく悔しい。

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塩をバッサバッサと大量に入れて密封。塩が無いと溶けて、塩が少ないとかびる。

節が詰まった穂先部分は、これはこれで穂先メンマ用に別途茹でて塩漬けにする。

タケノコを部位ごとに仕込むという知恵が身につくまで、何年もかかってしまった。

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穂先の茹で時間は一時間でいいですかね。今思えば、こいつの節の内側を抜くだけでも理想とする長方形のメンマはできたのでは。
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立派なメンマができました

塩漬けにする期間もどれくらいが正解なのか全くわからないのだが、去年は穂先で一か月、節間で二か月とした。人間にとって都合の良い菌の繁殖が発酵、都合が悪いのが腐敗。その差はいつだって紙一重だ。

最初にメンマを作った記事を読み返したら三か月も放置していたので、もっと長くてもいいかもしれない。晴れが続きそうなタイミングで開封しよう。

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たまに全体を混ぜるなど、なんとなく世話をしてみた。全体が白くなっているけれど悪い菌ではないと信じたい。この時点でヤバい匂いがしたら潔く諦めよう(そんな年もあった)。
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乾燥にすごく時間が掛かるという問題点は、干す前に切るというアイデアが解決してくれた。そんなの早く気づけという話だが。
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タケノコのミイラの出来上がり。

まずは先に干しあがった穂先メンマを、水で一晩戻して、しっかり下茹でして、胡麻油で炒めて、スープや香辛料や調味料を吸わせて、ラーメンの上にトッピング。穂先メンマラーメンだ。

なんといってもザックザクの歯ごたえが素晴らしい。比較的柔らかい穂先部分とはいえ、しっかり育ったタケノコだとそれなりにちゃんと硬い。だがそこがいいのだ。

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メンマ大盛り。さすがにこの量だと顎が疲れる。
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適量だとラーメンのアクセントに最適。

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