頭でカウントするシステムを構築
前回乗ったときの話だ。室内で晩酌を一通り楽しんだあと、さて寝ようかと横になった。
ゴツ、ゴツ、ゴゴゴツ、ゴツ…
列車が横に揺れる。と、線路に対して直角に配置された個室のベッドは、当然頭と足方向にピストン運動を繰り返し、私はほぼ一晩中、頭を壁に軽く打ちつけながら、遠く金沢へと運ばれていったのだった。無論よく眠れず、私は白目をむいたまま金沢観光をした。
いったいあの揺れはなんだ。他の寝台列車(といっても他には2種しか知らないが)も、そんなものかもしれないが、「線路に平行なベッド」でしか寝たことがないので、横揺れ寝台の厳しさは、このときに初めて味わったものなのだ。
今回、その揺れの回数を測定しようと思うのである。まず必要なのは、数取り器であろう。


「頭を壁に打ち続けた」。そのことが強烈に記憶に残ったので、今回の測定も頭を基準に計って見たいと思う。正確な数値をお求めの方は、地震計などお買い求めください。
初めは、頭にタッチセンサーつけてパソコンにつないでモニタリング…なんて構想して自分に酔っていたのだが、とうとう測定システムの構築が間に合わなかった。よくわかんなくて何となくウダウダしてたら出発日前日になってしまった。こうなったらこの数取り器を「寝台揺れ測定」専用に改造する。頭の、しかるべき部分に取り付けられるように、帽子にくっつけるのだ。




本当はスーパーボールつけてもよかったかも
さて最初の数取り器の写真を見てほしい。押すところのツマミ(ボタン?)がかなり小さい。指でカチカチやる分にはいいんだが、車体が揺れるたびにここが必ず壁に触れるようにするにはどうしたらいいだろう。接点を大きくし、しかも多少の弾力があるといいのではないだろうか。接点が壁にあたっても、近隣のお客様の睡眠を妨げるような音を立ててはならないし。


とりあえずこれで音も気にならず、寝る時に場所を調整さえすればちゃんとカウントすることを確かめた。さあ明日の夜のために寝るか。汽車は23時過ぎに上野を発車します。
