特集 2026年5月21日

もはや食べるサウナ!な中国の激辛スナック「麻辣王子」

四川省・成都旅行を旅行中に見つけた「麻辣王子」なる激辛スナック。王子の名に恥じない、ヤンチャさを残しつつ王者の風格を感じさせる味だったので、紹介します。

変わった生き物や珍妙な風習など、気がついたら絶えてなくなってしまっていそうなものたちを愛す。アルコールより糖分が好き。

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成都の街でよく見る面々

成都滞在初日の夜、遅くに到着する私のために、一足先に到着していた同行者のまこまこまこっちゃんとフクダくんが晩酌のおつまみとして買っておいてくれたのがこの「麻辣王子」だ。
中国のスーパーやコンビニにはいろいろな種類のスナックがずらっと並んでいて、右も左も言葉もわからない旅行者を右往左往させるのだが、彼らはその日一日成都の街をぶらついた結果、市内各所に配置された「麻辣王子」の広告にすっかり洗脳されていたため、迷わずにこのパッケージに手を伸ばしたのだという。

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その広告がこちら。これは空港の手荷物検査場に設置されていたものだ。
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その広告がこちら。これは空港の手荷物検査場に設置されていたものだ。

最初「この人たちが王子なのかな?」と思っていたのだが、どうもそういうことではないらしい。真ん中は麻辣王子創始人の張玉東(チャン・ユードン)氏。

私は、最初の夜の時点ではまだ広告を見ていなかったので、広告の力に操られてまんまと誘導させられてしまったらしい二人を内心哀れに感じたりしつつ、「麻辣王子」をありがたく食べさせてもらった。
ところがどうだろう。実食してみて「麻辣王子」の美味さに魅了されてしまったのは私の方だったのである。

いったん広告です

「微麻微辣」と「很麻很辣」

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お得サイズの「麻辣王子」を買い込んで帰国。

「麻辣王子」には二種類のバリエーションがある。

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微麻微辣と、
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很麻很辣だ。

麻と辣について説明すると、「麻」は花椒の舌が痺れるような辛さ、「辣」は唐辛子が生み出すヒリヒリする辛さのことだ。
つまり「微麻微辣」は辛さ控えめ、「很」という見慣れない漢字は「甚だしい」とか「とても」という意味なので、「很麻很辣」はとても辛いという意味になる。

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麻辣で一番有名な料理といえば麻婆豆腐だ。成都には麻婆豆腐発祥の陳麻婆豆腐という店があって、滞在中に食べたのだが、身体中の穴から火が出るくらい辛くて美味しかった。
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たくさん入っていて嬉しい!
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個包装はこんな感じ。

「只做地道麻辣 不做甜条」とある。これは「ひたすら本場の麻辣を作ります 甘いお菓子は作りません」という意味だそうで、自分たちはとにかく辛いお菓子だけを作り続けますというストイックな姿勢を表しているようだ。激辛はアイデンティティなのである。

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まずは香りを楽しむ。

袋に切れ目を入れた瞬間、なんともいえない麻辣の香りが立ち昇って「あ!」と声が出た。楽しかった旅行の記憶がフラッシュバックする。成都の街中では、いたるところでこの香りが漂っていた。

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真っ赤!
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皿に出してみた。

小麦粉を練って作った「辣条」というスティックに真っ赤なスパイスがまぶされている。微麻微辣も很麻很辣もどっちも真っ赤で、言われてみれば很麻很辣の方が赤色が濃いかな?と感じるくらいの違いしかない。

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微麻微辣もじゅうぶん辛い。いわんや很麻很辣樽屋。

はじめに舌に熱い辛さがジンッときて、次にシビシビと痺れる感覚。唐辛子と花椒の二段構えの攻撃だ!
ただ辛いだけではない。油を吸った硬めのお麩のようなもっちりねっちりとした辣条を噛むと、濃厚な旨みを含んだ油がジュワッと染み出してくる。この旨味と香りが「麻辣王子」を単なる激辛スナックではない、とても情緒のある味にまとめているのだ。
さて、以上は微麻微辣の感想。很麻很辣の方はもう少し覚悟が必要だ。

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一瞬でメガネが曇った......!

カッという音が鳴ったような気がした。その麻と辣の暴力の凄まじさたるや、寝ぼけていた全身の毛穴が叩き起こされて一瞬で総力戦体制に移行するようだった。これはまるで食べるサウナだ。
とんでもなく刺激的で舌はやめてくれと言っているような気もするけれど、ついつい食べ続けてしまう。中毒性があるんじゃないかと疑いたくなる。

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この指でつい目元の汗を拭ってしまいそうになった。

一袋百円くらいで四川のアイデンティティである麻辣を楽しめるスナック「麻辣王子」。Amazonで買えるみたいなので、辛いものが好きな人にはぜひ試してみてもらいたい。

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編集部からのみどころ
最初のエピソード良いですよね。広告見せられすぎて先に洗脳されてしまった先行組の二人、でも結局味で洗脳されたのは自分、という。
一瞬でメガネが曇るとか、指で涙拭きそうになるとか、エピソードから辛さを感じさせるのもこーだいさんのうまさだと思いました。(石川)

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