「欠け」に注目したことはあるか
まちで見かける大小様々な欠け。蹴飛ばされたり、ぶつかられたり、まちが歴史を重ねるほど、あちこち欠けてしまうのは宿命とも言える。
大抵の場合、欠片だったものはさらに小さく石や砂利となって、そのもののかたちを手にとることはむずかしい。
欠片がそのまま残っていたとしたら、それはどんなかたちをしているだろうか。
パズルのピースのように、まちなかの欠けを集められたらたのしそうだ。そう思い立った我々は、Amazonの奥地へと向かった。
命からがら手に入れたのは、大量の「おゆまる」だ。お湯に浸けると餅のように柔らかくなり、自在に造形ができるという品である。
保温ジャーに熱湯とおゆまるを入れて、今度こそまちへ出る。
こうやって保温ジャーとおゆまるを持ち歩けば、いつでもどこでも簡単に欠片を複製できるというわけだ。
この調子で欠けを集めていこう。
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いろいろある欠けのかたち
じっと足元に目を凝らして歩いていると、わたし以外の「欠け」ハンターの気配を感じる。
普段欠けているところは目にしていても、欠けそのものがどんなかたちってなかなか想像できない。
空気を固めて取り出すような、掴みどころのない楽しさがある。