今日、ロマンスカーで(栓を抜きに)
もう1件は小田急線、ロマンスカーである。日をあらためて新宿駅へと出かけたのだ。
この懐かしげなスタイル。子供の頃に見た「とっきゅうずかん」などの鉄道絵本に載っていそうではないか。あの頃の夢の車両だ。
事前情報では、「10000形」というものに栓抜きがついているということだが、時刻表を見てみよう。ロマンスカーの時刻表には、車型も載っているのだ。…と、該当する車型はこれだ、HiSEってやつだろう。じゃ、14時10分新宿発のがある、それに乗ってみることにしよう。
予感は的中した。
車両の形式とか番号とかあまり興味はないのだが、こういうときはしっかりしたほうがいい。今回のような取材のために、形式とか番号が振られているのだ。人間の知恵を目の当たりにした。
時刻表には「LSE/HiSE」とあったではないか…その2つがランダムに来る、ということか。連結でもされてるのかと思ったが、そんなことではなかった。そこを確かめずに乗ったのが悪かった。栓抜きがあるのは、HiSE10000形。今乗ってるのは、LSE7000系。
傷心の移動。だが持参したビールはビンだ、栓抜きがないとひとくちも飲めないのだ。車内販売が回ってきたので、思わずビールを頼んでしまう。酔いが回って眠りについて、起きてみたらば終点・箱根。
ここからとって返すぞ、ただし10000形でな!取材やり直しだ!と駅のキップ窓口で尋ねる。「この、HiSEっていうのに乗りたいんですが…」
「それだと…今日は終電ですね」
おまけ
16時ごろ箱根に着いて、新宿行きの終電は20時45分。約5時間あまった。泊まる暇もお金の余裕もない。というわけで、最終ページに行く前に箱根での暇つぶしの模様をダイジェストでお送りします。見知らぬ観光地での散歩、本人はけっこう楽しかったので、おまけですどうぞ。
と、のんびりゆっくり過ごしてお土産まで買っていたら出発の時間となった。もう少しいたら疲れにまかせて車内ではぐっすり、すっかり取材を忘れていたに違いなかった、危ない。
ではここからがロマンスカーの本筋です。