特集 2021年5月7日

テイクアウトしたものを家で寂しくなく食べる方法

テイクアウトというものがある。最近は店内でしか食べられなかったものがテイクアウトできたり、テイクアウト専用のメニューが登場したりと、テイクアウトが熱い。自宅でお店の味が楽しめる時代になっている。

多くの場合、テイクアウトしたものは、紙やプラスチックの容器に入っている。自宅に持ち帰ると、美味しいのだけれど、どうも味気なく感じる。そこで登場するのが木のプレート。これに盛ってワンプレートにすると、自宅がもはやカフェになるのだ。

1985年福岡生まれ。思い立ったが吉日で行動しています。地味なファッションと言われることが多いので、派手なメガネを買おうと思っています。(動画インタビュー)

前の記事:木の匂いを嗅ぎなら炭酸水を飲むとほぼハイボール

> 個人サイト Web独り者 彼女がいる風の地主恵亮

一人でテイクアウト

最近はテイクアウトできるお店が増えた。混んでいるから並んで食べなきゃ行けないとか、次の人がいるから急いで食べなきゃいけないとか、そのようなことを気にせず自由に食べることができるのが、いいことの1つではないだろうか。 

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自宅で食べる

私もテイクアウトをして自宅で食べることがある。そこで感じるのは「美味しい」と「なんか侘しいな」の2つだ。自宅で、一人で食べていると、なんだかゴールのないマラソン大会に参加しているような気がしてくるのだ。

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ゴールのないマラソン大会

その原因は一人であることと、容器にある気がする。一人であることは解決できないので、紙やプラスチックの容器が侘しさを産んでいるということにしたい。使い捨てだから洗い物をしなくていいという素晴らしき利点はあるけれど、同時に侘しくも感じるのだ。そこで木の皿である。

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こちらです!

洗い物を増やすのは地球にも自分にも、残念なお知らせだ。しかし、それがワンプレートならどうだろう。洗い物は1枚だけだし、オシャレにもなるので嬉しいお知らせとなる。全ては木のお皿のパワー、あるいは力なのだ。

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これで全てがオシャレになります!
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松屋の牛めし

まずは松屋の牛めしで、私の提唱する「木のワンプレート理論」を証明する。ちなみにただの牛めしではない。プレミアム牛めしだ。もちろんテイクアウトした状態でも美味しいのだけれど、目でも味わいたい。せっかくのプレミアムなのだから。 

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プレミアム牛めしを、
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テイクアウトしました!

牛の部分が上部にあり、めしの部分が下部にある。上部と下部は仕切られ、テイクアウトした状態では牛の部分の汁が、ご飯にしみないようになっている。これを木のプレートに乗せるだけで、もはや自宅はカフェとなる。カフェドジタクなのだ。

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オシャレ!!!

オシャレが小仏トンネルの渋滞のようになっている。本当の小仏トンネルでの渋滞は歓迎できるものではなく、迂回できないかな、でも結局渋滞でも下道より速いよな、なんて思ってしまうけれど、「木のワンプレート理論」での渋滞は喜ばしいことだ。オシャレなのだから。

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黒胡麻焙煎七味をあしらいました

牛の部分とご飯の部分を木のプレートに並べ、周りの空白にはお店でもらえる「黒胡麻焙煎七味」をあしらう。お店で食べるプレミアム牛めしとも違う、新たなる価値観を生み出している。オシャレだ。とてもオシャレだ。

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そして、美味しい!
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マックのビッグマック

松屋の写真で「木のワンプレート理論」が間違いではないことがわかったと思う。声高らかに「Q.E.D.」を叫びたいが、まだ続けたいと思う。また「Q.E.D.」について詳しく知らない。なんかカッコいいかな、と思い「Q.E.D.」と書いてみた。 

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マクドナルドで、
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テイクアウトしてきました!!!

牛めしはジャパンだった。次はアメリカンでの「木のワンプレート理論」を証明したいと思う。ワンプレートと言っている時点でアメリカンなのだ。ハンバーガーというアメリカンが通用しないはずがない。オシャレになるのだ。

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オシャレ!!!

上記はビッグマックセットである。また買いに行ったら、「チキンマックナゲット15ピース」が30%オフだったので、一緒に買ってしまった。それもワンプレートに盛り込んでみた。大きなサイズの木の皿を使っているので、隙あらば詰め込んでいけるのだ。

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オシャレですね!

私が最初に覚えた言葉は、ママでもパパでもなく、「オシャレ」だったかもしれない。実際はなかなか話さない子供で、親は心配したそうだ。でも安心して欲しい、今の私はオシャレにオシャレを重ねたオシャレとしか表現できない立派な大人になったから。

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美味しいですな!
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なか卯のざるそば

オシャレ以外の言葉が話せたらと思う。しかし、それは難しい。なぜならオシャレだから。変な言い回しをして本質が伝わらないと困る。だから私はストレートな言葉を使いたいと思っている。好きなら好きというし、嫌いなら嫌いと言う。そして、オシャレならオシャレと言うのだ。いや、叫ぶのだ。 

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なか卯で、
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ざるそばをテイクアウト!

麺類はどうだろうか。最近は麺類のテイクアウトもよく目にする。もちろんこれにも「木のワンプレート理論」は当てはまる。オシャレになるのだ。その証明のために「なか卯」でざるそばをテイクアウトした。

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麺ほぐしダシ

ほぐし水というものがある。コンビニ等で買う「ざるそば」などに付いている、麺をほぐすための水だ。しかし、なか卯はもう水ではなかった。「ほぐしダシ」なのだ。水でほぐすより、麺に深みを生む。時代はほぐし水からほぐしダシへと変わったのだ。

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ダシ味!

店内で食べれば、おそらく「ほぐしダシ」には出会えないだろう。テイクアウトだから出会えるのだ。舐めてみるとほんのりとダシの味がした。荒れた大地を潤すような優しい雨。そのような味だった。

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オシャレ!

麺をほぐしダシでほぐし、木の皿に並べた。麺つゆに混ぜる「ネギ」と「山わさび」も木の皿に置く。わさびではなく、山わさびというのがいい。私は山わさびが好きなのだ。辛味がわさびよりも強く、刺激を求める私の日常に一筋の光を与えてくれるからだ。

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麺つゆはワイングラス!

麺つゆはワンプレートには無理だった。液体は難しいのだ。そこでワイングラス。本来はプラスチックの容器がついているのだけれど、ワイングラスに注ぎ、丸の内のちょっとオシャレなランチを再現した。ただ丸の内にそのようなランチがあるかは知らない。イメージだ。

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本来はこうだけど、
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こうです!

木のお皿にワイングラス。オシャレの権化であり、オシャレの化身。食べるともちろん美味しい。ほぐしダシが効いている。水っぽくならないのだ。なぜならほぐしダシだから。そこにオシャレがプラスされ、食のレベルをあげている。

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美味しい!
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こんにゃくゼリー

最後はスイーツである。スイーツのテイクアウトもあると思うが、今回はスーパーでこんにゃくゼリーを購入した。以前は私が苦手とする食べ物であったけれど、最近は好きでよく食べているから、オシャレにしてあげたいのだ。 

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これです!

この手のゼリーはよく考えられており、上部の蓋をはいで、下部を口に持っていき、容器を軽く押し込むとゼリーだけが口に入る。ただその機構がオシャレかと言われるとまだ少しだけ足りない。木の皿がないからだ。木の皿なきところにオシャレは生まれない。

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オシャレ!!!

あまりにも空白が多いのでないかと思われるかもしれない。確かに中心にこんにゃくゼリーがあるだけだ。そこで多数決を取りたいと思う。これがオシャレかどうか、という多数決。では、聞こう。これをオシャレだと思う人は手を挙げてください。

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100%につきオシャレとなりました!

多数決の結果、多数決参加者の100%がオシャレに手を挙げたため、オシャレとなりました。多数決なのだから納得して欲しい。参加者の100%がオシャレだと思うに挙手したのだ。参加人数は1人ではあるが、100%なのだから仕方がない。

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たくさん並べてもオシャレ!

たくさん並べてもオシャレである。「木のワンプレート理論」は間違いないのだ。空白があってもオシャレであり、上記のようにたくさん並べてもオシャレ。もはや死角はないのだ。木の皿さえあれば、我々の食卓は光をふんだんに取り入れるカフェでの食事のようにオシャレになるのだ。

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プルン!

木のワンプレート理論

食卓をどうにかオシャレに明るくできないか、と考えた結果、生まれたのが「木のワンプレート理論」だった。それは間違いないようでもれなくオシャレになった。しかも、お店の味だから美味しい。完璧なのだ。問題はほぼないのだ。

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数少ない問題の一つは、やっぱり一人なこと!

 

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