ちょっと聞いてよ 2022年12月28日

白ワインに見える、白ワインではない液体

ワインを飲みたいけど、今飲んだらやばい。

せめて気分だけでも味わいたい。

そんなときには幻のワインを作って楽しめばいい。

幻とはつまり幻だ。

今宵、とっておきの幻のワインを紹介したい。

※ただし白ワインに限る。

1981年群馬県生まれ。ライター兼イラストレーター。飲食物全般がだいたい好きだという、ざっくりとした見解で生きています。とくに好きなのはカレー。(動画インタビュー)

前の記事:福井の「地がらし」がうまい

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イリュージョンのような白ワイン

年の瀬である。なのに仕事が納まっていない。

むしゃくしゃして思わず「ワインでも飲み干してやろうかなぁ」という気分になったくらい納まっていない。

IMG_3192.jpg
私は知っている。この前ローソンで買ってきたワインがまだ残っていることを

だけど今ワインを飲み干したら絶対やばい。

ローソンで買ってきたワインを飲みたい気持ち、全力でこらえました

ああ、せめてこの気持ちをどうにかするために「ワインを飲んでいるって感じ」だけでも味わえないんだろうか。大事なのは気分。気分次第。自分さえ騙せれば、だいたいのことはどうにかなるのだ。

そんな夜におすすめなのが幻のワインである。

ほら、どこからどう見てもワインだろう

ちゃんと目にうつる、幻のワイン。

でもこれ、ワインじゃないしなんならお酒じゃない。

飲めはする

正体は下記である。 

 

しょうゆ

水で満たしたワイングラスに、しょうゆをそっと1滴くらいたらすとできあがる。料理の撮影現場で教えてもらった方法だ。

なんとも立派に擬態をとげている。すごいなしょうゆ!

おさしみにつけてもおいしくて、あらゆる料理の調味料として大活躍なうえに白ワインにまでなれるのだから。

だが、わたしはひとつ大事なことに気がついてしまった。

飲めなくはないんだけど………………

とても残念なお知らせである。

どんなに見た目が白ワインだろうと、味までは白ワインになれないのはわかっていたけど、飲み物としておいしくないのは悲しい。

だってせっかくなら飲みたいじゃん。完飲したいじゃん。

で、思いついたのが下記である。

さっきとあまり変わり映えがしないかもしれませんが、中身を一掃したのである

どう見ても白ワインである。心の目を駆使しなくても、あなたの目はきっと今、上の写真を白ワインと認識をしているはずだ。

私の目も、いや心ごと、まるごと全部、もうすっかりこの飲み物を白ワインだと認識している。10分くらい持ちつづけていると、この飲み物は昔からずっと白ワインだったんじゃないかなーという気がしてくるのだ。自分を騙すのって意外と簡単だ。

今度はちゃんと味もおいしい

ちなみにこの飲み物の正体はレモンティーの水割りである。しょうゆと比較すると100倍おいしい。香りがよくてさわやかだ。

材料です

なお、そのあと1時間くらいかけて自宅にある液体を調査した結果、レモンティー以外にも、ありとあらゆる黄色〜茶色あたりの色合いの液体を使えば、いとも簡単にイリュージョンが起こせることがわかってきた。あまりの幻のたやすさに眩暈がする。

これも幻(ジャスミンティーを薄めて作りました)
これも幻(緑茶を薄めて作りました)
もちろん幻(これも緑茶を薄めて作ったやつです)
やっぱり幻(これは黒酢を一滴垂らしたやつです)
これは幻じゃない(そういえば本物ってどんな色だっけと思って注ぎました)

だんだん世界のことがわからなくなってきた。ある意味酔っているかもしれない。それならそれで、もういいや。

なお、試してみておいしかった順番は下記だ。参考にしてほしい。

黒酢としょうゆは1滴程度。そのほかは水割りにして飲んだ

はやく仕事を納めて本当のお酒が飲みたい。

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