めざせ体力富豪
僕だって毎回階段登るときに2段とばしではないし、普通にドアを手で開けることも多い。でもふとしたときに無意識に、こんなような行動をしてしまうことがある。そんなのを思い出して紹介してみた。
この調子で毎日ちょっとずつ体力を節約していったら、80才になるころには貯金でフルマラソン1回分くらい走れるようになるだろうか。
※体力は貯金できませんので、身体はできるだけ動かした方がいいと思います。
さてそろそろクイズも飽きられてきた頃だと思うので、体力の節約術の紹介に戻ろう。
次は、体力を使わずに傘を持つ方法だ。
傘自体はそれほど重いものではないけど、楽に持てるならそれに越したことはない。さらに、僕は手に何かを持って歩いていることが多いので(この理由はあとで説明する)、荷物を傘の柄に引っかけて持ったりする。そんなときの傘はやはり重いので、もっと楽に持ちたい。
そんなときは、親指を立てて持つのだ。同時に、傘は少し手前に倒す。親指に立てかけるような感じだ。こうすることによってテコの原理に持ち込み、握力をあまり使わなくてすむのだ。
上の図、こうやってもっともらしい図が書けることも、節約術の重要なポイントだ。なぜなら、節約になってる気がすごくするからだ。冒頭の説明を思い出してほしい。大事なのはいつも「気持ち」なのだ。物質的な豊かさ(力学)より、精神的な豊かさ(思いこみ)を求めていこうじゃないか。
エレベーターのボタンを押すときにも工夫ができる。エレベーターに乗ったときは、クルッと180度ふり返り、扉脇のボタンを押すのが一般的だ。しかし。
車椅子用のボタンがある場合は、そちらを押すことにより、回転する角度は90度ですむ。普段の半分の体力ですむのだ!
へー、と思ったあなた、まだ脇が甘いです。今のは引っかけ問題。どうせ降りるときは扉の方を向くのだし、回転角度は結果的には180度だ。
しかし、この技自体は嘘ではない。これにはすごいメリットがあるのだ。下の図を見てほしい。
2つのボタンを押している写真を重ねてみた。腕が高く上がっている方が、扉脇のボタンを押した場合。低い方が、車椅子用のボタンを押した場合。一般的に車椅子用のボタンの方が低い位置についているため、なんと手を挙げる角度が25度も低くてすむのだ!
節約した25度は、家に帰ってからテレビのリモコンを拾い上げるときにでも使えばいい。お得だ。
上り階段を楽に登る技術は1ページ目に紹介したが、下り階段を楽に降りるにはどうしたらいいだろうか。
最後の2段を飛び降りることによって、階段が2段ぶん少ないのと同じ効果が得られる。それでは2段と言わず3段4段と、たくさん飛んでしまってはどうだろう?
欲張る事なかれ。3段飛んでしまうと衝撃が大きくて、ちょっと大仕事になってしまう。とはいえ「大仕事」というのもまったくもって個人的の主観の問題なので、このあたりは各自ためしていただいて、キミだけのお気に入りの段数を見つけてほしい。
僕は電車移動をメインにしているため、乗り換えが必要となる場面は多い。同じ鉄道会社の乗り換えなら楽なのだが、違う鉄道会社の場合、いちいち降りる側の改札を出て、乗り換え先の改札に入り直さなければいけない。
Suicaの登場で昔に比べたらずいぶん楽にはなったが、面倒なことは確か。そしてこの問題に対するソリューションは「Suicaをいちいち片付けない」だ。
つまりこうだ。乗り換えの手順を書きだしてみると、7ステップある。
(a)カバンからSuicaを出す、(b)改札を出る、(c)Suicaをしまう、(d)移動、(e)Suicaを出す、(f)改札を入る、(g)Suicaをしまう
Suicaを手に持ったまま改札間を移動することで、この7ステップのうち(c)、(e)の2ステップを省略することが可能だ。7分の2といえば、実に28%、ほぼ3割もの作業量の削減。スーパーの惣菜コーナーでいえば午後10時くらいの割引率だ(店舗や閉店時刻により誤差があります)。いつもよりおかずを一品多く買ってしまうくらいの割引率だ。
乗り換え以外のシーンでも同様のことが言える。「すぐに使う物は片付けない」の精神だ。とはいえ片付けないでそのへんに散らかしておくのは単にだらしないだけなので、置き場所は「手」、片付けないのは「両手に持てる量まで」と決めている。
そんな自分ルールのおかげで、外で取材中の僕はこんな状態になっていることが多い。街角で手に物をどっさり持った僕を見かけたら、「あ、仕事がんばってるんだな」と思ってください。
僕だって毎回階段登るときに2段とばしではないし、普通にドアを手で開けることも多い。でもふとしたときに無意識に、こんなような行動をしてしまうことがある。そんなのを思い出して紹介してみた。
この調子で毎日ちょっとずつ体力を節約していったら、80才になるころには貯金でフルマラソン1回分くらい走れるようになるだろうか。
※体力は貯金できませんので、身体はできるだけ動かした方がいいと思います。
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